新宿区後援・8月新宿フレンズ講演会

拡大家族交流会 盛会に終わる

講師 新宿フレンズ会員出席者全員 


今月号は全文紹介としておます

 司会1(父親)ふだんは講師のお話がありますが、毎年8月は、家族の思いを存分に語り合う拡大家族交流会です。前半は「薬や治療について」「親が生きているうちに」「当事者の声を聞こう」「リハビリそして作業所、就労、自立」の4つのグループに分かれて話し合い、後半にお1人ずつお話をお聞きしたいと思います。

(表記の、司会1,2,3,4はフレンズ役員、A,B,Cは親・きょうだい・子どもなど、小文字のa,b,cは当事者ご本人となっております)。


【薬や治療について】

司会2(母親)テーマ以外にも生活上の問題や工夫など、いろいろな話題が出ました。

A(母親)娘は20代半ばで大学院に通っています。中学は不登校で、単位制高校に進学して楽しく過ごして治ったと思っていたら、大学の研究室でのアカデミックハラスメントをきっかけに、また自殺願望が出て、足を出血するまで傷つけたりオーバードーズ(過剰服薬)で救急車や警察を呼んだりもしました。

最初の病院で隔離されて完全な医療不信になり、通院も不定期で薬も飲まない感じですが、幸いなことに大学に精神科があり、医師から親には定期的に電話がある状態です。本人は「治療を受けたくない、自分で何とかしよう」とハーブ類を使ったりして、今のところ調子が良くなってきたのですが、時々ガクンと落ちて「死にたい」「自分は価値がない」「そういう自分を作ったのは親だ」と親を責める…という展開がワンセットで、私も「もう、やってられない」と言いたくなってしまいます。巻き込まれないテクニックがあればと思います。今日の交流会で「親も外に出て遊んでいい」と言われました。

B(母親)私も似たようなケースで、10代後半の娘が中学生から不登校が3回ありました。専門学校に入ってから摂食障害、自傷、自殺未遂があって2か月ばかり入院し、少し良くなって退院してきて、最近は友達と上手く行かないことや、母親が日中いなくて寂しかったとか話すようになりました。

 私もストレスが溜まって、会社を休んでいると娘も落ち着く感じで、私が家にいるのも良いのかなと考えています。子どもの「自殺したい」に恐怖感がいっぱいで、「覚悟しないといけないか」と思ったぐらい追い詰められたことがありました。皆さんと話すことで、少し気分が楽になりました。

C(母親)20代後半の娘が統合失調症で、発症は高校生の時でした。薬を飲んだり飲まなかったりが続いて、入退院を繰り返しています。注射薬のリスパダールコンスタで落ち着いていたのですが、副作用が出て瞳が上転する症状が出ました。それで薬をエビリファイに変えたら、これまでと違って過活発になって外に出ることが増えたり、独語が出たり踊り出したり。娘は診察室で「大丈夫です」だけなので、私は毎日のように様子を記して、その中から要点をメモして、主治医の先生に伝えて薬を調整中です。

D(父親)息子が高校生で統合失調症ですが、夜中の1時2時くらいまで眠れなくてイライラするとドアや壁を蹴っ飛ばし物音もうるさく、ドアはボロボロの状態でした。

そこで最近は早く寝かそうと10時くらいに「頭の上に卵があります、それが割れて卵の乳白色の液体が脳細胞の間にしみこんで頭をリラックスさせるんですよ。今日のいやなことも、みな洗い流してくれます」と話す。「脳細胞が磨かれて、元の状態に新品になってきますよ」、そのあと「あなたは生まれて来て良かったんだよ。自分の中に光り輝くエネルギーがあって、毎日成長することができるよ。今日のお前と明日のお前は違うのだからね」と、半分寝たような状態にインプットしていくと、結構うまく寝つけることを発見して毎日やっています。普段なら「何だよ」と聞かないのですが、寝がけでうつらうつらしている時にイメージを与えるとすんなり入るようで、効果を奏しているのかなと思います。

E(父親)息子は躁うつ病で、躁転して半年で数百万円の借金をしました。以前にもほぼ同額を親が処理したのですが、結局同じことの繰り返しです。これではもうダメだと移送業者の力を借りて3回目の医療保護入院をし、退院して今は若干うつ状態です。

