MISSION IMPOSSIBLE(File.11111 カミュのお土産)

 

『最近、水瓶宛ての荷物が各地から大量に届いておる。プライバシー云々の問題もあるが、あの量は異常である。調べてまいれ。』

ジーサンは俺に命令した。
久しぶりのまともな調査だな。しかし、なんでまたカミュの荷物なんて調べなくちゃなんねーんだよ。

どうやら、十二宮の玄関である白羊宮に大量の荷物が届くのにムウが迷惑しているらしい。その前に、白羊宮からジーサンを片付けたほうがいいと俺は思った。←無礼者

とりあえず俺はそのまま宝瓶宮へと向かった。
宝瓶宮は相変わらず寒くて嫌いだ。俺はそのままカミュの私室へ入ろうとすると、ミロに後ろから髪の毛を掴まれてのけぞった。

『てめぇ、何してるんだよ。俺とカミュの邪魔をする気か?』

は?邪魔なんてする気はねーよ。

『カミュがやっと日本出張から帰ってきたんだ。お前なんかに邪魔されてたまるか。とっとと失せろ。』

ミロはそういうと、俺を宝瓶宮から追い出し、カミュの私室へと消えていった。もちろん、この俺がそんなことで引き下がるわけがない。俺はそのまま宝瓶宮の天井裏に忍び込み、カミュの荷物を調査することにした。

俺はリビングに忍び込むと、山積みになったダンボール箱を発見した。しかし、どれもこれも未開封なものばかりで、中身を判別することは出来なかった。ダンボール箱の一つを手にとると、その大きさの割には大した重さではなく、以外に軽いほうだった。
ダンボール箱の上に貼ってある、あて先伝票を見ると確かにカミュ宛てで、差出はどこかの会社だと思われる名前が書いてあった。

これって俗に言う、通販ってやつか?
もしかしてカミュは通販マニア?

俺はリビングに近づいてくる人の声に慌てて天井裏に隠れた。
リビングに現れたのは、当然カミュとミロだった。ミロは嬉しそうにカミュに擦り寄って、ヘラヘラとだらしない顔をしていた。

カミュはダンボールの一つを手にとるとそれをミロの前で開け始めた。

もしかして、このダンボールの山は全部ミロへのお土産か!?

俺はカミュが箱から出したものを見て目がシュラになった。
それは淡いピンクの看護婦の服だった。

カミュは真面目な顔をしてミロの前でそれを広げると、ミロの目もシュラみたいに小さくなった。

『カミュ。なんだよ、それ。』

『見て分からないか?看護婦の制服だ。』

『それくらい分かるってば。だから、なんでそんなものを?』

『ミロに似合うと思ってな。』

『いやだよ、そんなの着るの。それって女の服じゃないか。』

『だめか?だったらこっちはどうだ?』

カミュは箱の中から、今度は婦警さんの制服を取り出した。ミロは茫然としてカミュを眺めていたが、カミュは本気のようだった。

俺はミロがピチピチのミニスカートの婦警さんの格好をしてるのを想像してしまい、思わず吐き気をもよおした。
カミュの奴はいったい何を考えてるんだ。←網膜が凍っているのであろう

『カミュ〜。そんなことどうでもいいから、ヤらせてくれよ。俺、ずっと我慢してたんだからさ。』

『嫌だ。折角お前のために買ってきたんだ。これを着てくれないのなら帰れ。』

カミュの奴、そんなにコスチュームプレイが好きなのか。この前のエプロンプレイではまったか??
しかし、いくらなんでも帰れはないだろう。ミロのやつ、哀れだな。

結局ミロは、一歩も引かないカミュに負けて渋々と看護婦の服に袖を通した。それは見るもおぞましいものだった。特にミニスカートから伸びたミロの引き締まった足に、俺は目がつぶれそうになった。←ほうほう、蠍の体でも入るのか
あんな体格のいい看護婦さんが病院にいたら患者は減るだろうな。絶対に病院に行きたくねーもんな。

流石のミロも、この格好は恥ずかしいのか顔を真っ赤にさせてカミュを見つめていた。

『ふむっ。思ったよりも似合わないな。次はこれだ。』

カミュは何かを納得したように、婦警の服をミロに手渡した。
思ったよりも??カミュの脳みその中のミロは一体どうなってるんだよ。←脳も凍っているようだな

 

ミロはカミュとヤりたいが為に、カミュの言うがまま次々と服を着替えていった。

婦警の次はボディコン、その次はメイド、猫耳、バニー・・・・・・。

セーラー服を着たミロにカミュが怒鳴った。海軍の制服ならちょとは似合うんじゃないのか?でも何でセーラー服の下がスカートなんだ?女用なのか・・・・。

『・・・・・・。なんでそんなに似合わんのだ、ミロ!』

なんでって、男に女の服を着せるお前が間違ってるんじゃねーのかよ。←その通り

『もう、勘弁してくれよ、カミューーー。まだまだ他に服があるのか?これも、それも、あれも、中身は全部変な服じゃないだろうな?』

ミロはセーラー服のタイをなびかせながら他のダンボールを勝手に開け始めた。
ミロはダンボール箱は開けると、硬直した。

『なんだよ、カミュ。本当に全部服じゃねーか。お前一体何考えてるんだ!?俺はこんなの着ないからな!!』

『安心しろ、ミロ。それは氷河とアイザックの服だ。』

ミロが手にした学生服?を見てカミュが言った。
こいつ、弟子にまで?

