MISSION IMPOSSIBLE 番外編(File.13131α 人馬宮の風呂の謎)

 

注:ロス×サガ(性描写あり)
当初リクエストが、ロスサガ(アダルト)であったため、カノンには調査不可能ということで、色事師カミュ先生に調査をさせました。
カミュはミロ以外には発情しないのよ!、という方には閲覧をお勧めしません。

 

今朝、私は教皇に呼ばれ、謁見の間へと向かった。
教皇がおっしゃるには、私に人馬宮の調査をして欲しいということだった。
どうやら最近、人馬宮の光熱諸費があがっているので、その原因を調べる為に私は呼ばれたようだ。

本来ならば、そういうための調査員が他にいるらしいのだが、今回はその調査員が別調査のために不在であるらしい。
しかし、このような調査はうまれて初めてのことで、少々自信がない。
教皇は、参考になるかもしれないと、私に過去の調査報告書を貸してくださった。
ふむ、なるほど、この程度の報告書でよいのであれば簡単だ。

しかし、なぜ私がこのようの調査をせねばならんのだろう。いや、あの方のことだ、私のような若輩者には考えも及ばない、なにかがあるに違いない。←その通り

私は早速、人馬宮へと向かいアイオロスを訪ねた。

アイオロスに事情を説明すると、光熱費が高くなった原因をすぐに教えてくれた。
それは、人馬宮に新しくできた風呂のせいであった。

アイオロスは人馬宮にできた、新しい風呂を私に見せてくれた。

私はその大きさに目を見張った。
まるで、双児宮の風呂のごとく大きい風呂だ。いや、正確に言えば双児宮よりは小さいのだが、その大きさは普通ではない。

しかも、その風呂には亜熱帯植物が生い茂り、岩や怪しげな遺跡のレプリカ等が所狭しと並べられている。

『せっかくカミュが来てくれたのだ。お願いがある。ここに万年雪の山を作ってくれ。お前のは、風呂の中でも溶けないだろう?』

アイオロスはいつもの爽やかな笑顔で私に言った。

・・・・万年雪。永久氷壁と間違えているのは、すぐに分かった。アイオロスはアバウトなところがあるからだ。しかし、そこがアイオロスのいいところでもある。←アバウトすぎである。

特に断る理由もないので、私はアイオロスに指示された場所に氷の山を作った。アイオロスの喜びようは半端ではなく、私をきつく抱きしめて礼を述べた。相変わらず、情に熱い男だ。

しかし、なんでまた、このような巨大な風呂になったのだろうか。私はアイオロスに理由を尋ねることにした。

このジャングル風呂は、サガのために作ったらしい。双児宮から出たがらないサガが、人馬宮に来てくれるには、巨大な風呂を作ることしかないという考えのようだ。確かに、風呂好きで有名なサガであれば、風呂で誘いだすのは容易いだろう。しかし、このジャングル風呂はサガの趣味に合うのだろうか。
私的意見であるが、サガは神殿風や落ち着いた雰囲気の風呂が好みだと思うのだが。

私の不安をよそに、ほどなくしてサガが人馬宮へと現れた。
サガよ、貴方は巨大な風呂ならなんでもいいのですか。←そうであろうな
しかしサガは、アイオロスから見せたいものがあるということしか聞いていないようだった。

私はサガと入れ替わりに、アイオロスに人馬宮を追い出されてしまった。もし、サガがあのジャングル風呂が気に入らなければ、人馬宮の光熱費もきっと元に戻るに違いない。私はサガの反応を調べることにし、先ほどの風呂の窓がある人馬宮の裏庭へと回った。

人馬宮の裏庭にある風呂の窓に、鍵はかかっていなかった。その窓を僅かに開けると、ツタや葉っぱが窓にかかり、私の存在を隠してくれた。その窓からは丁度、風呂全体を見ることができた。

アイオロスに案内され、風呂に入ってきたサガは驚きの声をあげた。このような風呂であれば、サガでなくても驚くだろう。
アイオロスとサガの声が風呂場内に響き渡った。

『お前に入って欲しくて、大きい風呂に作り変えたんだ。ジャングルなのは、私の趣味なんだが・・・・。』

『しかし、これはやり過ぎではないのか?』

私は思わず、貴方の風呂も十分にやり過ぎです!と突っ込みを入れたくなってしまった。いかん、調査に集中せねば。←その通り

サガは結局、このジャングル風呂に入ることになった。やはり巨大な風呂であれば何でもいいらしい。

アイオロスとサガが一旦風呂から出た後に、裸のサガが一人で風呂に入ってきた。
やはり風呂は一人で入る主義なのだろうか。てっきり、アイオロスと二人で入ると思っていたが。

それにしてもサガの身体は美しい。無駄のない引き締まった身体と、鍛え上げられた上半身、そして、太くもなく細くもない腰にキュッと持ちあがった尻。濃くもなく、薄くもない頭髪と同じ色をした茂みの下には、その身体に相応しくいいものが備わっている。
28歳だというのに、未だに水を弾くはりのある肌。そして、濡れた青銀の髪に、汗で濡れ、上気した伏目がちの顔はなんともいえない・・・。
あれではアイオロスが夢中になるのも頷ける。

突然風呂場内に奇声が響き渡った。

それは、高く伸びた樹木の一つに結ばれたロープに、ターザンのように足を絡ませて現れたアイオロスが発したものだった。
アイオロスは、ロープが弧を描いてぎりぎり端まで行くと、ロープから手を放し風呂に、サガの目の前に飛びこんだ。
先ほどの、ターザンのようにというのはあながち間違いではなかったようで、現にアイオロスはターザンのような皮を腰に巻いていた。←大馬鹿者め
ふむ、なかなかセンスがいい。今度、是非人馬宮の風呂を借りてミロにやらせたいものだ。

