MISSION IMPOSSIBLE(File:22222 Bubble bas Buddha)

 

『サガの弟よ、ムウがのぅ、シャカを捕獲すると張り切っておるのじゃ。手伝いに行ってまいれ。』

は?ムウの奴、まだシャカを諦めてないのか?
何で俺がホモの手伝いなんてしなくちゃいけねーんだよ。シュラだけで勘弁してくれ。

『いつも白羊宮でタダ飯を食うておるのだから、つべこべ言わず、処女宮に手伝いに行ってこい。』

俺は仕方なく、教皇の間を後にした。

ジーサンの命令通り処女宮に行くと誰もいなかった。が、裏庭から人の気配がするので、そっちに行くと、ムウとアイオロスとアルデバラン、それに兄貴までいた。←随分と念入りであるの

何でこんなに人数いるんだよ。しかも兄貴以外は聖衣を着ている。もしかして…みんなでシャカを輪姦すのか?!冗談じゃねえ!俺はホモじゃねぇぞ!!!!

俺はすぐに兄貴に見つかってしまい、結局ムウの手伝いをする破目になった。←すぐに見つかるとは修行が足りぬ

それにしても、何で兄貴がいるんだよ?←いてはいかんのか?

『シャカを捕まえるんだ。あいつは強情だからな。』

兄貴は楽しそうにそう答えた。・・・だからって強姦はねぇだろう。
ムウとアイオロスは兎も角、兄貴やアルデバランまでシャカをやるのか?しかも、昼真っから?

俺はムウの命令で兄貴と共に、2本の沙羅双樹にそれぞれ登ると、アルデバランから巨大なザルを受け取った。
俺は絶対にシャカなんてヤらないからな。
捕獲を手伝うだけだぞ!!!←ほうほう、やはりサガでなければ嫌なのか?

アルデバランから受け取った釣り鐘型のザルは、大人が入れるくらい大きく、しかも金属製だ。どうやらシャカ捕獲用にムウが夜なべして作ったらしい。俺と兄貴でザルを持ち、シャカが沙羅双樹の下に来たら落として捕獲するらしい。

・・・いくらシャカがアホでも、この作戦は無茶だ!失敗して全員六道送りに決まってる!。
しかも夜なべして作るほど、シャカを捕獲したいのか・・・。
シャカもモテモテだな。

それにしても、ザルが丸見えじゃねーかよ!トラップってーのはなぁ・・・。

俺が文句を付けると、ムウはいつものスカした顔で笑った。

『ふ、今回は疑似餌ではありませんからね。絶対に成功します。』

ムウは自信満々だ。そして、俺は嫌なものを見てしまった。

貴鬼がフェニックスをつれて来たのだ。しかし、フェニックスはやたらと周囲を気にしてキョロキョロしている。

ウゲッーーーーーー、俺、こいつ大嫌いなんだけどな。

『ご足労かけましたね、一輝。』

ムウがフェニックスにスカした笑いを向けても、フェニックスは目を泳がせていた。なるほど、今回の餌はフェニックス(本物)か。

『本当に、本当に、ほんとにほんとにほんとにほんとにほんとーーーーーーーーーーに、大丈夫なんだろうな?!』

フェニックスはムウに詰め寄った。ぷぷぷぷぷ、ダッセーーー脅えてやんの。←おまえも鳳凰に怯えていたのではないのか?

『私たち黄金聖闘士が4人もついていますから大丈夫です。貴方には指一本、髪の毛一本触れさせません。』

ムウがそう言っても、フェニックスは落ち着きなく、周囲を見回していた。相当シャカが恐いんだな。って、俺は黄金聖闘士じゃないのかよ!。←海闘士であろう

ムウとアルデバラン、アイオロスが気配を消して茂みに隠れると、程なくしてシャカが現れた。

シャカはこっちを見るなり、いきなり目を開きやがった!しまった吹き飛ばされる!!

