MISSION IMPOSSIBLE(file.575756 故意の空騒ぎ)

 

「ねぇ、貴鬼ちゃん。氷河はいつまた日本に来るの?」

今度は金髪の娘が貴鬼に聞いた。
今度はキグナスか!

「氷河?オイラ、そこまで知らないよ。聖域にいれば、分かるけど。でも水瓶のオジサンがいつもシベリアに行ってるから、まだシベリアにいるんじゃないのかな?」

「そう。あのね、フレアっていう子、貴鬼ちゃんは知ってる?氷河のお友達なの?」

フレアっていうと、アスガルドの美人姉妹の妹だっけか?
そういえば、キグナスとラブラブだったよな。←ほうほう
もしかしてこの金髪小娘はキグナスloba?←Love

それにしてもあのガキ共、もしかして黄金聖闘士よりも女関係派手なのか?←メインキャラであるからのぅ

「フレアなら、オイラの友達だよ」

「どういう子なの?氷河とはどういう関係なの?」

「氷河とフレアは仲良しだよ。そうか、氷河ってエリイちゃんも粉掛けてるのかぁ。氷河って本当にパツ金女が好きだなぁ、わっかりやす〜い」

エリイっていう娘ががーんとなった。
貴鬼はいつの間に、そんなませたことを勉強したんだ。つか、ムウはもしかして、自分とじーさんがホモだから、貴鬼にはまっとうな道に入って欲しくてそういうことばっかり教えてるんじゃないだろうな。←けしからん

「でも大丈夫だよ、エリイちゃんもフレアみたいに綺麗な金髪してるし、可愛いもん。それにフレアにはハーゲンっていう頼りにならない下僕がいるから。ハーゲンはね、フレアが大好きなんだよ、だから、そのうちなるようになるんじゃないかなぁ〜?」

「お願い貴鬼ちゃん、氷河が今その子のところにいるかどうか調べてきて。帰ってきたら、またたっぷり美味しいご飯を食べさせてあげるからっ!」

「しょうがないなぁ、エリイちゃんの頼みじゃ断れないよ。ちょっと行ってくる」

貴鬼がまた消えた。

ていうか、一般人の前でいきなりテレポート使うな、馬鹿ッ!←けしからん

俺も急いでアスガルドに向うことにした。

俺は途中で防寒着を調達してから、アスガルドに向った。計算だと、俺が寄り道するくらいで、貴鬼のテレポートとちょうどいいはずだ。

つか、やっぱり寒い。←気合が足りぬ

俺はアスガルドに忍び込み、貴鬼の行方を追った。
アスガルドには美人姉妹がいるので、たまには顔を見ておくのも悪くないしな!
しかも運がいいことに、即行で貴鬼発見!俺って天才だな。

「フレア、久しぶりっ。氷河来てる?」

姉妹は呼び捨てかよ。

ミホ&エリイ>>>アスガルド姉妹?

「氷河はきてないわ。聖域にもいないの?」

「日本にもいないみたいだから、やっぱりシベリアにいるんだよねぇ。エリイちゃんは心配しすぎだよ」

貴鬼が言った瞬間、フレアの顔色が変った。

「貴鬼ちゃん。エリイちゃんて誰?氷河のなんなの?」

貴鬼がやばいって顔になったがもう遅かった。
フレアもキグナスRABUなのか。つか、エリイもフレアもなんであんなマザコン野郎がいいんだ。←Love
周りにもっといい男はいないのか。

「大丈夫だよ、フレアはエリイちゃんよりお嬢さまだし、金髪も長いから!」

確かに、エリイは貧乏臭かった。
ただしキグナスが庶民好きだったら、なんの慰めにもならないわけだが。

「これ、フレア。せっかくきてくれた貴鬼殿に、おもてなしもせずになにをしておるのじゃ。貴鬼殿、さぁ、こちらに入られよ」

でた!アスガルド姉だ!!!
相変わらず無駄にエロそうエラそうな服きてんな!

