碓氷峠鉄道文化むらで窃盗事件再発
掲載: 2001.12.16


 本年11月、碓氷峠鉄道文化むらで窃盗事件が再発しました。
 被害にあったのは鉄道展示館内の運転シミュレータで、EF63−18号機シミュレータ運転台の逆転器ハンドルならびに189系電車シミュレータ運転台のブレーキ弁ハンドルが、開園時間中に何者かによって盗まれてしまいました。いずれも本物で、特にEF63の逆転器ハンドルは18号機の刻印が打ってある同機固有のものです。犯行の手口は、ハンドル類を取り外せないように固定していた金属板のネジを強引に外してハンドルを持ち去るという大胆なものです。
 犯人はEF63シミュレータのブレーキ弁ハンドル(単弁、自弁共)も盗もうとしたらしく、これらハンドルを固定していたネジを強引に外そうとした形跡がありましたが、幸いにして未遂に終わりました。

 碓氷峠鉄道文化むらでは、警察に被害届けを出すとともに防犯カメラの増設ならびに職員の巡回強化を行う一方、被害にあったシミュレータについては、EF63の方は後進力行で固定、189系の方は代替のブレーキ弁ハンドルを取り寄せて営業を継続しています。

 碓氷峠鉄道文化むらでは、開園前後に展示車両の多くが甚大なる窃盗被害に合い、中でも開園当時に旧丸山変電所付近に展示されていたEF63重連+189系「あさま」での窃盗被害は貫通扉をバーナで焼ききって持ち去るなど凄まじいものでした。その後、地元松井田署の全国におよぶ捜査の結果、主要窃盗事件の主犯2人が逮捕され有罪判決を受けたことは既にお知らせした通りです。以降、碓氷峠鉄道文化むらでの防犯体制強化の効果もあり園内での大きな窃盗事件は発生していませんでした。

 今回の窃盗事件は、これまでの関係者の方達の努力を嘲弄するものであり、碓氷峠の鉄道文化遺産への野蛮な破壊行為です。また、碓氷峠鉄道文化むらを訪問していただいたお客様達の気持ちを土足で踏みにじるものでもあります。
 今回、またこのようなご報告をせざるを得なくなったことについて深い悲しみを覚えるとともに、犯人に対しては非常に大きな怒りを禁じ得ません。



窃盗被害にあったEF63−18号機の逆転器ハンドル部分。

撮影:「東京在住の応援団サポータ」さん


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