★ミロたんといっしょ(しょうねんミロたん大人へのみち その2)
獅子宮
ミロはシャカのフンドシを引きおろした瞬間、眩い光に襲われ獅子宮の裏まで吹っ飛んだ。
ミロ「ちくしょう、シャカの奴。いきなり目を開くことないのに・・・。あれ?シャカの毛あったかな??たしか、金色に光っていたような・・・あれは、目を開いたからかな・・・・。うーーーん、覚えてないや。まっ、いいか。」
ミロは獅子宮に入ると、相変わらずの暗い表情を浮かべたアイオリアを見つけた。
ミロ「おーーい、ア・イ・オ・リ・アァーーーーーーー!」
後ろから声をかけながら走ってくるミロに振り返った瞬間、アイオリアは凍りついた。ミロがいきなり、パンツごとズボンを引き下ろしたのだ。
アイオリア「おい、ミロ。いきなり何をするんだ!!」
ミロ「・・・・・・・・・・。」
アイオリア「ズボンから手を放せ。ミロ!!」
ミロ「裏切り者・・・・・。」
アイオリア「はぁ?」
ミロ「お前、俺の許可なしに大人になりやがったな!!お前なんて、やっぱり裏切り者だぁーーーー!!!びえぇーーーーん!」
ミロはアイオリアのズボンから手を放し、立ち上がると巨蟹宮へと向かった。
巨蟹宮
ミロ「デェ〜スッ・・・・・・・マスクは怖いから、こっそり通ろうっと・・・・。」
ミロはシュラ以上にデスマスクが苦手だった。苦手というよりも、妙に声がでかく、語気の荒いデスマスクが怖かった。
デスマスク「おい、コラァ、小僧!俺に挨拶もなしにどけへ行くつもりだ!」
ミロ「あっ・・・・デスマスク・・・・。」
デスマスク「・・・・・・・・・。」
デスマスクは巨蟹宮の柱に腕を組んで寄り掛りながらミロを睨みつけた。
ミロ「えーーっと。ここを通してください。」
ミロはデスマスクに小さくお辞儀をした。
デスマスク「・・・・・・・・・・・・。」
ミロ「・・・・・・・・・・・・。」
デスマスク「よし、通れ!」
ミロ「ほっ。それじゃ、失礼して・・・・。」
ミロはデスマスクに睨まれ、額に汗を流しながら安堵の溜息をついた。そして、デスマスクの目の前を横切りながら、横目でデスマスクの股間を見た。
ミロ「(あ・・・・あれは絶対に生えてる。あれで生えてなければおかしい・・・・。)」
デスマスク「おい、小僧!何を見ている!!前見て歩かねーと、すっ転ぶぞ!」
ミロ「はい!すみません!!」
ミロはデスマスクに怒鳴られて、慌てて視線を前に戻すと、何度も床の顔に躓きそうになりながら、小走りで巨蟹宮を抜けた。
金牛宮
アルデバラン「ミロ、どうしたんだ?浮かない顔をして。」
ミロ「あっ・・・・・アルデバラン。デスマスクにはやっぱり生えてるよな?」
アルデバラン「あっ?なんのことだ?」
ミロ「ちんちんの毛だよ。あんな怖い顔して生えてないわけないよなぁ。」
アルデバラン「ミロ、お前何を言ってるんだ?」
ミロ「ねーアルデバラン。お前にもやっぱり生えてるの??」
アルデバラン「・・・・・・あぁ、生えてるぞ。まさか、見たいなんて馬鹿なこと言わないよな?」
ミロ「見せてくれ!」
アルデバラン「・・・・・・・。まったく・・・・・。そんなものは他人に見せるモノじゃないだろう。」
ミロ「いいから、見せろ!!」
ミロはアルデバランのズボンに手をかけると一気にパンツごと引き下ろした。
ミロ「ちくしょう!お前もか!!」
アルデバラン「だから生えてると言ったじゃないか。生えてちゃいけないのか?」
ミロ「いや・・・・。大人だな、と思ってさ。」
アルデバラン「そうだろう。やっぱりここに毛が生えてくると、ちょっと大人になった気分になるよな!」
ミロ「なんだよ、まるで俺が子どもみたいじゃないか!!ずるいぞ、カミュもアイオリアもお前も・・・・・。」
アルデバラン「な・・・・・・なにも泣くようなことじゃないだろう。」
ミロ「ちんちんの毛が立派に生えてるお前に俺の気持ちが分かってたまるかぁ!びえーーーーーーーん。」
アルデバラン「ミロ、まさかお前、まだ・・・・・・。」
ミロ「おお、そともさ!俺のちんちんの毛は、どーせツルツルだ。1本も生えてない、ツルツルだとも。ツルツルのどこが悪いってんだ!びえーーーーーーん。」
アルデバラン「お前、まさかアイオリア達のも確認して歩いたのか?」
ミロ「当たり前だ!!」
アルデバラン「まったく・・・・・・。そんなに、毛が欲しいのか?」
ミロ「うん、欲しい!」
アルデバラン「だったら、毛生え薬でも塗ったらどうだ?」
ミロ「そんなもん、とっくにやったよ!!あれは、めちゃめちゃ染みるんだ!!」
アルデバラン「そうか・・・・・・。だったら、教皇さまの所に行ってみたらどうだ??」
ミロ「へ?なんで教皇さまのところに??」
アルデバラン「教皇さまなら、あの偉大なお力でなんとかしてくれるかもしれないぞ。毛は生えなくても、相談してみれば少しは落ち着くと思うが・・・・。
おい、ミロ、どこへ行く!!」ミロ「教皇さまのところに行ってくるぅ!!ありがとな、アルデバラーーーーーーン!!」