問題は、ある日突然、躁転してしまうので、自己破産を知り合いの弁護士に相談しました。1人は勧め、もう1人は「自己破産すると取引先保護の意味で官報に公表される。すると、いわゆる闇金から「うちはいくらでもお貸ししますよ」と手紙が来る。本人はお金がないので、周りの親兄弟を徹底的に調べて少しでも財産があると思えば取り立てようとすごい利息をかけて貸すわけです。知能犯で法に触れることはせずに、親兄弟にいろんな嫌がらせをして追い込むので、自己破産もよく考えたほうが良い」と話してくれました。

F(母親)息子は昨夏、統合失調症の再発で2回目の入院をしました。主治医は研修生で年上の息子は全く信頼せず、転院したらまた若い医師で、50歳近い息子に合う先生には不運にも出会えていません。

本人は「統合失調症」を受け入れられずパソコンなどで薬を調べ、扱いも非常に難しいです。病院を変える時に「紹介状を持っていくと先入観を持たれるから」と、自分でいろいろ経過を論文的に書いて持って行ったところ、今度の先生がそれを見て「パーソナリティ障害で、統合失調症ではない」と言われたものですから、ますます服薬治療が難しくなってしまいました。「ほっといてほしい、もう就職もできない」と死を口にするようになって困っています。

勉強が好きなので3年間通って鍼灸師の免許も取ったのですが、服薬をしないために資格も使えない。仕事ばかり頭にあるのに袋小路のような状態の息子を抱えて悩んでいます。皆さんのお子さんは、若い時に治るように努力してあげてください。

G(父親)息子の具合が悪く、早く病院にと思って説得中ですが行かない状況です。物音などに反応して大きな声で怒鳴るものですから、ご近所に迷惑をかけてはいけないと思って保健所にも連絡し、苦労しても治療につながらない。どういう形で接していけばよいのか考えております。みなさんの色々なご経験やお話を伺って、大変参考になる点がありますので、これからもよろしくお願いします。

司会2 暴力で困り果てた時には移送会社などの利用も考えられますが、何とか暮せる場合は、かえって未治療が長引いてしまいがちですね。怒鳴るのは本人も辛いのだろうと思いますので一般的には、どこか体の具合が悪いところから病院につなげて精神科に回してもらうとか、保健師さんなど第三者の説得をお願いするとかでしょうか。

【親が生きているうちに】

司会3(母親)「親が生きているうちにやれること」のテーマで話し合いました。当事者のaさんが先に帰られましたので、代わりにお話しします。

a(男性)さんは「症状が悪かった時に、親が黙ってみていてくれたことは良かったと思う。強いて希望を言えば、私が公務員時代に職場で仕事をさせてもらえずに、やがて退職することになった時には、親が職場に掛け合ってほしかったと思います」とのことでした。

H(母親)子供の将来が心配で、いろいろ悩んだ結果「年金しかない」と思いまして、最初から払っていなかったのを清算して、これからも毎月支払う形で、年金を残せれば少しは救いになるかと思っています。息子は、私が息子の年金保険料を払っていることは知りません。

I(母親)息子は「障害年金は嫌だ」と言うし、国民年金基金も嫌だと掛けていないのです。本人が働いているので金銭的にはそれほど心配していないのですが、これからの人生を楽しんで行けるように…この間、本人に「楽しい?」と聞いたら、「うん、楽しいよ」と。私から見たら仕事に行って帰ってすぐに寝て、という生活で何が楽しいのかと思いますが、本人は「楽しいよ」と言います。割と考え方はしっかりしているのですが、友達がいないので、それが一番心配です。この会へ来ると私が落ち着けるのです。

J(母親)40代後半の息子は、3年前から働いています。病歴は30年くらいで、最初の10年は警察や裁判沙汰で本当に大変でした。「ちゃんと治しなさい」と今の病院に行って20年、本当に一歩ずつ回復しています。一般企業にオープンで入っていますがクローズと同じ感じで、「何でこのくらいのことができないのか?」と意地悪する人は決まっているそうです。その環境で頑張っているのを見て、「ダメなら働くところは他にもあるから、頑張れるだけ頑張れば良い」と思っています。

 aさんのように地域で頑張って働いている当事者さんがいるわけで、どういう所に繋がってどんな生活ができるか、人の話を聞くことは参考になると思いました。

K(妹)50歳近い姉は3回目の入院を経て、やっとグループホームに入りました。そこで服薬管理をしてもらい、就労支援も受けて仕事を始めて2年経つところです。障害者枠で働いているので軽い仕事と思いきや、介護の仕事なので大変らしく、最近は朝起きると「行きたくない」というメールが来ます。「休んで良いよ」と返すとちょっとホッとするみたいで、そこで踏ん張って行くのですね。行ったら気が晴れるらしく「今日、行けた」と。そういう積み重ねなんだと思います。

