北陸線で、復活「白山」号運転!
掲載: 2002.10.20


10月19日、北陸線の東金沢−富山−金沢間で、489系特急型車両9両編成(「能登」編成、旧「白山」編成。国鉄特急色)による復活「白山」号(団体列車)が運転されました。
北陸新幹線建設工事に伴い北陸線・森本−金沢間が21日より新線(旧貨物線ルート)に移動、それにより東金沢駅が新築移転する(旧駅舎は取り壊される)ことを記念してJR西日本金沢支社が企画した「ありがとう東金沢駅舎イベント」のメインです。

撮影:「北陸線沿線に住む鉄おぢさん」さん、2002年10月19日
(下記掲載画像全て。文章も同)




東金沢駅の光景。
東金沢駅は1933年に開業したもので木造平屋建。新駅舎は旧駅の約200m北方に位置、バリアフリー完備の橋上駅舎です。
駅前広場では鉄道グッズやサボ類の販売、駅待合室ではNゲージ鉄道模型の運転会が行われ、大勢の家族連れで賑わっていました。
復活「白山」号のチケットの売れ行きは好調、乗客の大部分は家族連れだったようで車内はとても賑やかでした。

21日の開業を間近に控えた新しい東金沢駅に到着した「白山」号。
往路は東金沢−富山。復路は富山−森本、森本から金沢までは新線へ乗り入れ体験乗車となりました。
途中、津幡と富山では撮影時間が、新東金沢駅では駅見学時間が設けられました。
車内では、東金沢駅と白山についての丁寧な解説と、各種車内オルゴールの放送があり、昼食には「復活白山号記念弁当」が配られました。「白山」号クイズも行われ、全問正解者には記念品が贈呈されました。
富山駅では、到着ホームで缶ビールが乗客に無料配布されました(キリンビール提供)。

5年ぶりの「白山」ヘッドマーク。
金沢の489系編成は、碓氷線廃止後、全て国鉄特急色に戻されています。今回、文字ヘッドマークを密かに期待していたので、ちょっとだけ残念かも(笑)。

これも懐かしい表記。
往路、復路とも金沢行きが表示されていました。

終点の金沢駅に到着した「白山」。
倶利伽羅峠以西の北陸新幹線工事は進捗著しく、森本−金沢間の高架工事をのぞき、トンネル・高架橋などの構造物はほぼ完成しています。
その光景には、いささか複雑な思い・・・不安というか危惧が強い・・・を禁じ得ませんでした。

同じく金沢駅。
倶利伽羅峠などの「有名撮影スポット」では大勢の鉄道ファンが三脚並べていましたが、それ以外にはあまり見かけませんでした。金沢駅でも何人かが撮影していたぐらいです。
事前の広報がほとんど無くマスコミもほぼ無視した形だったせいでしょうか。その割には、ほぼ満席となって家族客には非常に好評だったようで何よりでした。
乗務員・駅員や、添乗員として乗車したJR西日本社員の対応には、少し不慣れなところも感じましたが(撮影時間が用意されていない高岡駅で客室ドアを開けてしまって、撮影しようと降りてしまった一部乗客により発車時間が少し遅れてしまったり)、総じて非常に丁寧かつ親切で気持ちのよい小旅行となりました。

これからも、機会を選んで復活「白山」号運転をやって欲しいものです。
できれば、軽井沢行きとか。


・・・これは余談ですが、写真撮影に熱中するあまり周囲が一切目に入らなくなるような人達の気持ちも理解できますけれども、もう少し他の人への気配りがあってしかるべきではないかと。簡単に言えば、お互いに声をかけ合い譲り合っての撮影ですね。今回は幸いにして、「ドケ」云々と罵声がとびかうような嘆かわしい光景はありませんでしたが、自分さえよければ式の自己中心的な人(鉄道ファンに限らず)が少なからずいたのも事実でした。それに、撮影のためにホームから線路に下りてしまった鉄道ファンがいたのには些か驚きました。嘆かわしい限り。



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