『だったらこれは何だよ、カミュ!』

『それは花魁といってな、日本の伝統文化の服だ。』

『こんなの着たくねーぞ、俺は!!』

『何を言っている。それはサガにだ。』←ほうほう、余にも巨大なゲーシャになるであろうな

兄貴にぃ???

こいつ、筋金入りのエロ瓶だな・・・・。

『なんだとぉ!?お前、俺というものがありながら何を考えてるんだよ!!!!!』

いいぞ、ミロ。もっと言ってやれ。
ミロはセーラー服のスカートの裾を翻し大またでカミュに歩み寄った。
やっぱりオカマにしか見えないな。
しかし、カミュは顔色一つ変えないでミロに言った。

『だから、ミロには沢山買ってきたんだ。お前が喜ぶと思ってな。』

喜ぶ??俺にはカミュが喜んでいるようにしか見えないが・・・。

ミロも流石に頭にきたようで、着ていたセーラー服を脱ぐと、カミュの服をいきなり引っぺがした。

『何をする、ミロ!こういうときはちゃんと、先生って呼んでくれないと駄目だ!!しかも生徒が先生を襲うなんていかんぞ!』←やはり『先生』か

あ、なるほど。セーラー服は学校の制服なのか。

俺は笑いを堪えるが辛かった。こいつ、まじで馬鹿だ。

『そんなに先生と生徒がいいなら、お前が着ろよ!!!!』

ミロはそういうと、カミュに脱いだセーラー服を上から被せて器用に着せていった。
そして、最後にセーラー服のタイを結んで、カミュを鏡の前へと連れて行った。

『どうだ、お前のほうが似合うぞ、カミュ。』

『ふむっ。ミロよりはな・・・・・。』←どっちもどっちじゃ

はぁぁ?俺にはミロのセーラー服も、カミュのセーラー服もどっちもネイビーにしか見えん。やめろ!今すぐ脱げ、スカートから脛毛が見えてるぞ、キショーーー!

カミュは鏡の前で自分のセーラー服姿をマジマジと見つめると、いきなり髪の毛を三つ網にしはじめた。カミュは器用に髪の毛を編みながら、日本の女学生はセーラー服に三つ網と決まってるそうだ、とミロに説明した。
こいつは、そういう知識をどこから拾ってくるんだ?←弟子であろう

 

『しかしなぁ、やはり私にはこれは似合わんな・・・・。ミロ、そっちの箱を開けてくれないか?』

セーラー服姿のカミュに興奮し、後ろから抱き付いてウナジにキスをしていたミロは、全くその気になってないカミュに言われて渋々と箱を開けた。
そこにもまた服が大量に入っていた。

『今度はこっちを着てみてくれ。これは女性の服じゃないからお前でも似合うと思うんだ。』

セーラー服姿のカミュはそういって、箱の中から今度は軍隊の制服と思われる服をだした。

『なんだ、最初からそっちにしてくれよ、全く・・・。』

カミュの着せ替え人形状態と化したミロは、文句を言いつつも、軍服に袖を通した。

『カミュ〜〜〜〜。これはいいかんじ。なんか、サド将軍になった気分。』

ミロは制帽を被ると、指の関節をパキパキと鳴らし始めた。

んな将軍いねぇよ・・・どっからどうみてもゲイ雑誌のグラビアじゃねぇか・・・・。←お前はそのような雑誌を読んでおるのか?

『ミロ、サド将軍とは何だ?』

相変わらずクソ真面目な顔をしてカミュが聞いた。

『ふふふ、拷問将軍のことだ!カミュ!。』

『拷問とは何だ?』

あ、やべぇ。このパターンは・・・。

『拷問の基本は・・・調教!』

ミロは帽子を投げ捨てると、そのまま一気にカミュを床に押し倒した。はぁ、やっぱりミロも好きなんだな、コスチュームプレイが。こいつらアホすぎる・・・・・。←似たもの同士惹かれあっているのだろう

『や・・・・やめろ、ミロ。まだ全部着終わっていないだろう。』

『ミロじゃなくて、将軍様だろう!』

ミロはカミュのスカートの中に頭を突っ込み、ゴソゴソと、カミュの下着を引き摺り下ろした。カミュはスカートの上からミロの頭を抑えて、悶えている。

『・・・やめてください、将軍・・・さま・・・ぅう・・・・』

『お前はロシアのスパイだろう!正直に話せば許してやるぞ!。』

『あぁ・・・・うぅ・・・ちがいま・・・す・・・あぁああ!』

なりきってるよ・・・・。痛すぎる。

しばらくカミュのスカートの中から出てこなかったが、カミュが喘ぎ声を上げていたので、ミロは間違いなくカミュのモノをしゃぶっていたようだ。

その後、カミュはミロのことを将軍さまと呼びながら、軍服姿のミロに尻を掘られて、女学生らしく、しとやかに悶えていた。

『さ、ミロ。まだ他にも沢山あるんだ。全部着てくれ。』

1ラウンド終わったカミュはセーラー服を脱ぐと、次の服に着替え始めた。その服は・・・スチュワーデスだった。とりあえず一発やらせてもらえたミロはご機嫌で、機長の服に着替えはじめる。

俺は開いた口がふさがらなかった。

ミロとカミュの2人だけのファッションショーは夜中まで続き、全部着終わるとミロはやっとカミュと寝室へ行くことが出来た。

そのときのミロの格好は裸エプロンだった。

 

報告:荷物は全部コスチューム。ミロは拷問好きの将軍さま。

提出物:オイランセット

蠍と水瓶は筋金入りの好き者であるな。
花魁の衣装はサガへの土産であるから、きちんとサガに手渡すように。


End