 たぶん、今はとても良い状態と思います。何かのきっかけで悪くなるのではという心配もありますが、周りにケアマネさんなど支援者もいますし、相談できる方が増えて良かったと思っています。

L(父親)私の息子は20代半ばで5年ほど前に発症しました。その時の大学受験が今でも頭にあって、その思いから離れられない状態が続いています。統合失調症で具合が悪くなった現実と自分の理想とのギャップを、受け入れられずに苦しんでいる状態です。もう少し現実を見てもらいたいと思いますが、親との折り合いがとても悪くて、今は親が追い出されて別々に住んでいてほとんど話ができません。

別居にお金がかかるのですが、同居中からお金をかけ過ぎていて、親も退職したのにそのまま続いてしまっているという感じです。幸い支援者がいて、定期的に会って話をしたり外に連れて行ってもらっています。少しでも人と付き合う経験をして、自分なりに将来を考えられるようになれば良いなと思っています。

M(父親)自宅を障害者に開放しているのですが、年配の人に共通した姿は、「最初は何もわけが分からず路頭に迷ったが、いろんな人の支援や生活保護を受けて、こうやって生きているんだよ」です。両親がいない方もちゃんと生きています。当事者の率直な願いは、「親はいい顔でいて欲しい」「健康な親でいて欲しい」ですね。

【当事者の声を聞こう】

役員4(母親)当事者、親、子供の立場の方もいらして、1人1人の話に皆で考えてアドバイスをし合いました。明るくてポジティブな方が多くてとても良い話を聞きました。

b(男性)統合失調症です。会社にオープン就職して4月から清掃と携帯電話の分解の仕事をしています。

 先ほど夜中の1時2時に眠るという方がいて、私も眠れなかったのですが、今は翌朝6時半からの仕事を始めて、前日は8時に寝てしまいます。デイケアや障害者交流センターに行っている時も早く眠れました。アドバイスとしては、眠れない人は日中、地域活動センターなどへ行くことが良いと思います。

 自己破産の話ですが、自治体の社会福祉協議会に生活支援貸付制度というのがあり、低金利でお金を貸してくれます。相談もできるので良いと思います。

 巻き込まれないテクニックについては、「あなたが何々してくれると、私は嬉しい」というアイ(I)メッセージが良いと思います。最近読んだ本では、家族は「何々さん、私は何々しているよ」と、同時並行にしていることを示すと良いと知りました。

 息子さんが「袋小路にはまっている」というお話ですが、就労移行支援事業所が良いと思います。私は就労移行支援事業所から就職に繋がり、1人暮らしもしたいと都内にアパートを探しています。

c(男性)初めて参加しました。今は月に1回カウンセリングと投薬に通院中で、抗うつ剤などは服用していません。十数年前にひどいうつ状況になって会社を辞め、それから紆余曲折あって、今は非常に地味な仕事に変わりました。責任や収入や立場など捨てるものを捨て、得るものも得て気持ちが楽になって自分が食べていくだけのことはできています。親は「人間は座って半畳、寝て一畳」「20歳を過ぎれば、自分のことは自分でやれ」の方針で、学生時代の金銭的な援助以外には、自分が苦しい精神状態の時期にも親に頼った記憶がありません。

 ここに来た理由は、毎日働いて人と接することは多いのですが、仕事ではプライバシーに深入りしないことに注意して世間話程度なので、皆さんとしゃべる機会があればと参加しました。人に何かを話すのはストレスが軽くなると思います。

以前は「人から良く思われたい」とか思っていましたが、「自分は自分」と自由に発言する、終わったことはくよくよしない。人生の後半生を支えるものは家族やお金や社会的立場ではなく、「行動力」と「好奇心」と考えています。