しかし、シャカは光速でフェニックス目掛けて突進してきた。あいつ、マジで俺達が見えていないらしい。

『いまだ!カノン!』

兄貴の合図で、俺と兄貴はザルに飛びのり、そのまま重力に任せて落下した。

『はははは!捕まえたぞ!シャカ!!』

兄貴はザルに乗ったまま、嬉しそうにシャカにはなしかけた。シャカはザルの中で目を瞬かせ、いまいち状況が飲み込めないでいる。そして、シャカが入ったザルは、飛び出してきたアルデバランとアイオロスにも取り押さえられてしまった。←サガも随分と明るくなったの

ムウはテレポートで現れると、フェニックスに札束のようなものを手渡した。

『ご協力ありがとうございました。約束通り、お礼の焼き肉お食事券20万円分です。』

フェニックスが受け取ったお食事券をパラパラ数えて確認すると、ムウはフェニックスを念動力で消してしまった。←女神の元に帰らせたか、もったいない

つーか、沙羅双樹の下に立ってるだけで20万円かよ?!円ってどのくらいのレート!?←1Dr.≒0.3円
ムウはシャカを捕獲するのに幾ら使ってんだよ、馬鹿かこいつ!←お前ほどではない

『ムウ!私の一輝をどこにやったのだ?!』

ザルの中でもがいていたシャカがムウに怒鳴った。
フェニックスの事より、今の自分の状況を心配しろよ!←そのとおり

『一輝はもう日本へ帰りましたよ、シャカ。こんな単純な手に引っ掛かるなんて、貴方本当に馬鹿ですねぇ、はははは!。』

『なんだと!?君たちまで羊に買収されたのか!?』

シャカはザルに小宇宙を送っている兄貴達に文句をつけたが、それは聞き入れてもらえず、結局シャカはザルから出されても、ムウとアルデバランと兄貴とアイオロスに両手両足を取り押さえられてしまった。

『乙女のオジサン、逃げようなんて考えちゃ駄目だぞ。』

シャカが目を閉じて再び小宇宙を増殖させないよう、貴鬼がシャカの上に乗り目を指で開かせ、その状態のまま白羊宮まで連行していった。

 

白羊宮に到着すると、兄貴達は風呂場へと直行した。シャカは身包みをすべてはがされ、ムウたちも聖衣を脱ぐ。兄貴はローブの裾をたくし上げ、俺にもサンダルを脱げと命令した。

だから俺はホモじゃねーってーの!しかも風呂場で輪姦すのかよ。

『何を勘違いしているのだ、カノン。シャカを風呂に入れるのだ。お前も手伝え。』←まったくである。誰も乙女を犯すとは一言も言っておらん。

は?風呂?

何でもシャカは普段沐浴しかしておらず、風呂にはろくすっぽ入っていないので、みかねたムウが兄貴達の協力を得てシャカの捕獲に乗り出したらしい。

あー、びっくりした。最初からそう言えよ。←勝手に勘違いしたのはお前であろう

さすがのシャカも全裸で4人の黄金聖闘士に抵抗するのは難しいらしく、浴室に連れて行かれてしまった。

『はーい、シャカ♪綺麗になりましょうね〜〜〜♪』

浴室には、石鹸とボディーブラシを持った、Tシャツと短パン姿のアフロディーテが嬉しそうに待ち構えていた。ゲ!このオカマ!また兄貴に何かするつもりじゃねぇだろうな!?!←ほうほう、サガのことが心配なのか?
まぁ、でも、兄貴の下僕・アイオロスがいるから大丈夫かな・・・。←下僕でなく恋人であろう

アフロディーテも教皇に命令されて、手伝いに来たらしく、指をワキワキさせて、シャカの足を取り押さえた。←魚はプロであるからな

シャカは想像以上に汚かった。

アイオロスとアルデバランがシャカが逃げ出さないよう、身体を取り押さえ、兄貴がシャカの長い髪の毛を洗う。アフロディーテはいつも裸足で歩いているため、ボッコボコになっているシャカの足の裏を軽石でこすり、ムウが全身を垢すりでこすりあげた。俺はシャワーでお湯を流す係りだ。

『ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』

ムウが垢すりのタオルでシャカの肌をこすると、シャカが断末魔の悲鳴をあげる。ムウがこすったあとは真っ赤に腫れ上がり、大量の垢がゴロゴロと落ちた。こいつ、マジ汚ねぇよ…。

