MISSION IMPOSSIBLE(File.No.656565 シオンだよ!全員集合!)

 

『サガのおまけよ、童虎が恐怖するものを調べて来い』

双児宮のテラスで昼寝をしていた俺は、またジジィに呼び出された。
それって中国のじーさんが怖いものってことか?
なんでこの俺様がそんなこと調べなくちゃいけないんだ、てめぇでやれ。←つべこべいわずに働くのじゃ

『相変わらず童虎が白羊宮にいついておる。お前にあやつを追い出す仕事は荷が重すぎるゆえ、心理作戦にでることにしたのじゃ。あやつの弱点を握り、あやつを震え上がらせて、白羊宮から、聖域から追い出してやるのじゃ』

ジジィはぐへへへと邪悪に笑った。こいつ本当に正義の聖闘士の頂点に立つ男なのかよ。←余はそのような下品な笑い方はせぬ
絶対教皇の素質は俺のほうが上だ!←素質皆無じゃ

ていうか、姑息な手を使わなければ追い出せないということは、じじぃ<<<<<じーさんか?←余>>>>>>>>>>>>童虎である

中国のじーさんの弱点を知っておくのも悪くないので、俺は天秤宮に向かった。
が、やっぱり中国のじーさんはいなかったので、俺はその辺にあった酒の瓶を抱えてそのまま白羊宮に向かった。←十二宮は酒場ではない

じーさんはやっぱり白羊宮にいた。もしかして何気にムウlobaだったりな。←Loveじゃ。けしからん。ムウは余のものじゃ

俺のすばらしい作戦はこうだ!
中国のじーさんに酒をガンガンに飲ませて、口を軽くする。
さすがカノンさま、賢い!←単純じゃ

俺はさっそく中国のじーさんに酒を飲ませようとおもったが、中国のじーさんはすでに酒を飲んでいた。←昼間から酒盛りとは何事じゃ
いつのもように旦那と鶏とコタツの中に住んでいるミロがいたので、昼間から大宴会だ。←旦那とは誰じゃ。けしからん
俺が留守のときに勝手に宴会するな。俺も混ぜろ!

俺はコタツに飛び込んで、ムウの作った美味いつまみで酒を飲んだ。

酒を飲み始めて2時間くらい、そろそろ中国のじーさんの目が据わってきたので俺は作戦に移ることにした。

『なぁ、じーさんってめっちゃ強いけど、怖いもんってないのか?』

俺が聞くと中国のじーさんが酒でにごった目を瞬かせた。

『ある!』

まじか!?
そんなに素直にゲロっていいのかよ。中国のじーさんちょろい!俺天才っ!

『女神のおっぱいがどれくらい大きくなるか怖いのぉ〜。あのお年であの巨乳じゃ、大人になったらどんなに大きくなるのかのぅ』←下賎な、無礼者め!

中国のじーさんの鼻の下がだらしなく伸びた。
ということは、教皇とじーさんの怖いものは同じってことだ。←余に怖いものなどない
教皇も女神(の乳)でいつも気絶しているからな。←そのようなことはない
中国のじーさんを追い出したかったら女神を呼び戻せ。←どうしてそうなるのじゃ!

『はーい。俺は、勉強が怖いれす!』

ぐでんぐでんに酔ったミロが手をあげた。俺はお前の馬鹿っぷりが怖いぜ。←余もじゃ

『私はサガへの愛が止まらないことが怖いです、老師〜〜、むはっ』

鶏が鼻の穴を伸ばして鼻息を荒くした。きもっ!←鼻の下であろう

『私は教皇が怖いです』

『私もシオンさまが恐ろしくてなりません』

アルデバランがムウと目で会話をしながら言った。ムウとLobalobaなのがばれたら殺されちまうからな。←ロバロバとは何じゃ?!

『シオンなど怖くもなんともない、あんなへなちょこ麻呂なぞ片手で捻りつぶしてくれるわ!』

おお、さすが中国のじーさんだ。だったらさっさと捻りつぶして来い。←捻りつぶされるのは童虎のほうじゃ

『で、本当のところ、老師には怖いものないんですか?』

ミロが興味津々で言った。いいぞ、ミロもっと言え!

『怖いものなどこのわしにはない!!!』

『年寄りになるのは怖くないのですか?』

アイオロスが珍しくまともなことを言った。

『怖くない。また脱皮すればいい話じゃ!』

え!?まだ脱皮するのかよ。←人間ではないからのぅ

『じーさん、よーーーく考えてみろ。本当は怖いものがあるんだろう?ボケて忘れてるだけなんじゃないの?』

『馬鹿者、上にいるボケ老人と一緒にするでない、わしはボケておらん』←ボケていることもわからぬほどボケておるのじゃ

『だったら怖いもんの一つや二つあるだろうが。じーさんの怖いもの知りたい奴は挙手っ!』

俺が言うと、全員が手を挙げた。

『仕方ないのぉ、ここだけの話というなら話してやろうかのぉ』

俺達は絶対口外しないことを中国のじーさんに誓った。つっても、ふりだけどな。

『シオンじゃ』←ふむふむ

え?マジで??
俺たちは目が点になった。
いつも教皇を中華鍋でボッコボコにしてるくせに、本当は教皇が怖いのか?←当然じゃ

『なーんての。嘘じゃっぴ!あんあへなちょこ麻呂なぞ、あやつの兄弟にくらべたら、恐ろしゅうともなんともないわ』←虚勢をはりおって

はぁ?
俺は耳を疑った。
やばい、ついに中国のじーさんの痴呆が本格的になった。←前からじゃ
これは中国の巨乳小娘とドラゴンを呼ばないとまずいぞ。

『老師、冗談はやめてください。そのギャグは笑えません』

鶏が引きつった笑みを浮かべた。つか、全員が引きつった笑みを浮かべていたのを俺は見逃さなかった。

『冗談ではない、ムウや。アニメスペサルをもってこい』←スペシャル

中国のじーさんはムウが持ってきたアニメスペシャルを俺達に見せた。

『お前達も、シオンに弟がおるのは知っておろう。幼い時に散々世話をしてもろうたからのう』

弟っていうと、アーレスとかいう超いんちき臭い奴か。←アニメのオリジナルじゃ
あれは義兄弟とかじゃないのか!?←さてのぅ

『ほれ、この設定を見てみろ。シオンの”末弟”とかいてあるじゃろう。普通、二人だけの兄弟なら末はいらぬ。シオンにはアーレス以外にも兄弟がおったのじゃ 』←どうしてそうなるのじゃ!

これはスプークだ!!!!←スクープであろう
って、いくらなんでもその設定は無茶だろう!←無茶じゃ

『シオンさまからそのようなこと、聞いたことはございません。私たちを驚かそうとしても無駄でございます 』

さすがのムウも中国のじーさんに反論した。
どう考えても教皇に兄弟がいるのはおかしい。←おらぬわ
アーレス自体、そもそも突っ込みどころが多い存在だしな。

『アーレスはシオンの末弟じゃ。シオンは兄弟の中で一番アーレスを可愛がっておったのぅ 』←アーレスは可愛い

ということは、前聖戦で生き残った聖闘士というのは、教皇と中国のじーさんのほかにアーレスもいたということか?←おらぬ

『うむ、そういうことになる。じゃが、アーレスはその時にはすでに聖闘士を引退しておったから、史実に名が残らなかったのじゃ』

超都合よくないか、それ?←よすぎじゃ

『それで、シオンさまにはどのようなご兄弟がおられたのですか? 』

ムウが真剣な顔で聞いた。
っておい、マジで信じてるのかよ、こんな与太話。←ムウは純粋だからのぅ


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