★戦争と平和とカノン (戦場グリコ)
ミロ「はー、暇だなぁ。」
カノン「よぉ、ミロ。暇なのか?」
ミロ「ああ。カミュがシベリア帰ってるんだ。」
カノン「だってら俺が遊びに連れてってやろうか?」
ミロ「本当か!?」
ミロは荒れ果てた荒野に連れて行かれた。
カノン「さーて、遊ぶか!ここは国境地帯でな、この時間は静かなんだよ。さ、グリコやろうぜ!」
ミロ「グリコ?」
カノン「そうとも。じゃんけんをして、グーで勝ったらグリコ、チョキで勝ったらチョコレート、パーならパイナップルで、その歩数分だけ進むんだ。先にあの廃棄された戦車のところまで行ったほうが勝ちだぞ。地雷には気をつけろよ。」
ミロ「え?地雷?」
カノン「ほら、じゃんけんぽーーーーーーーん!」
ミロは条件反射でパーをだした。
カノン「おっ、俺の勝ちだ。チ・ヨ・コ・レ・イ・ト。
ミロ、次行くぞ、じゃんけんぽん。」ミロ「げっ、勝っちゃった。」
カノン「ほら、パイナップルだ。好きな方向に進め。」
ミロ「パ・イ・ナ・ツ・プ・ル」
ドッカーーーーーーーン!
カノン「あちゃ、一発目で踏むとは情けねーな。」
ぼろ雑巾のようになったミロはヨタヨタと立ち上がった。
ミロ「うぅ・・・・・・・こ、これのどこが遊びなんだよ!」
カノン「え?楽しいじゃねーか。この生死の狭間で遊ぶこの楽しさ。慣れれば、地雷なんてどこに埋まってるか直ぐに分かるぜ!」
ミロ「ふざけるな!!」
カノン「なんだよ、お前は今、世界の平和に役立ったんだぞ。」
ミロ「は?」
カノン「いいか、この地雷を一般人が踏んでみろ。足の一本は軽く吹っ飛ぶぞ。ましてや子供が踏んでみろ、どうなるかわかるな?しかもな、地雷を撤去するには金がすげーかかるんだぜ。
なっ、だからお前は今、いい事をしたんだ。
さっ、続きをやるぞ。」ミロ「え?」
カノン「じゃんけんぽん!」