『お前は髪が長いから、洗うのが大変だな。毎日綺麗に洗っていれば、こんな痛い目にあわずに済んだんだぞ。自業自得だな。』

兄貴はシャカの金髪を丁寧にお湯でもみ洗いしながらそう言った。髪から流れ出た湯はもちろん汚れている…。こいつの衛生観念ってどうなってるんだよ?。←インド人であるからな

1時間後、垢摺りで全身真っ赤かになったシャカはぐったりとして、悲鳴すらでなくなってしまった。←情けない

『みなさんありがとうございました。お昼ご飯の用意が出来ていますので、召し上がっていて下さい。後は私一人でも大丈夫ですので、ごゆっくりしていってください。』

プルプルしているシャカを後ろから羽交い締めしたムウがそう言うと、俺達はムウの言葉に従い、昼食を取ることにした。

ダイニングテーブルには豪華なサンドウィッチとカットフルーツが山盛り用意してあり、貴鬼が俺達に紅茶を入れてくれた。
一仕事終えた後の飯は美味いな!!←お前はほとんど何もしていないではないか

『シャカは昔から風呂に入るのが嫌いでな。いつも風呂に入れるのに苦労していたんだ。風呂が嫌いというか、お湯に入る習慣が無いのだな。』

兄貴は紅茶を飲みながらそう言った。すると、再び風呂場から悲鳴が聞こえたので、俺はカツサンドを食いながら、風呂場を覗きに行った。←歩きながら物を食うでない

やっぱり…。
俺は風呂場のドアを僅かに開けて覗くと、羽交い絞めにされたシャカがムウに竿をこすられ、尻の穴の中もこすられていた。←やはりな

つーか、やっぱりシャカもムウも男なのか・・・・。女みたいな顔してるけど、穴は一つなんだな。←何を期待しておった

俺はお楽しみ中のムウの邪魔をしてとばっちりを食らうのは御免なので、そののままこっそり風呂場から撤退した。←おまえが参加してもムウは文句は言わぬであろう

 

それから1時間後

バスローブを着たシャカをつれてムウが風呂場から出てきた。シャカはガックと肩を落とし、ムウは斜に構えて超ご機嫌だ。←ムウは可愛いのう
一時間もずっとムウに掘られていたのか、お気の毒だな。まぁ、今回は、あんな手に引っかかったシャカの負けだ。←そのとおり

ダイニングの椅子に座らされたシャカは、貴鬼から貰った紅茶を持ったまま、呆然としていた。

『風呂に入らされたくらいで落ち込む事ないだろう。綺麗になって良かったな。』

兄貴・・・全然わかってねぇな・・・。

アフロディーテは茫然自失のシャカの手をとると、やすりで爪を磨き始めた。兄貴とムウはシャカの髪を櫛で梳かしてドライヤーをかけ始める。

『随分綺麗になったじゃないか。肌が輝いてて、仏像みたいだぞ。』

メロンを食べながらアイオロスがそういうと、シャカがピクリと顔を上げた。

『シャカは美人さんだからなぁ。ますます輝いて神々しいぞ。』

キウイを食べながらアルデバランがそいういうと、シャカはニヤリと口を釣り上げた。

『シャカは本当に綺麗な髪をしているなぁ。後光が差しているように見えるぞ。』

兄貴がそういうと、シャカの顔は正面を向いて、姿勢も正しくなった。

『乙女のオジサン輝いてるよ。神様みたいだね。』

桃を食いながら貴鬼がそういうと、シャカは斜に構えた。

っていうか、こいつ単純すぎる。

シャカの後ろでムウがもっと誉めろとジェスチャーで指示を出し、みんなに綺麗だの、神々しいだのと誉めちぎられたシャカは、洗い終わった綺麗な袈裟を身に纏って、いつも通りの超ドデカイ態度で処女宮に戻っていった。

報告:ムウの作戦は大成功。シャカはやっぱりただのバカ。

これに懲りて、乙女も定期的に風呂に入るようになるであろう。
しかし、褒めちぎって拝まれただけで元に戻るとは、安上がりな奴じゃ。次回は、ムウと乙女の二人を余が直々に風呂にいれてやるとするかのう♪。

教皇 シオン


END