★シオンさまといっしょ(24時間シオンライブ その2)
5時間後
シオン「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜、やっと女神は日本にお帰りになられたか……。」
アイオロス「そのようです。」
沙織のわずか5時間の滞在にシオンは心底安堵した。
シオン「して、山羊はどうしておる?」
アイオロス「新しいおもちゃに夢中のようですが。」
シュラ「教皇!!」
シオン「なんじゃ。」
シュラ「女神からさっそくメールがきました。」
シオン「は?」
シュラ「メールです、メール。」
アイオロス「ずいぶん早い手紙だな。」
アイオリア「それって書きおきっていうんじゃ?」
シオン「どれ、見せてみよ。」
シュラ「はい。」
シュラは手にもった新品のノートパソコンを執務机に置くと、ディスプレイをシオンのほうへと向けた。
アイオロス、アイオリア、シオンはそのシュラの行動に首をかしげた。シオン「山羊よ。余は女神からの手紙を見せよと言ったのじゃ。」
シュラ「はい、女神のメールはここに。」
シオン「は?どこに女神からの手紙があるのじゃ!!」
シュラ「ですから、こここに!!このディスプレイ・・・、このテレビの画面を見てください!」
送信者:Saori Kido
日時:2003年1月16日21:20
あて先:Sion
件名:おめでとう\(^^)/subject:
シオン、メールの開通おめでとう♪
これでいつでも沙織と連絡とれるわね。
がんばってメール使えるようになってね、応援しているわ。
シオン大好きよ。シオン「なんじゃこれは?」
シュラ「だからメールです。」
アイオロス「シュラ。お前、これが欲しいからって、教皇に適当なことをいっちゃいかんぞ。」
シュラ「失礼なこといわないでください、アイオロス。」
シオン「なになに……『おじーさま、メールかいつうおめでとう』ほうほう……めでたいのかのう。一体これはなんなのじゃ?」
ピンポ〜ン♪
シオン・アイオロス・アイオリア「びくっ!!!!」
シオン「や、山羊!!!なんか鳴いておるぞ!!」
シュラ「あっ、またメールがきましたよ。ちょっと貸してください。」
突然音がなったパソコンにシオンと筋肉兄弟は互いに顔を見合わせオドオドしていると、シュラはくるりとパソコンの向きを変えて操作をし始めた。
送信者:Saori Kido
日時:2003年1月16日21:45
あて先:Sion
件名:どうしたの?subject:
おじーさまはまだシュラからパソコンのレクチャー中かしら?
返信楽しみにまってるわね。
シュラ「また女神からメールです。教皇。」
シオン「ふむ……目がチカチカするのじゃ。」
シュラ「『おじーさまはまだシュラからパソコンのレクチャー中かしら?返信楽しみ待ってるわね。』だそうです。」
シオン「ふむ。これは女神が書かれた手紙なのか?」
シュラ「はい。ここ、『送信者』のところにサオリ・キドとありますし、このメールアドレスをご存知なのは女神しかおりません。」
シオン「むうっ……いかんとも理解しがたいのぅ……アイオロスよっ。」
アイオロス「はい、教皇。」
シオン「紙とペンを用意しろ。」
シュラ「待ってください、教皇。貴方はまさか女神に手紙を書こうというのでは。」
シオン「あたりまえであろう。」
シュラ「教皇。なんのために女神がこんないいパソコンを持ってきてくださったと思っておられるのですか?何のためのメールですか!!」
シオン「は?だから、女神は文通をお望みなのであろう。」
シュラ「あのですね、女神がおっしゃるところのメールとは電子メールです。このパソコンでメールを打って送信するということです。」
シオン「は?そのような面倒くさいこと何故にしなければならん。」
アイオロス「そうだぞ、シュラ。教皇がそのパソコンとか覚えるよりも、手で書いて送ったほうが早いだろう?」
アイオリア「それよりも小宇宙で直接会話したほうが早いんじゃないのか?」
シオン「獅子よ。それはならん。女神の小宇宙をそんなにしょっちゅう受けておったら、余の身体がもたぬ。」
シュラ「おい、ごら、そこの古代人3人!」
アイオロス・アイオリア「教皇、シュラが呼んでますよ。」
シュラ「お前ら二人もだ、古代人!!三人とも耳の穴をかっぽじってよぉぉぉく聞いてください。女神がおっしゃるメールというのは、E-MAILのことです。リアルタイムでメッセージをやりとりできるんですよ。電子メールというのは、手紙とは違い第三者の手を経由せずとも、リアルタイムで直接やりとりができるものなのです。手紙とメールは同じ意味でもちがうんです。分かりましたか?」
アイオロス・アイオリア「全然わからん!」
シオン「ふむ、余は分かったぞ。電話みたいなものなのであろう」
シュラ「まぁ、全然違いますが、アイオロス達よりましですね。」
シオン「で、余はどうすればよいのじゃ?」
シュラ「ですから、女神にご返信を!」
ピンポ〜ン♪
シュラ「ほら、また来ましたよ。」
シオン・アイオロス・アイオリア「またか!」