MISSION IMPASSIBLE(File.10000 俺の仕事番外編 セクハラカノン その2)

 

兄貴は貴鬼と大きいほうのバスタブに入り、俺は小さい方のバスタブに入った。貴鬼は大きい風呂が嬉しいのか、はしゃぎながら泳いでいたが、バスタブの淵にしがみつくと、俺に声をかけた。

『なんで別のお風呂に入るの?カノン、せっかくなんだし一緒に入ろうよ。』

そうだよな、そうだよな。
俺は風呂から出て、デカイほうのバスタブに入ると、兄貴から少し離れたところに腰を下ろした。兄貴は眉間にシワを寄せ、目を瞑っていたが貴鬼の視線に気がつき、目を開けて貴鬼に笑顔を送った。貴鬼もその笑顔に笑って答えると、また口を開いた。

『サガはカノンの膝の上に乗らないの?オイラ、ムウさまとお風呂に入るときはいつも抱っこしてもらっているよ?』

『はっ?・・・・・・・・・・・・・・き、貴鬼。それは君がまだ小さいからだろう?私とカノンはもう大人だ。』

『そんなことないよ。シオンさまはいつもムウさまを抱っこしてお風呂に入ってるもん。やっぱり本当は仲が悪いの?』

おいおい、ジーサン。いつもそんなことしてるのかよ・・・。←当然だ
兄貴は貴鬼の言葉に目が点になっていた。
俺は、兄貴の名前を呼ぶと兄貴に言った。

『おい、兄貴。ここだここ。ここに腰をおろせよ。俺の膝の上だ。』

俺は笑いが堪えきれずに、声を震わせながら自分の膝を指差し兄貴に言うと、兄貴は目を粒にさせ首を横に振った。

『だったら俺が愛しい兄貴の膝の上に座ろうかな。』

『私の膝の上に座ることも、私がお前の膝の上に座ることも出来ない。馬鹿なことを言うな、カノン。』

『なんで?サガとカノンは好き同士なんでしょう?だったら問題ないよ。』

貴鬼が兄貴に言った。そうだ、もっと言って兄貴を困らせろ!

『やっぱりサガとカノンは仲が悪いんだ。というよりも、サガはカノンが嫌いなの?沙織さんが知ったら悲しむよ。』

『わーーかった、分かった。カノンの膝の上に座ればいいのだろう。』

貴鬼は悲しそうな顔をして兄貴に言うと、兄貴は慌てて俺の膝の上に横向きに腰をかけた。俺の太ももに兄貴の固いケツがあたった。兄貴は俺に済まなさそうな顔を向けると、俺はニヤリと笑って貴鬼に言った。

『貴鬼。教皇とムウはこういう座り方をしてないよな。正面を向き合ってるんだよな。』←後ろ向きの場合もある

俺は貴鬼の返事を待たずに、兄貴の左足を取って高く持ち上げ、俺の両足を跨がせ身体を正面に向かせた。
ご開帳〜〜♪
こんな格好の兄貴をカミュやシュラにも見せてやりたいぜ!

兄貴は俺の両太ももに跨って、俺の顔を呆然として見つめていた。兄貴の頭の中は、恐らく真っ白だろう。←そなた勃ったであろう。←たってねーよ。←正直に申せ、サガに欲情したであろう?←してねーって。←本当はそのまま頂いてしまったのであろう?←だからしてねーって←そういうことにしといておいてやろう。
俺は更に兄貴に笑いかけ、言った。

『ついでに、ちょっと上下運動なんてしてみたらムウと教皇みたいになるぜ、兄貴。貴鬼に俺達が仲がいいところを見せてやろうぜ。どうよ!?』←ほうほう

兄貴の顔は見る見る血の気を失っていった。貴鬼は俺達のことなど気にせず、風呂を縦横無尽に泳ぎ回ってはしゃいでいた。

『おおおおおお前、何を考えているんだぁーーー。』

兄貴は素っ頓狂な声をだすと、俺の膝の上からどき、バスタブから出ていった。兄貴、あんな高い声がでるんだ。知らなかった。
楽しい過ぎる。←ほうほう
俺は思わず声をあげて笑ってしまった。貴鬼が俺のことを不思議そうに見ていたので、俺は貴鬼に、ちゃんと俺が兄貴と風呂に入れて幸せで、それくらい兄貴のことが好きだと報告するように言った。
貴鬼は俺の言葉に頷くと、身体を洗っている兄貴の方に泳いで近づいていった。そして、バスタブの淵に頬杖をつくと、兄貴に言った。

