新宿区後援・9月新宿フレンズ講演会

    ACT包括型地域生活支援)の活動と

               家族のできること

           講師 精神科医・ACT-K 運営 高木俊介先生

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 皆さんに話したいことが3つあります。

1、 病院に期待するのはやめなはれ。病院はもうすぐ消滅します。

2、 精神医療に期待するのもやめなはれ。精神医療・医学は全くあてになりません。

 絶望的になりませんか? ではどうしたらいいのか、3つ目は、私がやっているACTについて話します。地域の現場でしていることが、皆さんのヒントになればいいなと思います。

【精神病院大国への歴史】

 日本は精神病院大国です。全国の病院のベッドは150万床、うち35万床が精神科。それがどこにあるかというと、山の中です。「どんな病院がいいか」というのは、ご家族の一番の関心事ですが、病院を見学すると「こんな医療は違うのではないか」と救いようのない気持ちになる。精神病院は沢山あるが、非常に頼りにならないのです。

 いま日本には1100くらい単科の精神科病院がありますが、800近くは、その時代にできています。突然、大きな病院をつくるのですから、土地が安い山の中で、医者や看護師を集められない。そこで国は、精神病院の医者は普通の病院の3分の1、看護師は半分以下で良いという通達を出します。それが今も生きているため、精神病院はケアができない場所なのです。病院という、とても大事な所で規制緩和をやっちゃった。

【病院頼みから地域包括ケアの時代へ】

 精神障害者家族は、子供を病院に任せるしかなかった。ところが最近の医療費不足で、国は患者の退院促進を言い始めた。だけど私立病院は患者がいないと経営が成り立たない。今、地域で支えて経営が成り立つような制度が出来ても、残念ながら病院には収容能力しかありません。そのために精神病院は、今も35万床からほとんど減っていません。

 医学への期待はどんどん薄れ、年取ると病気は治らん。では、どうすればいいのか。病気は付き合うもんになる。それがハタと分かった時に、一番役に立つのが障害者問題です。

 「障害があっても、助けを得ることで人生をちゃんとやっていける」ことを障害者は証明していった。私達が足腰は弱っても車椅子でいろんなところに行けるのは、障害者運動のおかげです。そうでなかったら今頃、寝たきりにしとけ、オムツしとけばいいじゃんと。

 同様に年を取ればいろいろ悪くなるけれど、西洋医学、東洋医学、鍼灸按摩、気功から代替医療、福祉まで、何でも利用できるものは利用して生きて行くことが年老いての生き方だと、私達は分かってきています。

 ひざが痛いなら杖や軽い運動、糖尿病なら料理を手伝ってくれるヘルパーさんと相談しながら食養生する。高齢者医療は病院の中の医療じゃ意味がなくなって、寝たきりのベッドの側まで来てくれる人、買い物や食事の準備を手伝ってくれる人、自分達の暮らしの現場で助けてくれるのがほんまもんの医療であり、地域包括ケアというシステムなんです。ですから20世紀は病院の時代ですが、21世紀は地域包括ケアの時代です。

【行き詰まる精神科病院】

 さて、厚生労働省が精神病院も医者の数をもっと増やせと言いました。ところが、精神病院協会は反対、つまり儲からなくなるからです。急性期病棟に行けば、医師も看護師も以前より多くなっているように見えますが、その分のしわ寄せは、慢性期の療養病棟に来ています。訪問看護に出ていけるような病院は少ないのです。こうして精神病院は行き詰っていきます。

 今の精神病院の直面している入院者数の減少と人件費の高騰に対して、追い詰められた病院は人件費を安くしようと、若い看護師だけを雇います。組合も減って給与体系が崩れてきて、管理職候補以外の人は2,3年で使い捨てにしていく。ご家族は、病院に行くたびに看護師さんが変わっているのに気づくでしょう。一昔前は医者には会えなくても、自分の子供達をよーく知っている看護師さんがいてちゃんと報告してくれていたんです。

 今、精神病院で一番お金が取れるところは、社会復帰を促すために導入された作業療法です。ところが場所さえ作れば安泰と、病院の隣に体育館みたいな作業療法室を建てて、患者さんに毎日行ってもらう。あろうことか鍵を閉めて閉じ込めて2、3時間は作業療法をして、その間は病棟の看護師はラクして成り立つという病院も多いんです。作業療法と言っても毎日ビーズ玉で腕輪作って、土器、茶碗作っている。ビーズと茶碗が溜まるんで縄文作業療法、そのうち病院貝塚になります(笑)。

