★MISSION IMPOSSIBLE(file.666 青カミュを追え!)
『サガの弟よ。お主、青いアクエリアスを知っておるか?巷には、青いアクエリアスがおるという噂があるそうじゃ。今回はそれを調べてまいれ。よいな!』
教皇は、また俺に無理難題を押し付けた。青いカミュって何だよ。あいつ、双子の弟でもいるのか?
俺はその足で、宝瓶宮へと向かった。
俺は、このくそ寒い宝瓶宮が嫌いだ。宝瓶宮の一郭はその寒さ故に、教皇や来賓用の冷凍食物庫となっている。所狭しと並べられた凍った豚やら、牛、魚、熊などを掻き分けて、俺はカミュの私室へと入った。『いらっしゃい。約束の時間には、まだ早いようだが・・・・・。おや、カノン、貴方一人か?』
カミュは俺が一人で来たことに疑問を抱いていたようだ。そういえば、今日は兄貴とカミュのデート会食の日だった。また小難しい議論に花を咲かせるのか?あんな話しをしながら飯を食っても美味くないだろうに・・・・・・・。
『あっ、あぁ。兄貴は後からくるよ。俺だけ先に来たら迷惑だったか?』
『すまない、そう意味ではないんだ。そのうち、ミロも来ると思うから、ソファーでくつろいでいてくれ。今、お茶をいれるから。』
俺はカミュにロシアンティーを貰い、カミュを観察した。
カミュは台所で料理をしていた。今日の料理はまた煮こみ料理のようだ。この男も意外にマメである。というか、まじめというか、根暗というか・・・・。さすがミロたんの保護者だ。
俺は、青いカミュの手がかりを探すために部屋を見まわした。俺は、リビングのラックから数冊のアルバムを発見した。アルバムになら青いカミュの一人や二人は写っているかもしれない。俺はアルバムの一冊を手に取った。そのアルバムは、シベリアでのキグナスとの修行時代のものらしかった。俺はその中に懐かしい顔を見つけた。
こ・・・・・これはアイザックだ!しかも両目がある!!そうか、アイザックはカミュの弟子だったのか。
俺は、今度このネタでカミュをからかってやろうと思った。今は、青いカミュの正体をさぐるのが先だった。しかし、そのアルバムからは青いカミュの手がかりは発見できなかった。しばらくして、ミロと兄貴が姿を表した。ミロは兄貴が宝瓶宮に来るときは必ず姿を現す。カミュが兄貴に襲われないか心配らしい。
兄貴とカミュは、いつもどおり難しい話しをしながら飯を食っていた。ミロも真剣に話しを聞いていたが、どうせ理解してはいまい。
俺と兄貴は飯を食った後もしばらくはカミュの所にいたが、半ばミロに追い出される形で自宮に戻った。
『俺、シュラの所に行ってくるから先に帰っててくれ。』
俺は兄貴にそう言うと、途中で宝瓶宮へとひきかえした。
そして俺は宝瓶宮の天井裏へと忍び込んだ。
カミュは、汚れた食器をキッチンに運んでいるところだった。シンクには4人分の汚れた食器や汚れた調理道具が山のようになっていた。これを片付けるのか・・・・・。俺には真似できない。←サガの手伝いをしておらぬのか?
『おーい、ミロ。たまには手伝えよ。』
リビングでくつろいでいたミロは、面倒くさそうにキッチンへと現れた。
『え〜〜〜、面倒くさいよ。カミュが呼んだんだから、自分で片付けろよ。』
『お前を呼んだ覚えはないぞ。』
『なんだ冷たいこと言うなよ。俺は、お前がサガに襲われないか心配で・・・・・・。』
『サガはお前と違って、そんなことをしない。つべこべ言わずに、いいから手伝え。』
俺は、痴話げんかが始まるのかと思ったが、今回はミロの分が悪かった。ミロはカミュから手渡されたエプロンを嫌そうに見つめている。
俺は次の瞬間、己の目を疑った。
ミロがいきなり服を脱ぎ始めたのだ。カミュは皿を洗っていたため、後ろでミロが裸になっているのに気がつかないようだった。
あいつの皿洗いはどうなっているんだ??『ねぇ、カミュ〜。どう、これぇ??』
俺は、そう言って髪をかきあげたミロの姿を見て、呆然となった。ミロは裸になったかと思うと、その上からエプロンだけを着たのだ。俺は、男の裸エプロンをはじめて見たが、その姿は実におぞましい。エプロンから伸びた、屈強な手足、後ろからは鍛え上げられた僧帽筋と広背筋、そして硬そうな大臀筋が・・・・・・・。
『・・・・・。ミロ、それは何のつもりだ?』
カミュは相変わらず冷静で、ミロに聞いた。
行け、カミュ!!アホなミロに早く服を着させろ!!『えぇ〜。ア・ナ・タァ〜。裸エプロンって言ったら、新妻(はーと)』
『・・・・・・・・・・・。なるほど。』
おい、馬鹿!冷静に納得してんじゃねぇーーーー!
