にぃちゃんといっしょ(兄ちゃんと愚弟 その2)

 

貴鬼「あのね、サガとカノンは一緒にお風呂に入っているんだよ。」

ミロ「おっ、俺もそれ知ってる。なぁ。カミュ。」

カミュ「ああ。」

カノン「あれは、てめぇらがいけねぇんだろうが!!」

貴鬼「でね。お風呂の中でね、サガはカノンの膝の上に乗ってたの。」

サガ「何を言ってるんだ、やめないか、貴鬼。」

アイオロス「貴鬼。もっと詳しく話してごらん。」

アイオロスは貴鬼の目の前に来て、詰め寄った。

貴鬼「でもね。無理矢理脚を持たれて、こうやって跨っちゃたんだよ。」

貴鬼はアイオロスと向かい合わせに膝の上に乗り、跨った。

ムウ「貴方達、子供に何をみせているんですか・・・・。」

カノン「そりゃ、こっちの台詞だ。」

ムウ「私は無理矢理犯されているのです。仕方ないでしょう。」

サガ「私だって仕方なく・・・・。」

カミュ「なんだって?。仕方なく無理矢理跨がされているのか??」

カノン「ちっげぇよ!あの時は、このガキが俺達が仲が悪いと女神に報告するっていうから!!」

ミロ「だからって、サガの股を無理矢理開いて、上に乗っけるのかよ!!」

サガは自分の恥ずかしい姿を話され、俯いて顔を真っ赤にしていた。

カノン「だから、それは兄貴に嫌がらせをだな・・・・。」

アイオロス「シュラ、ミロ!愚弟を黙らせろ!」

シュラ・ミロ「了解!」

アイオロスの号令で、シュラとミロはカノンを押さえ込み、口を塞いだ。

 

アイオロス「で、その後どうなったんだ。」

アイオロスは、肩眉を持ち上げてニッコリと笑う。

貴鬼「それでね。今度はサガの身体を洗ったんだよ。」

アイオロス「そ、それで?」

貴鬼「最初は背中を洗ってたんだ。でね、その次に後ろから、素手で前を洗おうとしたんだよ。でもね、サガが悲鳴を上げて顔を真っ赤にしながら、お風呂の中に飛び込んじゃったの。」

カノン「それは、てめぇがやれっていったからだろう!!」

貴鬼「オイラそんなこと言ってないよ。」

ミロ「なんだよ、やっぱり風呂でそういうことしてたのかよ!」

アイオロス「まぁ、まぁ。ジュースでも飲んで。で、どうなったんだ?」

顔を引きつらせながら、アイオロスは貴鬼にジュースを手渡した。

貴鬼「うん。それでね、嫌がるサガの手を無理矢理持ち上げてね、風呂から出させちゃったの。でも、サガは怒って風呂から出ちゃったんだよ。」

アイオロス「・・・・くぉの、愚弟・・・・。」

貴鬼「でね・・・・・・。」

アイオロス「まだあるのか!?」

アイオロスは膝の上の貴鬼をどけると、カノンの方向へと詰め寄ろうとしたが、貴鬼のことばに慌ててきびすを返し、貴鬼を膝の上に戻した。

サガ「もうやめてくれ、貴鬼。頼む。」

自分の痴態を喋られているサガは、真っ青な顔をして懇願した。

デスマスク「なんだよ。言われちゃ疚しいようなことなのかよ。」

シュラ「そうだ。なんで貴鬼を止めるんだ。」

貴鬼「サガはやっぱりオイラのことが邪魔なの?」

サガ「いや、大好きだ・・・・。」

サガは、寂しそうな貴鬼の視線に慌てて、返事を返す。

アイオロス「さぁ、貴鬼。このお菓子も食べるか??」

ニコニコと笑うアイオロスの顔は、目だけが怒りを湛えていた。

 