 病院に入院する人が減ったので、新たに見つけようと10年くらい前はボーダーラインや発達障害と言われている人を入院させていました。でも、これがたいてい賢いからややこしい。病院に置いとけない。次に目を付けたのが認知症。皆さんも他人ごとではないでしょう。認知症の一番の原因は加齢ですから、いくら脳トレしても無駄。脳みそは筋肉と違います。

 精神病院は今、認知症がどんどん増えています。だけれども「自分達の家族を閉じ込めてはいけない」という運動も起きて、「身近でケアする体制を作ろう」と、良識があれば必ずそうなると思います。でも橋下ブームとか見ていると良識なさそうね、日本人…みんな気が付いたら精神病院という風になるほかないかと思うんですが、そうなっちゃいけない。「認知症になった親を精神病院にやるな」という運動は必要だと思うんです。もし、病院しか行くところがないのだったら、もっと精神病院のケアを上げなければいけない。体の病気も含めて診ることが出来るスペックを整えなければならないです。
 さて、病院も精神病院も先進医療もあてにならない。なんか暗くなってきましたね。次の話は薬への希望を砕きます。

【どの薬も変わらない?】

 みなさん新しい薬の知識が豊富なはずです。この頃は製薬会社の方が、精神病院よりも地域展開が早いからです。薬の勉強をすると言うと製薬会社がバックアップしてくれて「うちの薬で単剤処方にしたら副作用も少なくて、非定型抗精神病薬は陰性症状にも効果があって」と言われる。あれは全部ウソです。どのような研究結果を見ても、今までの定型抗精神病薬と変わりません。

 例えば旧薬のセレネースは、長年使う間に大変な副作用が確かに出ました。だけど、それは大量処方の副作用なんです。非定型抗精神病薬の副作用も、大量処方で糖尿病、肥満など大変になってきています。最近、あれほど少ないと言われていた錐体外路症状(パーキンソン症状)は「新薬も旧薬も変わりない」という海外の論文も出ました。しかし、そういう論文はひた隠しにされます。

 薬というのは、新しかろうが古かろうが、適切な使い方をしていけばいいのです。抗精神病薬はセレネースからジプレキサに至るまで、60%の安心感を持って生活している人に使えば、その人の能力を引き出して80%の生活にすることが出来ます。だけれども家族も巻き込まれてオロオロ、病院で管理ばかりされて幸せ感・安心感が30%しかなければ、いくら薬を使ってもその人を60%まで引き上げることはできません。だから病院で薬を使って良くなり退院しても、同じ薬にも関わらず家で悪くなる。薬だけで良くなると考えてはいけないのです。

 去年のブリティッシュ・ジャーナルで「抗精神病薬は効かない」という特集があって、おおざっぱにいうと今までいろいろな薬が出ているが、みんな効果は同じ。しかし旧薬のセレネースは普通の量6mgを使うと年間7200円。新薬のジプレキサやエビリファイ、セロクエルなら約18万円。薬を出せば医者が儲かると勘違いしている人が多いけど、この頃は薬で儲かるのは薬局と製薬会社だけです。また、抗うつ薬が出れば出るほどうつ病の診断が増えている。うつ病に関連しているのは自殺率と失業率です。みなさん絶望的になったでしょう。

【早期退院・仕事・娯楽の奨め】

 朗報があります。今から100年前の1911年に、それまでいろんな議論があった精神症状をオイデン・ブロイラーが1つにまとめて統合失調症という病気だとしました。そして分厚い本を出しました。そこに「自然寛解でも30%くらいの人は治る。普段慣れ親しんでる環境の中で治療するのが望ましい。ただ単に統合失調症というだけで入院させるべきではなく、明確な入院適応がある場合に限る」とあります。