『ミロ!新妻とはなんだ??』
『えぇー。もちろん、裸エプロンで、ご・ほ・う・し!(はーと)』
ミロは腰をくねらせカミュを見つめると、カミュの前で腰を屈め、パンツのジッパーを口に咥えて一気に引き下ろした。
げっ!あいつ、すかした顔して、既に勃っていやがる!!
俺は寒気と共に鳥肌がたった。これがホモというやつか・・・・・。俺は、すぐにでもこの場を離れたかったが、ここで離れるとまた教皇に何を言われるか分からない。俺は、引き続き2人の監視をした。
ミロは上目遣いでカミュの顔を見ながら、カミュのモノを舌先でチロチロと弄んでいる。そしてミロは、カミュのいきり勃ったモノを口に咥えて、しゃぶりだした。
最初は、冷静な顔をしてミロを見つめていたカミュだったが、ミロの頭の動きに合わせて、カミュの息は次第に荒くなっていった。『・・・・・ハァ・・・・・ハニー・・・・・・ハニー・・・・・・・・うっ!』
げっ!あいつ、ミロの口でイキやがった。しかもミロはそれを全部口で受け止め、飲み干した。あ・・・・あれは男が飲んでもいいものなのか??俺は目の前で繰り広げられた光景に呆然とした。←問題ない、飲んでみるか?
『おいしかった。アナタァ、今度はここに、し・て!』
お・・・・おいしいのか、あれは??ミロよ、どういう味覚をしているだ・・・・・。しかも、ミロはシンクに手をつき、カミュに腰を差し出した。
カミュのモノは一度果てた後も、まだいきり勃っていた。
ミロの腰に両手をあてがい、カミュはミロの尻を舐め始める。筋肉舐めて楽しいのか?。ムウやシャカのならともかく、ミロの汚いケツなんて・・・・これが男同士の愛なのか?!
そしてカミュは一気にミロの尻を自分のモノで突き上げた。『・・・・アァ・・・・・・・・・・・アナタァ・・・・・もっと・・・・・・。』
『・・・・・ハッ・・・・・ハニー・・・・・・。』
『アァ・・・・・アナタァ・・・・イイン〜。もっと激しくぅ〜。アン・・・・・・アナタァ。』
ミロとカミュはすっかり新婚夫婦になりきっていた。カミュは腰の動きを一段と早めた。
『・・・・アァァァ・・・・アナタァ〜〜〜〜〜〜〜!』
『・・・・・ハァ・・・・・・・・ハニーーーーー!』
二人は、ほぼ同時にそう叫ぶと静かになった。どうやら、イッたようだ。
俺は、始めて目にした光景に、世の中は広いものだと実感した。←日頃の勉強が足りぬ俺は、見てはいけないものを見てしまったのか??俺が、その場を立ち去ろうとしたとき、ミロが再び動き出した。
ミロは着ていたエプロンを直すと、再びカミュの前に立った。『じゃ、次は魚屋さんと奥さんな。不倫物だからな、不倫。』
『ふむ、分かった。』
おい、カミュ、冷静に頷いてるんじゃない、やめろ!!
『ふっ、まいど、魚屋です。』
ふっ、じゃねぇよ!!んな、かっこつけた魚屋、いねぇよ!
『あら、魚屋さん、今日はいいのある?』
『奥さん今日は、マグロにしますか?それとも、この活きのいいサンマにしますか?』
まじめな顔して真剣に魚屋になりきっているカミュは、ミロに自分のサンマを社会の窓から差し出した。
『きゃっ!魚屋さん、何をなさるの!』
ミロもすっかり奥さんになりきっている。こいつらアホだ!
『奥さん。そんな格好で、出てきた貴女が悪いんだ!』
『やめてください、私には夫も子供も・・・・・・・。』
『何をやめるというんです、これですか??』
『アァ・・・・・いけないわ!いけないわ!・・・・・アン!』
そして第2ラウンドが始まった。
続きはどうした?
次の日、カミュは何食わぬ顔で双児宮に現れた。どうやら、兄貴に用事があったらしい。
その表情からは、昨日の馬鹿さは伺えなかった。カミュは相変わらず真剣に兄貴と話しこんでいた。
俺は、兄貴とカミュの会話に割り込んで、聞いた。『おい、アナタ。ハニーは元気か??ほっとくと魚屋と浮気するぜ!』
その瞬間、カミュの顔は真っ青になった。
俺は青いカミュを見た。
報告:カミュはクールな魚屋さん。
提出物:使用済みエプロン(染み付き)←いらぬわ、ムウの染みならともかく
↑まったくCompleteになっておらぬわ、馬鹿者が!
馬鹿者!顔の青いアクエリアスではなく、髪の青いアクエリアスだ!一体お前は何を調べてきたというのだ?!再調査、再提出せよ。
アクエリアスとスコーピオンは本当に仲が良いな。お前も兄の前に裸エプロンで現れれば、少しは仲が良くなるのではないか?。しかし、普通、コスチュームプレイなどは倦怠期に陥ってからするものだが・・・アクエリアスとスコーピオンは既にそういう時期に入っているということか?。まだムウと同じ歳であろうに、この先一体どうなることやら。
余もムウに白いフリルのエプロンでも贈って、裸エプロンでご奉仕させるかの。教皇 シオン