★MISSION IMPOSSIBLE(File No. 678910 めざせニッポン!)
当然アルデバランの怪しさを事前に察していた俺は、これまた事前に用意していた荷物を双児宮に取りに帰った。この双子座のカノンさまがだまされるわけねーだろうが、鈍牛め!!
さて、俺もアルデバランを追って日本に行くか。報告書は白羊宮に投げ込んでおいたので、勝手に見てくれジーさん。←きちんと報告しに来い、馬鹿者!
移動費、宿泊費、食費きっちり払ってくれよ。日本は物価が高いんだ。貧乏人の俺にはつらいぜ!
アルデバランは大事な大事な球蹴りの試合じゃ、ジーさんの命令なんて聞いている場合じゃないってわけだ。←話にならん
アルデバランは黄金聖闘士失格だな。あまった牡牛座の聖衣を俺にくれ!!
俺なら聖衣を有効活用してやる!←お前には着れぬ
日本についたので、とりあえず女神の屋敷に向かった。
アルデバランは出張名目ってことで、女神の家にいる可能性大だ。俺も公式出張だから無駄にデカイ屋敷に泊めても貰うことにした。
禿の執事にアルデバランの居場所を聞いてみたが、アルデバランはたまに顔を出すくらいで、あまり帰ってきていないらしい。
トヨタカップのことを聞いてみたが、トヨタカップは来週から始まるらしいので、まだスタジアムを探しても無駄だろう。
ということは、ロッポンギかカブキチョーに直行だな。
まちがいない!
つわけで、俺も荷物を置いてカブキチョーに向かった。
一晩かけて探し回ったが、アルデバランはいなかった。←本当に探したのか?
次の日。
夕方起きた俺は、厨房で飯を食ったあと、アルデバランの行方を捜すべくロッポンギに行った。朝まで探したが、やっぱりアルデバランはいなかった。←探しもせずに嘘を書くでない
次の日
今日も夕方起床。
徹夜で仕事していえる俺って、偉すぎる!←遊んでいるのであろう
今日はシブヤに捜索にいった。
朝まで探したがやっぱりアルデバランはいなかった。あれだけデカイんだから目立つはずなんだが、どうしてみつかんねーかな。
明日はアキバハラに行ってみるか。←アキハバラであろう捜索10日目
今日はどこ行こうか……、オダイバってのも楽しそうだな。←やはり遊んでいるだけではないか
とりあえず原点にもどってロッポンギに行くことにした。が、出かけようとした俺は、女神に呼び止められた。
そういえば、日本に来て女神に会うの初めてか?
アルデバランの活動時間が夜だから、どうしても俺の活動時間も夜になってしまって、女神との生活時間があわなかったんだよな。『カノン、お願いがあります』
え?俺に仕事ってことは、女神命令>>>>教皇命令だよな、じーさん。
アルデバランの捜索は一時中断でok?
『カノンは優秀ですし、黄金聖闘士の中で一番信頼もできます。容姿端麗、頭脳明晰、次期教皇になってもおかしくないほどの実力の持ち主ですから、あなたにしか頼めません』←嘘を書くでない
って、女神、それはほめすぎだ。本当のことを言われて、さすがの俺も照れてしまった。
『最近アルデバランが星矢の周りをちょろちょろしているのよ。もしかして星矢に変なことしてるんじゃないかしら、様子を見てきてちょうだい』
アルデバランはどうやらペガサスのところにいるらしい。
俺の今までの捜索は無駄足かよ!なんかよく話が見えないんだが、アルデバランはムウとのホモ関係を絶って、若くてピチピチのペガサスに乗り換えたってことか?
……これってトヨタカップを口実にした、浮気旅行ってこと?←ほうほうつかあんな小さい身体のケツの穴に入れるのかよ!!←締りがよいのじゃ
ホモショタキンモーーーー!!『具体的に変なことってどのようなことですか? どんなことは許容範囲なんでしょうか』
俺は一応どこまで許せるのか聞いてみた。←無礼者
とたんに女神の白い肌が真っ赤に染まった。
『カノンの馬鹿。セクハラで訴えますよ!』
おぉ、女神エロいこと想像しまくりか?日本の女はホモ好きってーのは本当だったんだな。←腐女子と呼ばれておるそうじゃのう
『しかし具体的におっしゃってくださらないと、ノーマルな私には分りません』
俺は当然食い下がった。←馬鹿者
女神はますます真っ赤になってもじもじし始めた。女神の頭の中ではアルデバランとペガサスがくんずほぐれつエロエロ濡れ濡れか?