 ブロイラーは「いつ何時でも仕事を提供できる体制」とも言っている。患者さんが「働きたい」と言うたら、たいてい「止めときなはれと、再発します」と言うでしょう。1つには仕事がブロイラーの時代は第一次産業中心、今は9時から5時という規律をきちんと守ってやる仕事ばかりになって、統合失調症の人が苦手なものに変わってしまった。例えばACT-Kでは、その人の障害に合う仕事で、1週間に1時間だけでも時給がもらえると、自尊心がみるみる回復します。

 また「十分な娯楽の機会を提供できるよう配慮する」と。病院の運動会も10年やってきたけれども、あれは患者さんにとって苦役なんです。しかし、100年前この病気が出来た時から「地域で一緒に暮らして、仕事を手伝いながら、十分に一緒に遊ぶのがいいんだよ」と統合失調症について言ってたんです。

【ACT-Kの設立】

 では希望のある話にしていきましょう。私は10年間大学に居ましたけれども、家族会の出した病名変更をやろうと、学会で話してきたんです。やがて大学は独立法人化されて、研究業績を残さんと居れなくなった。そこで大学を辞めたらと考えたときに、厚生労働省がACTをやろうとしていたんですね。

 何やねんACT(Assertive Community Treatment)って。積極的な地域での支援ですね。厚労省の訳では、包括型地域生活支援プログラム。「これからは精神病院の治療に頼らない、地域で支えていく時代になる」と、えらいええこと言うてるじゃないですか。コンボ(地域精神保健福祉機構)の人達中心にやっているACT-Jに見学に行きましたら、すごい熱気でした。所詮、厚労省の金でやる限り、梯子外されたら…と思いましたが、いろいろ勉強して始めて分かったのは、他の一般医療でも病院の消滅・終焉が始まる時代に入っていた。

 日本の福祉・医療では、私的経営で金の問題が常にからんでくること以外に、評判のいいところは患者がどんどん遠くから、ひっきりなしに来る。『名医100人』なんて載ると、その病院はしばらく機能しなくなるんです。ところが、ACTは最初からその限界を1人のスタッフに利用者10人と定めてしまう

 ACT-Kのスタッフは10人程度なので利用者は100人。往診だから30分くらいで行ける場所の範囲が決まります。つまり車の中に小さな病院があって、利用者の必要に応じて医師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、臨床心理士、薬剤師、ピアサポーター(当事者)など、多職種の人でチームを組んで、町中を走って、本人の暮らす現場を訪問して、24時間365日、支援をします。

【ACT-Kの活動のかたち】

 例えば利用者Aさんは非常に病状が悪い。医療が要るので看護師のBさんというスタッフが責任担当者になり、ケースワーカーやらOT(Occupational Therapist:作業療法士)、あるいは看護師2人とかで3,4人のチームを組む。そして必要なら毎日でも、日に何回でも訪問するという形で看ていきます。

 Aさんの病状が治まって、料理の用意や買い物など福祉の支援が要るようになれば、主担当者をOTやPSW(Psychiatric Social Worker:精神保健福祉士)に変えるか、担当のBさんが看護職の専門性は棚に上げて支えます。私も時々、診察をしに行き、薬を出します。

 ACT-Kの10名のスタッフは、申し送りや意見交換を必ず朝全員でやります。利用者さんが悪化して「朝昼夕の薬は飲めないだろうし、もっと世話がいる」となれば、1日に3回でも4回でも行きます。3人のチームでは足りないので、他の人にも入ってもらいます。それでも具合が悪いとなれば、年に2、3回ありますが泊まり込みをします。うちのACT-Kのチームでは、スタッフ10人全員が泊まるなど、チームの大きさを変えながら関わります。

 24時間365日なんてやれるのか。だいたい責任者の僕がこんなところで講演していていいのか。実は地域医療に精神科医は要らない。皆さん頭に叩き込んでください。一番役に立たんです。僕が診察に行くと利用者さんは緊張して、幻聴だとか妄想なども医者に言うべき幻覚・妄想ちゅうのをしっかり考えて、それだけを言う。だから医者にはその人の病気はそれだけに観えちゃう。だけど他のスタッフと話していると、出るわ出るわ、これだけ病気があっても、これだけ生活をやれとるんだという考え方になるんです。

