ミロたんといっしょ(みろたんと食堂のおばちゃん その2)

 

天蠍宮

ミロ「おっせーぞ、アルデバラン!」

アルデバラン「すまん。ちょっと目を通さなくてはならない書類があって。」

ミロ「ったく、何分待たせるんだよ!アイオリアなんてとっくの昔に来てんだぞ!」

アルデバラン「なんだ、アイオリアまで気合が入ってるな。魔鈴はどうした?」

アイオリア「うるさい。俺はミロに付き合ってるだけだ。」

 

食堂

ミロ「おっはよぉ〜〜、モントーネちゃん元気ぃ??」

ミロ、アイオリア、アルデバランはモントーネに微笑んで挨拶した。

ミロ「モントーネちゃん。俺の名前覚えてくれたぁ?」

モントーネ「ミロさま。」

ミロ「いやだなぁ。様なんてつけなくていいよ。ミロって呼んで、ミロ!!」

モントーネは瞳に微笑みを浮かべて頷いた。

アイオリア「俺、アイオリアって言うんだ。」

アイオリアはミロの横で顔を真っ赤に染めテレ笑いを浮かべて自己紹介をした。

ミロ「あっ、聞いて、聞いて、モントーネちゃん。こいつさ、今、彼女が日本出張中で寂しいんだよ。」

アイオリア「ミ・・・・ミロ。余計なことを言うなよ。」

ミロ「なんだよ、本当のことだろう。あ!俺はフリーだから安心してね。」

モントーネはミロに微笑むと、ミロの注文したランチを渡した。

アルデバラン「ほら、後がつっかえてるんだから行くぞ、ミロ。」

ミロ「ああ。また後でねー、モントーネちゃん♪」

3人はランチをトレイに乗せると、厨房のカウンターがよく見えるテーブルに陣取り食事をはじめた。

ミロ「やっぱりあの子、かっわいいよなぁ。」

アイオリア「ああ、可愛いな。」

ミロ「なんだよ、お前には魔鈴がいるだろ。魔鈴に言いつけるぞ!」

アイオリア「なんだと?そんなことをしたら、彼女にお前がホモだってことバラしてやるからな。」

ミロ「これとそれとは別だよ。」

アイオリア「そうか、だったらカミュとのことを話してくる。」

ミロ「わーーー、待って、待って!もう魔鈴のことは言わないから。それだけは勘弁。」

アルデバランは思わず二人のやり取りに声を上げて笑った。

ミロ「なんだよ、アルデバラン。」

アルデバラン「いや、ミロでもそういうのを気にするんだと思ってな。」

ミロ「うっるせーな。お前こそ、モントーネちゃんの事をどう思ってるんだよ!」

アルデバラン「え?まぁな、可愛い子だとは思うが、私はミロの邪魔をする気は無いよ。」

ミロ「そうか、だったら俺とモントーネちゃんの仲を応援してくれな。」

ミロは立ち上がって食器を片付けに行った。

ミロ「モントーネちゃん。ごちそうさま。今日も美味しかったよぉ♪」

モントーネはニッコリと微笑むとミロからトレイを受け取った。

ミロ「ねーねー。マスク外して顔見せてよ。」

モントーネ「そんなことをしては怒られます。」

ミロ「いーじゃん、いーじゃん」

オバチャンB「ミロちゃん。あまり新人を困らせるんじゃないよ。また辞めちゃったらどうしてくれるんだい。」

ミロ「そしたら、俺が面倒みてやるもん。ねー、モントーネちゃん。」

モントーネは突然の告白に大きな瞳をぱちくりとさせ、再び微笑んだ。

ミロ「ねーね、今度デートしようよ。」

オバチャンA「モントーネちゃん。ミロちゃんになんかについていったら何されるか分からないよ。気をつけなよ。」

ミロ「なんだよ。俺は何にもしないよ、オバチャン余計なことを言うなよ!!」

アイオリア「くくくくっ。ミロ、今日はもう諦めろよ。」

アルデバラン「そうだ、もう帰るぞ。」

ミロ「まだ、いいだろう。もうちょっとモントーネちゃんと話してから・・・・。」

アルデバラン「ほら、もう食堂が終わる時間だ。迷惑だろう。」

アイオリア「いくぞ、ミロ。」

3人はモントーネに手を振って食堂を後にした。

 

翌日の11時。

ダンテ「食堂にお前を恐がらない女の子がいるなんてキツイ冗談はやめてくれよ。」

モーゼス「本当だって、信じてくれよ。しかも、すっごい可愛いんだぜ。モントーネちゃんて名前なんだ。」

ダンテ「随分変わった名前だな。」

モーゼス「なんだと、お前、彼女のことを馬鹿にするのか?」

ダンテ「おいおい、そう熱くなるなよ。」

モーゼスとダンテが食堂に入ると、厨房のカウンターでカペラが身を乗り出していた。

カペラ「俺、カペラ!覚えてくれたぁ?」

モントーネは微笑を浮かべ頷いた。

モーゼス「カペラ。抜け駆けは卑怯だぞ。」

モーゼスはカペラの襟首を引っ張り、カウンターから引き摺り下ろした。その横からダンテが顔をだす。

ダンテ「ねーねー、俺、ダンテって言うんだ。よろしくな。それで、このデカイのがモーゼス。見た目は怖いけど、中身はメッチャいい奴だから仲良くしてやってよ。」

モーゼス「ダ・・・ダンテ。お前っていい奴だな。」

ダンテ「彼女とうまくいったら彼女の友達を紹介しろよ!」

ダンテはモーゼスに耳打ちすると、モーゼスはこくこくと頷いた。

モーゼス「これ・・・・。君を思って書いた詩なんだ。読んでくれ。」

モーゼスは真っ赤な顔をしモントーネに手紙を渡した。

モーゼスとダンテはランチをトレイに乗せると、先に来ていたアルゴル達の席へと向かった。

アルゴル「なんだ、モーゼス。プレゼント攻撃か?」

モーゼス「違う、あれは俺が書いた詩だ。」

アステリオン「詩??」

モーゼス「そうだ、あれは愛の詩だ!」

皆はモーゼスの言葉に口の中のものを噴出して爆笑した。

カペラ「お前、その顔で詩はねーだろう!」

モーゼス「うるさい。俺はポエマーなんだ。」

アルゴル「もう、やめてくれモーゼス。腹がよじれる・・・・。」

ダンテ「大変だ。今、オバチャンが話しているのを聞いたんだが・・・・・。」

飲み物を貰いに席を外していたダンテはテーブルに戻ると、皆に言った。

アステリオン「どうした、ダンテ?」

ダンテ「黄金聖闘士の中にも彼女を狙っている方がいるらしい。」

モーゼス「なんだってぇ?」

モーゼス・アステリオン・カペラ・アルゴル「くっそぉ!黄金聖闘士になんてまけないからなァ!彼女は俺のものだ!!」


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