貴鬼「ありがとう。それでね、オイラがサガと一緒に寝ないの?ってカノンに聞いたらね、カノンは嬉しそうにサガの部屋にいっちゃったんだよ。」

ミロ「そうそう。サガとカノンは一緒のベッドで寝るんだよな。俺見たもん、なっ、カミュ。」

カミュ「ああ。」

カノン「だから、それはてめぇらが・・・・・うがっ!」

後ろから押さえつけていたミロの手が、カノンの口を塞ぐ。

貴鬼「サガの部屋から大きい音が聞こえたから、オイラびっくりして覗きにいったんだ。そしたら、サガが床の上で寝ていたの。」

アフロディーテ「カノンと一緒に寝るくらいなら床で寝るってことね。」

貴鬼「でもね。結局同じベッドで寝たんだよ。小さいベッドが嫌だっていうから、オイラがベッドを運んであげたんだ。」

ムウ「で、二人で寝たのか、貴鬼?」

貴鬼「ううん。サガは、カノンと二人で寝るのが嫌だったみたいで、オイラも一緒にねたんだ。」

シュラ「なるほど。2人で寝るとカノンに襲われるからか・・・・。」

ミロ「ぎゃぁ!!」

カノンの口を塞いでいたミロは、手をかまれて悲鳴をあげた。

カノン「んなこと、するわけねぇだろう!!キショイ!!」

デスマスク「なぁ、サガ。本当の所はどうなんだよ。」

サガ「カノンになど襲われる心配をするわけないだろう!!いい加減にしてくれ!」

アイオロス「それで、その後どうなったんだ?」

怒りで肩を震わせながらアイオロスが聞く。

貴鬼「それでね、寝る前のキスをしてたんだよ。」

ミロ「口と口とでか!?」

貴鬼「ううん。あっちこっちにカノンがキスしてた。サガがよだれでベトベトになってたもん。でもね。やっぱり嫌だったみたいで、サガは途中で寝ちゃったの。」

カミュ「よだれで・・・・。」

シュラ「ベトベト・・・・。」

アイオリア「・・・・・。」

ミロ「凄いな・・。」

皆は、サガの全身がカノンに舐められ唾液で光っている姿を想像していた。アイオリアもその姿を想像し、顔を真っ赤にしながら、酒を飲んでいる。

サガ「お前達、何を想像してるんだ!!」

サガは今度は顔を再び赤らめて怒鳴る。青くなったり赤くなったり忙しいサガであった。

アイオロス「はっはっはっ。それでどうなったんだ??」

アイオロスは乾いた笑いを響かせて、話の続きを促した。もちろん、アイオロスの脳内でも、カノンに襲われ、身体中を唾液でベトベトにされたサガの姿がある。

貴鬼「その後?オイラ寝ちゃったから分からないよ。」

シュラ「なんだよ。肝心なところ覚えてないのか!!」

ムウ「ベッドが揺れたりしなかったか、貴鬼?」

ミロ「サガの苦しそうな声とか聞こえなかった??」

サガ「お前達、やめないか!!」

サガが立ち上がって怒鳴った。

デスマスク「なんだよ、やっぱりコレ以上は聞かれたら不味いのか!?」

アイオロス「ベッドが揺れて、サガの苦しい声とか聞こえなかったのか?どうなんだ、貴鬼!!」

シュラ「『やめてくれ、カノン』とか。」

ミロ「『ああ・・・・。』とか」

カミュ「『い・・・いやだ・・・』とか」

ムウ「貴鬼がいたんですから、声を出さないで我慢していたのかもしれませんね。」

アイオロス「どうなんだ、貴鬼!!」

カノン「んな、キショイことするわけねーだろ。てめぇら何をいってやがる!!」

サガ「そうだ、何を考えているんだ、アイオロス!!」

アイオロス「カミュ、アフロディーテ、デスマスク!!サガを押さえろ!!俺が許す。俺は真実がしりたい。」

サガ「うおっ!」

アイオロスに詰めよろうとしたサガは、デスマスク達によって押さえ込まれた。

デスマスク「おい、シャカ!手伝え!」

シャカ「ん!」

それでも暴れるサガに、シャカの超能力が加わる。

貴鬼「うーーーん。やっぱり覚えてないや。お風呂でいっぱい泳いで疲れちゃったから、よく眠れたんだよね。」

アイオロス「そうか。・・・・・・おい、ごらぁ、愚弟!!!てめぇ、サガに何していやがる!!」

貴鬼「まだあるんだよ。」

アイオロス「なんだと!?」

貴鬼を膝の上に乗せ、話を聞いていたアイオロスは、再びカノンに殴りかかろうとしたが、貴鬼の言葉を聞いて、もう一度、貴鬼を膝の上に乗せた。


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