サガは、突然現れたアイオロスに驚いて声もでないようだった。

『どうだ、ビックリしただろう!?』

サガの目の前に飛びこんだアイオロスは嬉しそうな声で言った。あのようなことをすれば、誰でも驚くと思うが。

『やめないか、アイオロス。』

突然、サガの艶っぽい声にエコーがかかった。アイオロスがいきなりサガに抱きついたのだ。

『好きだ、サガ。愛しているぅ。』

『やめろ、アイオロス!』

アイオロスのエコーがかかった興奮気味の声と同時に、湯を荒く掻く音が響き渡った。

『・・・・ん・・・・駄目・・・・だ。やめ・・・・・・。』

苦しそうなサガの声。重なった二人は上半身しか湯から出ていないため、その下で何が行われているかは判別が難しかった。しかし、アイオロスの手は湯の中に伸び、ひっきりなしに動いていた。←抜いていたのであろう
アイオロスの手の動きに合わせて、湯船に波紋が現れ波打つ。

『サガ。ここも感じるだろう?』

『ん・・・・・あぁ・・・・・・。』

嫌がっていたサガの声は、すぐに艶かしい声に変わった。アイオロスはどのような技を使って、サガを責めているのだろうか。いや、一体、サガのどこをどのように責めれば、こういう声を出すのだろうか。←ほうほう、そなたは知らぬのか。
アイオロスはそれを心得ているのか、サガの息はどんどんと荒くなり、激しさを増していった。アイオロスの湯の中に消えた腕は休むことがなく、しかもサガの仰け反った身体に舌を這わせていた。

『あぁ!』

サガの声にエコーがかかる。サガは、私には見せたことがない、何ともいないエロティックな表情でアイオロスの愛撫を受け入れている。
アイオロスは、サガの下半身にまわした手を一層早め、片方の手ではサガの方胸の中心を愛撫し、舌で首筋の周りを責めていた。

『・・・も・・・もう・・・・だめ・・・・。』

サガが声を振り絞って発した言葉の後、サガは身体を仰け反らせ身体を震わせると、ぐったりとアイオロスに寄りかかった。

アイオロスは激しく肩で息をしているサガの身体を放すと、サガの腰に手をあて自分の膝の上に下ろしていった。再び、サガが身体を震わせ仰け反ると、サガのエコーがかかった嬌声が風呂中に響き渡った。

 

『おっ?カミュ、お前こんなところで何やってるんだ!?』

調査に夢中になっていた私は、突然後ろから声をかけられ我に返った。そこには、カノンがいたのだ。カノンが真後ろまで来るのに気がつかないとは、私もまだまだ修行が足りない。←調査中に他者に見つかるとは、話にならぬ。
それにしても、カノンがこんな所にいることのほうがおかしい。

『お前、何やってんの?また覗き?何か面白いものでも見えるのか?』

そう言って、カノンは人馬宮の風呂の窓を覗いた。カノンの身体が一瞬強張り、手が震えていたのは気のせいではないだろう。いくら仲が悪いとはいえ、実の兄の痴態を見てはショックも大きかろう。

『兄貴、何やってんだよ!!』

私は、カノンの突然の行動に驚きを禁じえなかった。彼は、いきなり窓をよじ登り、風呂に乱入していったのだ。
やはり、カノンはサガのことが好きなのだろうか。であれば、アイオロスとの関係を許せないのは当然だ。

情事の最中に突然乱入されたサガは、顔を真っ青にし、アイオロスから身体を放そうとしたが、その腰はアイオロスにしっかりと捕まれていたため困難なようだった。

『オイ、愚弟。勝手に人の風呂に入ってくるな。出ていけ!!』

アイオロスの言うことも最もだ。

『・・ん・・・アイオロス、放してくれ。頼む。』

カノンが乱入してきても、腰の動きを止めないアイオロスに、サガは顔を真っ赤に染めて、目を硬く瞑って懇願した。恐らく、その表情もアイオロスを昂ぶらせたに違いない。
アイオロスは渋々とその手を腰から放し、名残惜しそうにサガの身体を引き離した。

『兄貴、ずるいぞ。一人でこんなかっこいい風呂に入りやがって。俺にも入らせろ!!!』

カノンはアイオロスの存在を無視して、サガに怒鳴った。サガはすっかり動揺しており、ただ黙って頷いていた。
なるほど、カノンはこのジャングル風呂に入りたかったのか。←それは言い訳であるな

『いいか、今度この風呂に入るときは俺も絶対に呼べよ!!一人で、こんないい風呂はいんじゃねーよ!おい、鶏!!お前もなかなかいい風呂を作るじゃねーか!!』

カノンは取って付けたように、アイオロスに言うと、その場で服を脱いで風呂に入り始めた。しかし、アイオロスを鶏と呼ぶとは、なんという怖いもの知らずな男なのだろうか。

すっかり機嫌を損ねたアイオロスは、カノンと罵声の飛ばし合いをしていたが、その後、三人は離れ離れに陣取り、長々と黙って風呂に入っていた。
カノンはサガにまったく声を掛けなかったところをみると、やはりただ風呂に入りたかっただけなのかもしれない。

今回の調査の結果、人馬宮の光熱費は、アイオロスがサガと性交渉を行いたいが為に風呂を巨大化したのが原因である。
また、これ以降、サガがこの風呂に入る際にはカノンも現れる可能性が高いので、その内、取り壊されると思われる。
よって、人馬宮の光熱費は、近いうちに通常に戻ることが予想される。

 

サガの調査を命令した覚えはない。調査中に私事に走るな、愚か者。

教皇 シオン


End