アプトの道 部分開通
掲載:1999.9.25




9月1日、「アプトの道」が部分開通しました。
「アプトの道」は、1963年(昭和38年)に信越本線の横川〜軽井沢間の新線への切換えに伴って廃止されたアプト式旧線跡地を、ハイキングロードとして整備するものです。最終的には旧丸山変電所から熊の平間の約4.2キロが整備される予定です。残り区間は今後整備される計画です。
また、松井田町では「アプトの道」をはじめとした4つの道をウォーキングコースとして今後整備していく予定です。計画内容は後日ご紹介いたします。

なお、今回開通部分以外は工事中につき立入禁止です。
とりわけ、トンネル内および第3橋梁(めがね橋)上へは松井田町に無断では絶対に立入らないでください。熊の平構内へ通じるトンネルも新線、旧線跡ともに立入禁止ですので熊の平の見学もご遠慮ください。

また、丸山から熊の平までの「アプトの道」区域は、旧線遺構のトンネルや橋などの煉瓦造構造物を含む線路跡の一切が近代化遺産として国指定重要文化財に指定されております。旧線アプト時代の70年間、そして廃止後36年間で通算106年間の歴史を伝える貴重な区域です。周囲は、貴重な自然の宝庫でもあります。
訪問される方々にはくれぐれも良識のある行動をお願いいたします。



開通区間
   くつろぎの郷西側〜旧道ガード〜1号トンネル〜第2橋梁
   〜2号トンネル〜碓氷湖付近
   ※トンネル内は照明されています。

見学について
  ◆見学は無料です。
  ◆車・バイク・自転車での乗り入れはできません。
   徒歩でゆっくりとご見学ください。
  ◆見学可能時間は、07:00〜19:00。この時間帯で通年で通行可。
   ※この時間帯のみトンネル内の照明が点灯しています。
  ◆公衆トイレは碓氷湖にあります(利用可能時期にご注意)。
  ◆ご休憩、お食事は名物力餅で有名な「玉屋ドライブイン」が便利です。
   アプト旧線1号トンネル傍にあります。

アクセス
  ◆車の場合= くつろぎの郷、ないしは碓氷湖の駐車場に駐車可。駐車は無料。
  ◆路線バス= 横川駅から「熊の平行き」バスに乗車。
           下記いずれかのバス停で下車。
             くつろぎの郷 アプト1号トンネル 碓氷湖
           ※バスは12月12日までの毎週土日と祝日にのみ運行。
            ダイヤに関してはニュースをご覧ください。

見学される皆さまへのお願い
  ◆未開通区間・立入禁止区域には無許可では絶対に立入らないでください。   
  ◆車・バイク・自転車での乗り入れはできません。
  ◆タバコのポイ捨て、空缶やゴミの放置は絶対にやめてください。
   喫煙は休憩場所で、ゴミは必ず持ち帰ることをお願いします。
  ◆野生の日本猿と、スズメバチにはご注意!
   猿には絶対に餌となるようなものを与えないで!猿害の原因になります。
  ◆旧道上での違法駐車は絶対にしないでください。急勾配での狭い
   道なので渋滞や大事故の原因になります。         
  ◆「アプトの道」は国指定の重要文化財指定地域です。
   煉瓦の持帰り、破壊、落書き等は絶対にしないでください。
   良識ある行動をくれぐれもお願いします。



1号トンネル横川側口

旧丸山信号所から軽井沢寄りはアプト式の単線でした。このトンネルを最初に軽井沢まで大小26ものトンネルが連続する急勾配区間が延々と続くのです。このあたりの勾配は約56パーミル。
1号ならびに2号トンネルの口は、アプト式旧線廃止後に埋め立てられてしまいましたが、発掘されて「アプトの道」として再び姿をあらわしました。


2号トンネル軽井沢側口

66.7パーミル区間です。
横川から軽井沢に向って左手にダム湖である碓氷湖がひろがります。(この写真の右側)
日頃鍛えていないと、少々きつい登り坂かも知れません。30数年前まで列車の前後に4両もの電気機関車がついてアプト式で峠を登り下りしていた頃の苦労を体感してください。
トンネルや橋梁の煉瓦には、明治時代のSLからはじまる刻苦70年の歴史が刻み込まれています。先人達の偉大な業績をご自分の眼でお確かめください。


今回開通区間の終点

2号トンネルを出たところで今回開通区間は終りです。66.7パーミルの急勾配が軽井沢に向けて続いていきます。

※この先は工事中につき絶対に立入らないでください。

見学される方は、下記ガイドブックならびに書籍を参考にされることをおすすめします。

◆碓氷線煉瓦造構造物を訪ねて 重要文化財碓氷峠ガイドブック
   発行: 松井田町教育委員会
◆碓氷線アプトの道
   発行: あかぎ出版


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