N(娘)初めて参加します。80歳を過ぎた母親が約3年前から不安神経症になり、それまでとても社交的で元気だったのでびっくりしました。

 同居していますが、不安が強くて、息が苦しい、動悸、目眩の病状を朝から訴えて来ます。とにかく1人だと不安で、自分がいる二階に上がって話しかけてきて、買い物に行っても電話で「早く帰って来て」とか。私は兄弟がいないので無理して聞いていたら、だんだん自分が精神的にきつくなって来て、心療内科やカウンセリングに通ったこともあります。母は要介護1が取れてデイサービスや訪問看護などを利用できるようになって落ち着いてきています。私も少し離れられるようになって体調が整ってきました。

d(女性)卒業して3年目くらいに統合失調症を発症し、3年位前まで転職を繰り返しながら勤めていたのですが、会社を続けられなくなって今に至っています。

 父が倒れて母と2人で介護していますが、ストレスが溜まってしんどくなって、昨日は喫茶店で一息入れて帰りました。病気なので仕方ないと思いつつも、いろいろ頼まれてイライラしては、ショートステイに行ってもらおうかとか、私たちが交代に泊まりに出ようかとか言いながら過ごしています。

 家にいるようになり、話をする機会がないので、聞いてもらってよかったと思います。

O(母親)息子が20代中頃は私も分からなくて、フレンズに来るようになって余裕ができて、息子を見守ってきました。今やっと、息子は進む道を決めたようで小説を書いており、賞を取れそうだと言うので期待しています。

e(男性)皆さんの人生を伺い、大変勉強になりました。日本の成長期に育った親の世代と、成熟期といわれる時代に育った子供のギャップがあって理解し得ないという家庭が多いと聞きます。その辺の問題は、家族よりも第三者の協力やサポートを得ることが重要ではないかと考えます。

P(母親)2回目の参加です。息子が家庭内暴力で医療保護入院をしています。これからの息子の道筋について話し合わなければならない段階で、息子の気持ちが少しでも分かればと、1つでもヒントをと思って来ました。

Q(父親)次男がたぶん統合失調症だと思いますが、退院して1人暮らしを始めて約5か月になります。今の心配事は、「また再発しないかな?」で、とりあえずは落ち着いています。お話を伺い、いろんな局面で思い出して役立たせていただいています。

f(男性)3か月ぶりの参加です。統合失調症を約11年くらい患っています。

お話を聞くと十人十色の問題があるわけですが、親のあるうちにどうにかして、安心して老後を過ごしたいお気持ちがあるのかなと思います。最近、ファイナンシャルプランニング技能士3級に受かりましたが、精神障害者手帳をお持ちであれば、所得税と住民税はいくらか控除になります。例えば所得税の場合は、普通なら27万円、1級であれば40万円の所得控除が受けられます。そういう制度を理解する勉強会があったら良いのかなと思います。金銭管理で困っている方が多かったので、それも学びたいと思っています。

【リハビリそして作業所、就労、自立へ】

司会1(父親)皆さん、まだまだ自立まで行っていない、希望としてはあるが難しい、でも目指していこうというところがありました。

R(父親)息子が中学くらいから親に対する憎悪、憎しみ、恨み節のようなものが芽生え、母親に対する家庭内暴力で10年余悩んできました。単なる反抗期かな、一般会社に就職してこれで普通に戻るのかなと思っていたのですが、特にここ3年くらい状況が悪化していきました。やがて病的なもの、それに近いものであるという知識も、私自身が現実から目を背けていたところもあったのかな、と反省も含めて、こちらに参加して、今回は3回目です。

退院後に世帯分離して会社も辞め、どうやって自立するのか、今は通院も含めて過渡期ですので、今日参加することによって、医療・社会的資源、病的なものへの捉え方など、皆さんの話を聞いて、こういったことも、前に向ける力になっていくのかと思っています。

役員(司会1)さんに「あきらめない」という言葉をいただきました。皆さん困難な中でも前に向けて取り組む姿勢なり気持ちを維持しているからこそ、今日ここに集まっているのかなと思いまして、私も家内や息子のためにという気持ちもありますが、自分のためにもここに参加することで、みなさんに力をもらって、また前に向けて難局に立ち向かおうという気持ちを新たにできました。