「アスガルドは氷の国ゆえに、子供のおぬしにはつまらないであろうが、食事くらいはしていきなさい」

「うわーい、ヒルダ大好きッ!!」

貴鬼がヒルダの乳に飛びついた。フレアの乳に飛びつかなかったってことは、ヒルダ>フレアなのか。
まぁ、ヒルダの乳はデカイからな。

俺もそろそろ腹が減ってきたので、ワルハラ城の厨房に忍び込んで飯を食った。

俺がある程度腹を膨らませてから貴鬼を探ると、奴はまた飯を食っていた。

「貴鬼ちゃん。そのエリイって方は、どういう感じの方なの?」

「エリイちゃん? 金髪で可愛い子だよ。でもヒルダとタイプは同じ、まえにエリスに身体をのっとられちゃったんだ」

ヒルダの身体をのっとったのは俺だけどな!

「氷河はその方のこと好きなのかしら?」

「フレアは氷河が好きなの?」

フレアの顔が真っ赤になった。初々しいな!
女が頬を染めるのはやっぱりいいっ。

「ハーゲンとはその後何にもないの?」

「ハーゲンは、奥手だから……」

なに!?ということは、キグナスとフレアは済み!?←どうしてそうなる

「そうなんだ。オイラが大人だったら、フレアなら即行で落とすけどなぁ。ハーゲンってダメダメだね」

ちょっと待て。話をそれで終わらせてるんじゃない、ガキ!!
俺だったら、具体的にどう奥手で、キグナスとはどこまで行ってるのか聞くぞ!

貴鬼がもりもり飯を食ってると、突然動きを止めて立ち上がった。
便所か?

「ごめん。オイラ、そろそろ行かなくちゃ。今度は春麗が呼んでるみたい」

一体何を受信したんだ。←小宇宙であろう
春麗って確か、中国のじーさん所の愛人だよな?←養女じゃ
あの娘って一般人だろうが。どうやって貴鬼と連絡取ってるんだ?もしかして、携帯電話でも持ってるのか、あのガキ。
しかし、貴鬼が携帯を持っていたとしても、中国のじーさんのところに電話が繋がっているとは思えないしな。

俺は貴鬼が消えるのと同時に、五老峰に向った。

 

俺は貴鬼が到着する前に五老峰についた。
たしかアイツは途中で休み休みテレポートしないと、遠距離移動が出来ないんだったな。←修行が足りぬ
こんなところで女と遊んでいる暇があったら、超能力を磨く訓練しろよ。←その通り

滝の前には、必死に祈ってる中国のじーさんの愛人がいた。←養女じゃ

「貴鬼ちゃん、早く来て。早く来て、早く来て、早く来て!!」

なるほど、貴鬼はこのもっさり電波を受信したのか。

しばらくは貴鬼が来る気配もないので、俺は掘っ立て小屋の中を物色した。たしか中国のじーさんは今は聖域だし、いるとしたらドラゴンだけだ。あいつは目が見えないから、余裕だな。
しかしドラゴンはいなかった。ということは、あの娘一人ってことか?

じーさん、娘一人にしたら物騒だぜ。俺が襲ってもOKってことか?←いいわけなかろう
瓶に入った紹興酒を見つけて飲んでいると、ようやく貴鬼が現れた。

「貴鬼ちゃん。紫龍が帰って来ないの、紫龍はまた黄金聖闘士にたぶらかされてるのよ」

「大丈夫だよ、紫龍は山羊のおじさんに相手にされてないから」

「でもでも、紫龍は聖域に行ったきり帰って来ないの」

じじぃが帰って来ないのはいいのか。←そのようじゃのぅ

「心配しなくても大丈夫だと思うけどなぁ〜。きっと今頃、老師が紫龍に女の子の良さを教えてくれてるよ。紫龍だって女の子がどれだけ気持ちいいか分かればば、すぐに春麗の所に戻ってくるってば」←けしからん

俺は耳を疑った。
こいつ8歳にしてすでに女の気持ちよさをしってるのか!!
まさかもう脱チェリーしてるんじゃないだろうな。←ありえぬ

「それじゃオイラ、聖域に帰らなくちゃいけないから。紫龍には、オイラがきつーーーく言っておくから、安心しろよ。女の子を泣かせる奴は、オイラが許さないよ」

許さないもなにも、お前ごときひよこに何が出来るんだ。←まったくじゃ

「オイラがもし紫龍だったら、春麗みたいに可愛い子、絶対に一人にしないよ。それじゃ」

貴鬼は今度は飯も食わないで娘の前から消えた。
聖域に帰るといっていたので、俺も帰ることにした。

相変わらず貴鬼は聖域に帰るのも時間がかかっていたので、俺は白羊宮で三時のおやつを食った。今日は、なんと俺様の中国のゲッペイの土産つきだ!
じーさんの掘っ立て小屋にあったやつを土産に貰ってきたのだ。感謝しろ、ムウ!←盗品を土産にするな馬鹿者

