MISSION IMPOSSIBLE(File N.O.676767 蟹道楽)

 

『昨日の蟹玉も絶品でしたね』

『デスマスクのキ、キ、キ、キ○玉ぁ!?』

『ふかふかで最高の柔らかさでした。たっぷりの熱くて濃厚なとろっとしたのがまた絶品で……』

『玉だけの愛撫でデスマスクは逝ったのか!? 俺のうぶなデスマスクがそんなに調教されちまって……』

ついにシュラが泣き出した。いや、よだれか?

生まれたての立てない項垂れた山羊が、なんか液体たらしてプルプルしてる。

ついにデスマスクもジーさん仕込みのムウに篭絡されたか。マンモス哀れな奴め。

これで十二宮でまともな人間は中国のジーさんと俺だけになったわけだ。←脱皮する人間をまともとはいわぬし、お前は近親相姦であろう

『うそだ! うそをつくな、ムウ。あいつがお前なんかに簡単に身体を開くわけがない! 俺をだまそうとしても無駄だ! それは全部お前の妄想だろう!』

妄想大好きなお前が言うな。

『身体を裏返して、中心部の割れ目に指を入れて押し広げれば簡単に開きます。もちろん無理矢理、しかし中を傷つけないように優しく』

『うぉぉぉ、聞きたくねーー。何も聞こえない、聞こえない、わーわー』

シュラが雄たけびを上げた。

見ると両耳に手を当てて、わーわーわーと大声を出していた。

バカか、こいつ。ガキみたいな現実逃避して、兄貴みたいにショック大きすぎておかしくなっちまったのか。

『ちゃんと丁寧に剥くと、綺麗な色をしたプリプリのモノがでてきましたよ。それをパクッりといただきました』

俺は耳を疑った。

あいつ皮被りなの!?包茎ちゃん!?←割礼済みである

散々『俺は女にもてもてだぜ』とか自慢しておいて、自称イタリア1の伊達男が包茎かよ!!

俺は思わず腹を抱えて笑い転げた。さすがのシュラも唖然となった。

耳押さえてるくせにしっかり聞いてたらしい。

『今、白羊宮は空前の蟹ブームなのですよ、そうですよね、カノン』

ムウが俺を見やがった。

ホモの目で俺を見るな。俺に同意を求めるな。俺はノン気。俺のビッグマグナムは女専用だ!←見栄をはるでない

が、今のシュラには冗談が通じなかったらしい。奴がいきなり俺に突進してきて胸倉を掴みあげようとした。俺は華麗によけて、蹴りを入れた。←本当はエクスカリバーで切られたのであろう

『貴様、お前はサガだけじゃ飽き足らず、なんて贅沢な!!』

はぁ?なんでそこでクソ兄貴が出てくるんだ、ごら。

つか、何度も言うが、俺の巨砲は女用だ。←短筒であろうに

『おや、食べてないとは言わせませんよ。あんなに喜んでいたくせに』

『それは兄貴と間違えてるんじゃないか?』

『白羊宮にサガが来るわけないでしょう。なにを白々しいことを言っているのです』

きっと存在を知られてはいけない三つ子の弟だ。間違いない!

『そ、そんなムウとカノンとで3Pするくらいなら、俺としてくれてもいいのに・・・・・・』

だから俺はホモってないっての。

『アルデバランもアイオロスも喜んでましたよ。あっ、それに老師さまにも満足していただいてなによりです』

『ぬおぉぉぉ、いち、に、さん、し、ご、ろろろろろろろろろろくぴーーぃ!?!?』

落ち着けシュラ。もっと冷静になって現実を見ろ。男で6Pって、5本も入れるの無理だろうが。つか、中国のジーさんも俺もホモじゃないし。←ちと5本は無理があるのぅ

『アツアツのトロッとした白いクリームは濃厚ですし、道具を使って夢中で奥までほじくり返しもしましたしね」

『いったい、俺のどこがダメなんだ。俺のナニの何がダメなんだ』←存在

シュラがマジ泣きしはじめた。

うなじばっか舐めるからじゃないのか?

デスマスクもマジホモなら、うなじばっかじゃダメなんじゃん。よくわかんねぇけど。

俺が呟くと、シュラが涙目で睨みつけてきやがった。

『くそっ、もうウナジだけじゃ我慢ならん! こうなったら調教済みでもなんでもいい。いや、調教済みな今こそ一線超えても俺たちの友情は壊れないかもしれない! いや、友情が愛に! 俺がムウのエロマジックからデスマスクを救い出してやる!!』

はぁ?

『デスマスクと風呂に入って、ラバーで縛って、しゃぶりつくしてムウを忘れるくらい激しく抱いてやるぜ!!』

ムウと同じことしてたらムウを超えられないと思うが。←だから相手にされないのじゃ

俺がポロッと言ったばかりに、シュラの粒涙目が輝いちまった。

『さすがカノン! ムウよりもハードに、バイブ、尿道、三角木馬、鞭、ロウソクでデスマスクを俺に夢中にしてやる。待っていろよ、デスマスク。今から俺がお前を救ってやるからな!』

シュラは股間をビンビンにさせて走って上にあがっていった。

さっきまでメソメソ泣いてたくせに、切り替えの早い奴だ。

っていうか、これからデスマスクを襲いに行くのか?

俺は金牛宮に消えていくシュラを見送りながら、こっそりムウに耳打ちしてみた。

『俺は関係ないだろう。嘘をつくんじゃない』

『おや、一昨日も皆と一緒に美味しく食べたではありませんか』

俺は記憶を辿ってみたが、一昨日は昼も夜もデスマスクには会ってない。

勝手にに俺をホモにしやがって、この性悪羊め。

ムウが膨れた頬をますます膨らまして、俺を睨みつけやがった。

なんだよ、ムウまで妄想癖があるのか。俺はデスマスクとホモってねぇって。

『一昨日の昼に、美味しい美味しいと4回もおかわりしたではありませんか』

『してねぇよ』

『ふかふかのカニタマ、食べたではありませんか!』

は?確かに昼飯はいつものようにムウ食堂で蟹のオムレツ食ったけどな。甘いトロッとしたスープがかかってるやつ。

あれは美味かった!!

って、俺が言ってるのはその蟹じゃねぇよ。

『私が言ってるのは、その蟹ですが』←やはりのぅ

ちょっと待て、ムウ。まさか今までずっと……。

ムウがニヤリと笑った。

『蟹は蒸す時も茹でる時もは手足を輪ゴムで縛ったままの状態で料理するんですよ。蟹の刺身は、蟹をひっくり返し包丁で真ん中に立て筋を入れて、そこに指を入れて割り開くんです』

そういえば、一週間くらい前にも蟹食ったな。

殻をむいて、奥の蟹肉までしゃぶった記憶がある。プリプリの蟹肉美味かったなぁ。

蟹のサシミ、蟹鍋、蟹コロッケ、蟹しゃぶ、蟹のスープ、カニタマ……。

また食いてーなぁ。

『シュラは一体何を勘違いしてたんですかね』

『お前わざとだろう』

『さぁ』←わざとじゃな

ムウが首を傾げると同時に、巨蟹宮のほうでシュラの小宇宙が散った。

報告 シュラは蟹料理を食い損ねて星になりました

 

23歳にもなってムウに遊ばれておるでない、大馬鹿者め。
蟹料理を美味しく食べた話が、どうして蟹本人を食べた話になるのじゃ。
下半身と脳味噌が直結しているようでは話にならぬ。

教皇シオン


END