S(母親)先月ここに来た時に、「親が色々やっても空回りして」とちょっとあきらめ気味の時に、「決してあきらめない」「頭をフル回転して」という言葉や、「薄皮を1枚ずつ?くように」というような声をかけていただき、まず髪を切らない息子のために、ヘアカット講座に私が行って学び、「ちょっと実験台になって」と言って髪を切りました。そうしたら、どうも自分では行けないし、自分でやると言いながらうまくできないしで、本当は髪を切りたかったらしいのですね。まず1枚目の薄皮が剥けました。(拍手)

次は就活に繋がるようにと思ってハローワークの障害者センターに相談に行き、そこをきっかけにいくつか回って、来週「若者サポートセンター」に息子を連れていくことになりました。私も何て言ったら動くかと「頭をフル回転して」考え、やっと成功しました。(拍手)来々週にはライブに連れていくことをやってみようと思っています。

T(母親)10代後半の息子は高校生での発症ですが、本人は「たぶん14歳くらいからおかしかった」と言います。大学を受けて落ち、一浪を条件に頑張ろうと塾に行ったのですが、2か月は調子よかったものの、2か月半くらいで気力が失せて止めました。今までも習い事やアルバイトも2か月半で気力が消滅してパタッと行かなくなっています。

主治医から「この病気は気力を継続できないところがあるから、それを薬で抑えないと社会には出られない」と伺い、本人も「自分は何をしても続かない、友達関係も、バイトも習い事も勉強も続かない」と言い、それをどうにもできないのが病気なのかなと。元々そういうところがあったのですが、統合失調症と言われる前に、他院で自閉症スペクトラムではと言われたこともあり、何が原因なのか性格なのか、全然分からなくなってしまいました。

本人は気力が続かないだけで、友達と遊びに行ったり、家では普通に気儘に過ごす生活を1か月くらい続けていて、落ち着いているので親は見守っているところです。せっかく大学に行きたいと言っているので陰ながら応援して、前向きになってまたガクッと落ちたので振出しに戻り、親は不安に思っているのですが本人はそういうところが見えませんし、私自身もわけが分からなくなっているところです。

U(父親)40歳すぎの娘は、昨秋に入院して3か月で退院したのですが、また春になって1か月の再入院、退院して最近、妄想が酷く強いのです。夜に医師に診療してもらう約束があると入院の支度をして病院に行き、親は病院に電話で対応をお願いして迎えに行って…です。皆さんの経験を伺い、統合失調症の妄想は、本人にとっては真実で普通なので、本人の心の中に話しかけて、方向を修正していくのかなと私なりに感じたところです。

V(母親)息子は20代で発症し、今40代ですから、かれこれ20年です。この病は良くなったかなと思うと落ちるし、幻聴や妄想も軽くなったかなと思うと出て来るし、そういうものだと思えば良いと、やっと20年目にして思いました。

 「こういう方法」「ああいう方法」というお話になるほどなと思いながらも、それぞれ違うわけで「でも、うちではそうはいかない」と悲観的に思ったとしても、「うちはうちだ」と割り切ろうと思っています。

 就労をすることが自立だと思われがちですが、それも人それぞれ。SSTの高森信子先生曰く、「障害年金を貰っているということは、就労を免除されているということ。あなた方の義務は健康であること」とおっしゃられて、私はそれが気に入っています。息子には「心が元気になっていれば良い」といつも言っています。

当事者の幸せって何だろうと思う時に、私の好きなルナール(フランスの作家、代表作『にんじん』『博物誌』)の言葉「幸せというのは、幸せを探すことだ」を思い出します。「こんなことをやったら幸せだ」とすぐには見つけられませんから、明日死ぬかもしれない時に「私は幸せだったな」と思えることかと思います。

W(母親)統合失調症の息子は50代で1人暮らしは13年目でした。まったくの自閉の暮らしで、アパートを7回変わりました。「この環境なら、今度こそ大丈夫だ」と言うのですが、1、2年経つと、「あっちもこっちも俺を批判している」「物音を立てて俺に面当てしている」という状態です。今年に入り、疲れてしまって「自宅に帰って生まれた場所で暮らしたい」と言い出しまして、私も主人が3年前に亡くなって1人暮らしなので、思い切って家に入れ、今3週間経ちました。

