MISSION IMPOSSIBLE(File.333333 デッドエンドコラボレーション)

 

俺が目を覚ますと、なんかすごいことになっていた。もしかしなくても、ここって病院か!?
両隣には兄貴とミロがベッドに横になっていて、その向こうにはアイオロスとかアルデバランとか…。←情けない
もしかして、俺が一番早起き!?さすが俺!!

って場合じゃないか。
俺がぼ〜っとしていると、いつにもましてヨボヨボしい教皇が入ってきた。

『愚弟よ。事の説明をせい』

ちょっと待て…今は無理。俺はそのまま目を閉じた。←無理してでも書くのじゃ

俺が再び目が覚めたときには、ベッドについているテーブルの上にレポート用紙とボールペンがのっかっていた。ついでにジーさんのウネウネ文字が書いてあった。←余は達筆なのじゃ
両隣をみると、兄貴たちはなんかいっぱい管をつけて、まだまだぐっすり熟睡中だった。←昏睡であろう
体が動くことを確認した俺は、記憶があるうちに報告書を書きなぐることにした。←丁寧に書かぬか

 

その日、俺はいつものように白羊食堂で三時のおやつを食っていた。プリン、最強!!←白羊宮は食堂ではない
まだ食ってるのにもう一つキープしようとしてプリンに手を伸ばそうとしたミロの腕を思いっきりひねって、俺は本日5個目のプリンをゲットした。←はしたない
白羊宮にはいつもの居候アイオロスとミロ、俺、それから旦那とムウがいた。←誰の旦那じゃ

6個目のプリンを食っていた俺は、聖域に侵入した異質な気配に気がついた。どうやら俺以外のやつらはプリンに夢中で気が付いていないらしい。←気付いておるわ
俺は7個目のプリンを手に、こっそり外に出て様子をうかがった。←食いすぎじゃ

俺が白羊宮を出ると、階段の下でいつものように貴鬼が女神の帚をもって掃除をしていた。←関心じゃ

プリンと貴鬼の掃除と侵入者……。俺は思わずいやな過去を思い出した。だが、今回の侵入者の気配はヤツじゃない。
俺にはそれがどこのどいつかよくわかっていたので、そいつが貴鬼に女神の帚でボッコボコにされ追い出されるのを見物するために、柱の入口に身を隠した。

大体どいつもこいつも簡単に聖域に侵入して、簡単に十二宮までたどり着けるのってどうよ?青銅、白銀、雑兵とかって存在無意味だろう。

女神の結界も妖怪の結界もはっきりいって意味無いじゃん!!!←作戦じゃ

ほどなくして現れたのはやっぱ海将軍のソレントだった。鱗衣を着て海小宇宙をバリバリ発していた。

『久しぶりだね、ぼうや。そこを通してもらってもいいかい?』

ソレントはいつものように小生意気に斜に構えて貴鬼を見下ろした。

そこで一発帚攻撃だ、いけ貴鬼!お前は立派なアテナの帚聖闘士だ!!←そのような聖闘士はおらぬ
と思ったら、貴鬼が突然ソレントに尻を向けて走り出した。←いかんのぅ

まさか敵前逃亡か!?
ムウのヤツ、貴鬼に一体どういう教育してるんだ!!!!←放任主義すぎるのじゃ

『ムウさまぁぁぁぁぁぁぁぁ。ムウさま好みの若い男の人がきたよぉぉぉぉぉ。』

貴鬼が階段を半分までのぼって白羊宮に向かって叫んだ。俺は思わずプリンを落としそうになった。←ほうほう、出来た弟子じゃのぅ
ラダマンティスはムウの好みじゃなかったから、こってんぱんにされたのか?←ハーデス編の恨みであろう

さすがホモ妖怪の弟子弟子だ。←孫弟子
だが、さらにさすがなのはホモ妖怪の弟子だった。さっきまでミロと光速でプリンの奪い合いをしていたムウが、光速で私室から出てきた。

しかも白羊宮の入口で階段を下りるのが面倒くさくなったのか、テレポートでソレントの前に移動した。

『お前は何者ですか?カノンの仲間のようですが……、まぁ何者でもいいでしょう。おあがりなさい』

ごらぁ、ムウ。ちょっと待て。いくらなんでも、何者か分からない奴を白羊宮にいれちゃいかんだろう。ムウ駄目すぎ!麻呂過ぎ!←麻呂は関係なかろう
ムウはそういって唖然としているソレントの手を握ると、またテレポート&光速で白羊宮に消えていった。