『そんなこと、はしたなくていえません。とにかく調べてきてちょうだいっ!』
女神はぷうって膨れると、無駄にデカイ屋敷のどっかに走っていった。
ちっ、具体的にエロエロ聞きたかったのにな。
まぁ、女神のおかげでアルデバランの居場所が分ったからよしとしよう。つか、アルデバランは、なんでペガサスのところにいるんだ。
ロッポンギとかカブキチョーのほうが全然楽しいのにな!女神にも頼まれてしまったので、俺は仕方なくペガサスの小さい家に行ってみた。
とりあえず入口の扉に耳を当ててみると、ペガサスの声が聞こえてきた。
『うぉぉぉ、痛いっ、痛いっすよ!もっと優しくしてください!』
『す、すまん……こうか?』
これはアルデバランの野太い声だ。
『あっ、それそれ、ふぅん、きもちい〜〜〜』
『そうか、もっと気持ちよくしてやるぞ』
『あっ、うぉ〜〜、いい〜〜』
『お前、若いくせに何だその身体は』
すっげ、女神の勘ドンピシャだ!
しかも運良く濡れ場に遭遇?『仕方ないじゃないですか、先週はずっとおじょーさんに振り回せれっぱなしで、ストレスたまってんですよ、もっと気持ちよくしてください〜』
ペガサスが女神のお気に入りだっていうのは、誰もで知っている。
あのエロじじーですら、手を出せないでいるくらいだ。
いくらアルデバランが鈍牛だからって、それを知らないはずない。……うーん、しかし、あいつの好みを考えると、冗談でもないかもしれない。
教皇の性奴隷のムウが好きだったりするし、あいつは、俗に言う『禁断の恋』ってやつに興奮するのか。
しかもハーデス編のDVDでは幼女好き疑惑があがってるしな。←けしからん
とりあえず物的証拠を押させるべく、俺は天井裏に忍び込んだ。
俺の予想どおり、アルデバランはペガサスにマッサージをしていた。
こんな古典的な手口にだまされるカノンさまではないのだ!←騙されておったではないか
アルデバランとペガサスの関係は女神の妄想ってことで、解決だ。
と思ったら、俺は我が目を疑った。
いきなりアルデバランがエプロンをしてキッチン?……あのちっこいのキッチンか?
多分キッチンだな、キッチンと思われる流しに立って飯を作り始めたのだ。『今日の晩飯は星矢が食いたいっていっていた、肉だぞ』
『牛! マジで牛?!』
『ああ、もちろん牛の肉の塊だぞ!』
『肉の塊ーーーーっ!!! 俺、アルデバラン大好き!』
ペガサスが後らから巨体にギュッと抱きついた。←かわゆいのう
ラブラブ新婚夫婦ごっこか?
牛の肉の塊か、俺も食いたい。兄貴の不味い病人食には飽き飽きだぜ。
つか、女神が金持ちなんだから、肉(牛)の塊くらい女神に食わせてもらえよ。←聖闘士は生かさぬよう殺さぬように扱うものじゃ
『じゃぁ、そろそろいいだろう?』
アルデバランが振り向いて、ペガサスの肩を掴んだ。
アルデバランはちびっ子に抱きつかれて、早くも興奮らしい。
肉食わせる礼にちびっ子にエロエロさせてもらうって魂胆なのか。
『え? まだまだダメっすよ!』
『そんな、もうずいぶんお前の言うことを聞いたんだぞ』
『そんなにお安く考えないでくださいよ!』
ぷりぷりとちびっ子が怒ると、アルデバランが背中を丸めてショボンとなった。
もしかしなくても、これって援助交際!?←いかんのう
『まずは飯ですよ、飯ぃ!!』
ペガサスがアルデバランがコンロでじかに焼いている肉の塊に目を輝かせた。
小さい身体でアルデバランとやるには、まずは飯食って体力回復してからってことらしい。
天井裏に肉の焼ける匂いが漂ってきた。
やばい、俺も腹が減った。ここ最近ずっと酒飲んでばっかだったし、たまには胃に固形物入れないとな。←仕事せい大馬鹿者
俺は一度女神の屋敷に戻った。←戻ってどうする?!
ちょうど女神が無駄に広い屋敷の中の、これまた無駄にでかい食堂の長いテーブルで飯を食っていた。
こんな広いスペースで一人ぼっちで飯なんて、寂しくないのか。←神であるから問題ない。お前は寂しいのか?俺は仕方ないから寂しい女神を慰めてさしあげるために、夕飯を食った。←図々しい
なんか無駄に豪華な飯がちまちまと出てきたが、最後のほうに肉が出てきた!
なんだこの柔らかい肉、くさった肉か?←日本の肉は柔らかいのじゃ飯を食うついでに、アルデバランとペガサスのことを、女神が卒倒しない程度にオブラートに包んで説明した。
決定的な証拠を掴むまでは、ペガサスとアルデバランが援交してることはいわないほうがいいだろう。