 お蔭様で気持ちが落ち着き、食事をすると必ず「ご馳走様」と、すぐ自分の部屋に入ってしまうことがだんだんなくなりました。「お茶を淹れるのを役目にしてほしい」と頼みましたら、朝と夜の食事の後は必ずお茶を淹れて、主人の仏前にも備えてくれるようになり、だんだん人間らしさを取り戻してくれたなと思っているところです。

 本人はどうしても生活保護を止めたいと言い、転入してきた機会に役所から「世帯分離と親の扶養家族になる方法があるが、扶養家族にすると親の保険料が高くなる」と言われ、年金で暮らしている状態ですから、世帯分離でお願いしたのですが、未だにその区別がつかない状態です。でも、皆さんが「それで良かったのでは」と言って下さるので、少し気分が楽になりました。

X(母親)息子は現在30代になります。高校生の時に診断されました。ここのところ、息子といると暗い話ばかりで、家にいるのがつらくなったので、今日は皆さんの話を聞きに来ました。また、帰ってから何とかやろうとしています。

Y(母親)10代に発症して、今20代の息子の状況は日々変わります。今日機嫌が良ければ、次の日機嫌が悪かったり、友達と会って調子が良かったのに、翌日は過去を振り返って二階で大声をあげたり…。私も更年期で体調が悪くなっているので、今日、ここへ来て少し気分が楽になりました。

Z(母親)遅れてきましたが、雰囲気に触れるだけでも、元気を貰って帰れます。ありがとうございます。

司会1 皆さん、ありがとうございました。これで全員に語っていただいたでしょうか。今日は皆様のお力によって有意義な家族交流会になったと思います。

それでは、これから懇親会となります。お茶と、お菓子を食べながらご歓談をどうぞ。

                                                〜了〜

平成17年4月からの新宿フレンズホームページ「勉強会」の表示形式について

 新宿フレンズでは4月から「勉強会」ホームページの表示について、概略掲載とすることになりました。そして、「フレンズ」(新宿フレンズ会報紙)ではいままで同様、あるいはより内容を充実させて発行することにしました。これまで同様に勉強会抄録をお読みくださる方は、賛助会員になっていただけますと「フレンズ」紙面版が送られますので、そちらでお読みできます。
どうぞ、この機会に是非賛助会員になっていただけますよう、お願い申し上げます。

賛助会員になる方法        

 
新宿フレンズへのお誘い 

 新宿フレンズでは毎月第2土曜日、12時半から新宿区立障害者福祉センターに集まって、お互いの情報交換や、外部からの情報交換を行い、2時からは勉強会で講師の先生をお招きして家族が精神障害の医学的知識や社会福祉制度を学び、患者さんの将来に向けて学習しています。
入会方法 


編集後記
 こうも長く天候不順が続くのも珍しいのではないだろうか。小生の仕事も全くのお手上げである。会員の皆さまの中でも同じように困っている方も多いのではないだろうか。

 さて、今年の拡大家族交流会、三十六名の方が集まってくれた。毎年口癖のように言っているのが、この拡大家族交流会こそ家族会の醍醐味なのだということである。今年も例年に違わず名文句、名意見が参加者から聞こえた。

 それぞれが貴重な意見なり発表内容であったが、中でもDさんの眠れない息子さんのために考え出した魔術のような手法。卵が頭の上にあって、それが割れて脳細胞の中に浸み込んでいく。そして「あなたは生まれて来て良かった。自分の中に光輝くエネルギーがあって、毎日成長することができるよ」という。聞いた息子さんはどんなにか安心するだろう。

 私は息子が急性期にある時、当時統失は精神分裂病と呼ばれた訳だが、主治医がこんな言い方をした。「分裂病の分裂とはエネルギーの爆発なんだ。息子さんのエネルギーをうまく使えば息子さんはすごいことをやるよ」。私の萎えた精神状態がどれだけ救われただろうか。

 Sさんは散髪に行かない息子さんのために自らヘヤーカット講座に行き、息子さんに「実験台になってよ」と散髪を成し遂げた。次は「若者サポートセンター」へ行けるよう、ハローワークに通った。薄皮を一枚、また一枚と剥ぐように、頭をフル回転させて頑張っている。

 そして、今年も当事者グループが設けられた。そこで、また名セリフが生まれた。cさんの「人生の後半生を支えるものは『行動力』と『好奇心』と考えています」。当事者に限らず、全人類に言えることではないだろうか。                              嵜

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新宿家族会 E-mail: frenz@big.or.jp