俺は慌ててムウの家の中にはいった。←家ではない

ソレントはダイニングテーブルのいつもジーさんが座っている所に座らされていた。その周りに、馬鹿たちが鼻の下を伸ばして興味津々にソレントを取り巻いていた。

『わ、私は海将軍のソレントだ!シードラゴンに用があって参りました』

はっ?俺??←お前以外に用があるとしたら聖戦じゃ
いまさら俺に用があるのか?鱗衣を返せとかセコイこというんじゃないだろうな。あれは、あれの意思で帰らないのだ。←返却するように
ということは、まさかポセイドンの三叉の矛を返せとか!?←お前が持っておるのか?!

ムウたちがいっせいに俺の方を向いたので、俺は関係ないと意思表示をした。←関係あるであろう

『じゃぁ、この俺に用ってことかな!』

突然シュラが現れて、俺たちはさすがに驚いた。
シュラが戸口にすかして立っていたのだ。
普段、あまり羊のところにはこないやつが、どうしてここに?

『何しに来たのですか?』

なんとムウがそういって、ソレントを後ろに隠した。
いまさら隠してもおそいんじゃねーの?

『かわいい少年の匂いがすると思ったら、ムウのところだったか』

匂い!?
俺は思わず鼻をひくつかせてみたが、白羊宮にはプリンの匂いと鶏&牛の匂い+シュラの香水の匂いしかしなかった。←美少年の香りがするのぅ

『だめですよ。これはカノンのものらしいのですから』

ムウがすかして笑った。俺はまじでびびった。
俺のもの!?んなわけない。←ほうほう
ソレントはジュリアン=ポセイドンの物だ。←それは残念じゃ

『ま、まさか。お前、カノンのこれか??』

ミロが超スケベ面でソレントに人差し指と中指の間に親指を突っ込んだ手を見せた。ソレントははぁ?って顔になって、俺を見た。

この馬鹿蠍。それをやるなら親指を立てるんだろうが…。まぁ、あながちつかい方としては間違ってないんだろうが。

って、俺の暴れん棒は女専用だっての!←サガ専用であろう

『こいつ、坊ちゃんだから、そういうことわかんねぇぞ』

俺がミロを超超超超馬鹿にした顔で言うと、どよめきが起こった。

『それじゃ、カノンがたっぷり調教したのか!?!?』

シュラが粒目を輝かせて俺に言った。どうしてそうなる?
奴にジュリアンの相手はさせたが、俺の相手は女だっての!!!!!てめぇら、しつこいぞ!←ほうほう

『カノンの物ではないということは、俺が頂いてもいってこと?』

ミロが目を輝かせながら言った。
もしかしなくてもソレントは狼の群れに飛び込んだ羊ってやつか?←そうであろうな
まぁ、ソレントがどうなろうと俺の知ったところじゃないがな。

『ねぇねぇ、君さ、俺といいことしようぜぇぇぇ!!』

すかさずミロがソレントの隣に椅子を持ってきて移動し、肩に手を伸ばした。だがそうは問屋が卸さなかった。
なんとムウがミロの手をパシッとたたいたのだ?
もしかしてムウはソレントに一目ぼれ!?←いかんのぅ

『お待ちなさい、ミロ。この子に手を出すのは、まだ早いです。』

『なんだよ?こういうのは早い者勝ちだろう、ムウ!』

『ミロ、ここをどこだと思っているのです?ここはこのアリエスのムウが守護する白羊宮。そして彼は私の宮に来た客人。勝手は許しません』←その通り

は?ソレントは俺をたずねてきたんじゃないのか?←敵であるからのぅ

『くそっ!!!なんだよ、優先権はムウにあるっていうのか!!』

『それもそうですが、一つはっきりさせなければいけません。』

全員がムウに集中した。
はっきりさせなくちゃいけないもなにも、ソレントは海将軍で敵だ。それ以外の何者でもないと思うが。一体ムウはなにをしようとしてるんだ?

『彼はアルデバランのいい人です!』

うそ!!!!!!!!!俺は久しぶりに心底驚いた。
まじ!?そうなの!?←敵と密通しておるとはけしからん

『まじで!?なんでこんな可愛い小僧とお前が!?それって援助交際とか?アルデバラン、ずるいっ!!!』

ミロがブーブー文句を言って、アルデバランの足を蹴っ飛ばした。俺もついでに蹴っ飛ばしておいた。
ソレントの奴、このシードラゴン様の命令なしに援交!?


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