ミロはアルデバランの話を最後まで聞かずに、光速で来た道を戻っていった。
教皇の間
サガ(黒)「スコーピオンのミロよ。緊急の用とは何事だ?」
ミロ「はい、実は・・・・・・・・その・・・・・・。」
教皇の間まで来たミロは、教皇(偽)を目の前にして初めて冷静になり、自分がとてつもなく馬鹿なことを、教皇(偽)に頼もうとしているのではないかと思った。しかし、ここまで来ては後に引くことも出来ない。
ミロはサガ(黒)に顔を上げると、その周りにいる神官や女官達を見た。ミロの様子がおかしいのを人目で察知したサガ(黒)は、静かに言った。
サガ(黒)「皆のもの、席を外せ。」
ミロ「きょ・・・・・教皇?」
ミロは教皇の間でサガ(黒)と二人きりなった。
サガ(黒)「他の者がいては、話にくいことなのだろう?ミロよ。」
ミロ「はい・・・・。ご配慮感謝いたします。」
サガ(黒)「して、その話とはなんだ?」
ミロ「はい、実はお願いがございまして参上いたしました。」
サガ(黒)「ほう、遠慮なく申してみよ。」
ミロ「はい、実は・・・・・・。」
サガ(黒)はミロの話を聞いて椅子からずり落ちそうになった。しかし、ミロは真剣にサガ(黒)に股間の毛を生やしてくれと懇願した。
サガ(黒)「(・・・・・・・・愚かな・・・・・。)」
ミロ「やはり、駄目でしょうか??」
サガ(黒)「ふむっ・・・・・。取りあえず、見せてみよ!」
ミロ「へっ?」
サガ(黒)「生やすも、生やさないも、まずは見てみなくては分からん・・・・。」
ミロ「は・・・・・はい。」
ミロは、おずおずと立ち上がると、ズボンとパンツを脱いだ。
サガ(黒)は、ミロの股間を見ると、再び椅子からずり落ちそうになった。サガ(黒)「ミロ、それは一体なんの真似だ?この余を愚弄する気か?」
ミロはサガ(黒)に言われて、自分の股間を見下ろした。ミロの股間には、先ほどアフロディーテとシュラにいたずら書きをされたままだった。股間には、見事な放射線状の青い線が描かれており、ミロのモノを鼻にみたてて、その両側には象の耳が描かれていた。ミロの腹には、へそを中心に一厘の薔薇が咲いている。
ミロは慌てて股間を手で隠した。
ミロ「えっっと、これは・・・・・・。その・・・・・・・、あの・・・・・・・・・・。」
サガ(黒)「はっきり申してみよ!」
ミロ「実は、その・・・・・・シュラとアフロディーテに・・・・・・・。」
サガ(黒)「いたずらされたのか?」
ミロは黙って小さく頷いた。
サガ(黒)「(まったく、揃いも揃って馬鹿ばっかりだ・・・・・・。まぁ、いい・・・・。)」
サガ(黒)は立ち上がると、ミロの前へと静かに歩いていった。
ミロ「教皇?」
サガ(黒)「ミロ、そんなに欲するのであれば、余がそなたに力を貸してやらんでもない・・・・。」
ミロ「それは本当でございますか?」
サガ(黒)「うむっ。しかし、今はそなたの為に時間を作ってやることはできん。」
ミロ「それでは、いつでしたら・・・・・。」
サガ(黒)「夜だ。今宵の10時に余の部屋に来るがよい。風呂に入って、その落書きを落としてから来るのだぞ。」
ミロ「はい、ありがとうございます。」
サガ(黒)「ただし、これは誰にも言ってはならん。分かったか?もし誰かにこのことを話せば、そなたが望むものは一生、生えて来ぬかも知れんぞ。」
ミロ「はい、女神に誓って誰にも言いません。」
サガ(黒)「ふむ、では下がるがよい。」
そして夜10時。
サガ(黒)「ここへ来る際、誰にも会わなかったであろうな?」
ミロ「はい。」
サガ(黒)「このこと、誰にも話してはいないな?」
ミロ「もちろんです!」
サガ(黒)「約束どおり、ちゃんと風呂には入ってきたか?」
ミロ「はい。綺麗にしてきました。見てください!」
ミロはそういうと、元気よくズボンを下ろした。ミロの下半身は真っ赤になっていた。
ミロ「落書きが、なかなか落ちなくて苦労しました。」
サガ(黒)「それで、赤くなるまでこすったのか??」
ミロ「はい、力いっぱい!!」
ミロは目を輝かせて頷いた。サガ(黒)は、教皇の私室の椅子からずり落ちそうになった。
サガ(黒)「(アホというか、単純というか・・・・・。)」
ミロ「教皇??」
サガ(黒)「・・・・・。痛くはないのか?」
ミロ「ちょっと触ると痛いですが、大丈夫です!!!ここが赤いと毛は生やしてもらえないのでしょうか?」
サガ(黒)「いや、心配するでない。さて、始めるか・・・・。」
ミロ「はいっ!!」
サガ(黒)「まっ、最初は痛いかもしれんが、すぐに気持ちよくなる。」
こうしてミロ(10歳)は、股間の毛が生え揃うまで、サガ(黒)の元に自ら通った。もちろん、幼いミロにはサガ(黒)の深夜の気生え儀式を、理解できるはずもなかった。そして、気持ちいいことを教えてくれた上に、毛を生やしてくれた教皇(偽)の偉大さと慈悲深さに、感謝する日々を送ったのであった。
ミロはサガ(黒)に、密かに「幻朧拳いらず」と呼ばれていたことを知らない。