腹いっぱいになったし、そろそろ貴鬼も帰ってくる頃だろうと思い、白羊宮の入り口で張り込んでいた、聖域の外で奴の気配を感じて慌てて移動した。

俺はすぐにロドリオ村にいる貴鬼を発見した。
なぜかそこにはペガサスともう一人女がいた。てか、この女は、まさか魔鈴か!?←ペガサスの姉であろう

「星矢ぁ〜、たまにはシャイナさんや、沙織さんや、ミホちゃんに顔を出した上げなきゃダメだよ。皆、星矢のことを心配してんだからさ。女の子っていうのは、彼氏の顔を見るだけでも安心するんだからさ、そこら辺気遣ってあげないとね。それに、三股かけるなら、もっと上手いことやんなきゃだめだよ。みんなに他の女の子のことばれてるよ。そのうち痛い目見るから、いい加減本命一本に絞ったほうがいいんじゃない?でないと、オイラが皆まとめてもらっちゃうよ?」

一体誰がガキにそんなことを教えたんだ?デスマスクか?シュラか?アルデバランか!?
少なくとも俺じゃない。俺は女の顔色を伺うようなかっこ悪いことしないからな。

貴鬼はその後、白羊宮までまたテレポートした。ちょうどいい具合に、白羊宮から中国のじーさんとドラゴンが降りてきた。

「紫龍〜、春麗が泣いてたよぉ。オイラ、春麗に愚痴きかされて参っちゃったよ。老師もちゃんと紫龍に女の子の良さ教えてあげないとね。紫龍がその気がないなら、オイラが春麗貰っちゃおうかなぁ?」

ドラゴンは中国のじーさんに頭を殴られて、二人して慌てて中国に帰っていった。
よかったな、じーさん。じーさんがいなくなったぞ!

ここ最近培ってきたホモ知識と勘だと、ガキはムウrabuだと思っていたんだが。とんだ勘違いだったようだ。←Loveじゃ。余とムウの間に入る隙はないからのぅ

貴鬼は何食わぬ顔で白羊宮の階段を登っていった。
俺は奴の背中にスケこまし座の星座を見た気がした。←なんじゃそれは

これで貴鬼の調査は終了。あとは白羊宮で夕飯食って、報告書書いて終わり!!

俺も階段を登って白羊宮に入ると、なぜかアイオリアが貴鬼を捕まえていた。

まさか……。

「貴鬼、お前は日本にもよく行ってるし、シャイナたちとも仲がいいだろう?」

「うん。シャイナさんとは友達だし、沙織さんはオイラを頼りにしてるからね!!」

「じゃ、魔鈴のこともよくしってるよな。あの、その、魔鈴って彼氏とかいるのかどうか知ってるか?」

そんなこと直接本人に聞けよ、お前は子供かっての。←なさけない
これでまた貴鬼は女訓練所か、日本に行くのか。振り出しに戻るだな。

しかし、俺の予想に反して貴鬼が思いっきり嫌な顔をした。

「はぁ?冗談じゃないよ、そんなの自分でやってくれよ。男の頼みなんて聞いてられるほど、オイラは暇じゃないやい!オイラは明日、皆に報告にいかなくちゃいけないんだ!」

さっきまで女の頼みをほいほい聞いて駆け回っていた奴とは思えないセリフをはいて、貴鬼は白羊宮の家に帰っていった。

 

報告:貴鬼は毎日女の所を回って飯を食ってます。
将来は女タラシ間違いなし!

修行もせず女に食事で買収されているようではけしからん。
きちんと修行するようムウを指導せねばならぬようじゃのぅ。
周囲の大人が貴鬼に悪影響をあたえているのは一目瞭然。
白羊宮への出入りに制限を設ける。

教皇 シオン


End