『自分で身体洗うの??ムウさまはオイラのこと洗ってくれるよ?』

『君はまだ子供だからだろう?』

『でも、シオンさまとムウさまも洗いっこしてるよ。やっぱり仲が悪いからしないの?』

『そんなことはないぞ、貴鬼。俺はさっきから言っているけど、兄貴を愛してるんだ。ちゃんとメモしておけよ、貴鬼。』

俺はバスタブから上がると、既に貴鬼の話しに硬直している兄貴の手からスポンジを奪い取り、兄貴の長い髪の毛を前に除けて、スポンジで兄貴の背中を洗った。兄貴は肩をがっくりと落とし、うな垂れたまま俺に背中を洗わせていた。

『ちゃんと前も洗ってあげなくちゃ駄目だよ。』←その通り

貴鬼はそう言って、再びバスタブを潜水しはじめた。

そうか、前か。くくくっ、兄貴覚悟しろよ。
兄貴は貴鬼の言葉に反応して逃げようとしたが、もう遅い。
俺はスポンジを投げ捨て、泡だらけの手で兄貴の後ろから一気に兄貴の股間へと両手を滑らした。

『兄貴、ちゃんと大事なところは洗わないとな。』

俺が兄貴のイチモツを握りその手をスライドさせると、兄貴はギャと短い悲鳴を上げて、バスタブの中へと飛び込んだ。←ほうほう

『おじさん。泡だらけの身体でお風呂に入っちゃいけないんだよ。』

貴鬼は泳ぎながら兄貴に言った。

『ウ・・・・・ウチの風呂は泡を落とさないで入ってもいいんだ。』

兄貴はバスタブの淵にしがみ付きながら貴鬼に言った。そうなのか、俺もそれはしらなかったな。俺は、兄貴がしがみ付いているところに近寄って、兄貴を見下ろした。

『兄貴、どうしたんだ。でてこいよ。身体を洗ってやる!』

兄貴は俺を見上げて睨みつけると、首を横に振った。

『なんだよ、兄貴。そこから出て来れない理由でもあるのか?』

兄貴は顔を真っ赤にすると、さらに首を横に振った。
そうだよな、きっと兄貴の奴は風呂から出れないんだろうな。そんな姿を子供になんて見せられないもんな。
俺は、バスタブの淵を掴んでいた兄貴の片腕を取り、無理矢理上に引っ張った。

『早く出てこいよ、兄貴。俺が兄貴の前も後ろもピーカピカに洗ってやる。』

俺は舌なめずりをしながら兄貴の腕を掴み、兄貴を立ち上がらせると、兄貴は俺を睨みつけた。

なんだ。兄貴のは普通の状態じぇねーか。てっきり・・・・・。←技が足らぬのじゃ

『いい加減にしないか、カノン。』

俺が兄貴の股間をじっと見ていると、兄貴は俺の手を振り払って、風呂から早足で逃げていった。
俺は、兄貴の情けない後ろ姿を見ながら思わず高笑いを上げた。こんな楽しい風呂は初めてだ!おかしくて腹がよじれる。

『サガはお風呂の時間が短いんだね。せっかくこんな大きいお風呂なのにね。』

貴鬼は身体を洗いながら、不思議そうに呟いた。俺は貴鬼と風呂に入っている間、俺がどんなに兄貴のことが好きかを語り、それを報告する約束をさせた。

俺が貴鬼に、この調査が終わってもいつでも家の風呂に入りにこいよ、というと、貴鬼は嬉しそうに頷いた。もちろんそのときは兄貴も一緒だ。ぷぷぷっ!


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