【どんな訪問をしているか】

 訪問の内容は、診察を僕がやったり、服薬を促したり、薬の整理を手伝ったり、部屋の掃除も食事作りの手伝いも、1人で身体科に行けない人に付き添いもあります。重症の人は見当違いな応答をしているので、1人で通院してるからと安心できないことが結構多いです。スタッフと一緒だと医師も丁寧さが全然違います。

 いろんなトラブルもあります。万引きした品物を家でスタッフが見つけちゃったんですね。スタッフで議論して「人の物だから預かれない。警察を呼びましょう」と警察を呼んで、しかしいろいろ聞かれた時は、利用者の側に立つという出来事もありました。

 うちのACT-Kのもう一つの組織として、就労移行支援もしています。「ACTが必要な重症の人が、何で就労移行支援?」と思われるでしょうが、仕事というのはどんな重症な人でも大事です。仕事は無理というのは、できる仕事が今の日本に少ないだけです。重症な人ほど、1時間の仕事でも見合った時給がもらえれば、ものすごく現実的になります。ポスティングを一緒にやっていますが、何枚配ったから幾らと分かると、非常に満足します。地図も読めなかった人が、次のポスティングのために地図を読むようになる。一緒にドライブしていても「団地がある」と言い出すんです。

【ACTの経営】

 さて、たいてい最後の質問は「ACTの経営状況が知りたいです」で、「貧乏を耐えてやってんのね」と思われています。全然違います。ACT-Kは今、常勤スタッフ15人で、ちょっと大き過ぎるくらいですが、常勤スタッフ皆が病院にいた時よりもいい給料もらっています。私も普通の開業医くらいの稼ぎをしています。

 厚生労働省は、訪問看護ステーションとか在宅で老人を看る仕組みを、この10年進めてきたんです。つまりアウトリーチの経済的基盤を厚労省がちゃんと分かって、病院から独立して看護師とOTが組織を作って、医者を上司と仰がないでも自分達でやれるようにしてきた。

 それでも増えないのは、日本の看護師達に独立して物事をやっていく気風がないし、精神病院の場合は、外に出て自分の判断で仕事ができるしっかりした看護師を訪問看護ステーションに出したら、病棟が無茶苦茶になるからです。それに、病院が訪問看護ステーションを設立すると、病院の取り分がありますから、件数をたくさん行かせる。

 しかしターミナルケア(終末期医療)をちゃんとやるという理念を持っている訪問看護ステーションは素晴らしい仕事をしています。やっぱり仕事には理念が必要です。

 10人のスタッフで100人の利用者さん当時の稼ぎが一億円でした。「何で少ない売り上げでやれとんねん」て言われる。スタッフ1人で500万円としたら医者を除く人件費が5000万円、残りの5000万円が医者の給料と設備などの経費ですが、病院のように大きな箱物は要りません。事務所と車と駐車場があればいいんです。

 さてACT-Kでは1億円で100人を看るので、1人年間100万です。高いと思いますか。日本の精神医療は35万床、入院医療費は1兆4000万円、1人1年間入院で400万円です。ACT-Kのように濃厚な地域支援を作っても、医療費は病院の4分の1です。この数字は厚労省が認めていますし世界でも証明されています。

 ところが日本の精神病院の院長達は、「日本の精神医療は非常に安上がりでしてきたんだ。地域で看るとなったらすごいお金がかかることになりますよ」と未だに言います。「地域移行するのなら、まず地域のいろんな設備を作って、人的資源を豊かにしてから精神病院を減らしてください」というのが日本精神病院協会です。

それではACTはできません。なぜなら、専門職の人達が精神病院で育っている限り、地域で障害者を支える実力が付かないからです。だから、精神病院がまずつぶれてしまうことが必要です。病院という集中的に金のかかるところで、病気の人を収容して治療するという考え方は、もうダメ。医療全般に関して、地域に分散させて生活を支えながら看ていけば、病気も自然とよくなるのです。

【家族の力を地域に

 ご家族にいつも言うのは「いま目の前にいる自分の子供を置いても、その子供のために地域にちゃんとした支えを作る努力をされたら、自分が死んでもうまくいきます」と。ACTはその支えの1つです。

 家族が厚生労働省に「アウトリーチが必要だ」と言うのも大事。「ACTをやれ」と、どんどん要求して下さい。だけどそれだけではロクなもんは出来ません。精神科病院は利用者を囲い込んで金儲けのためにACTをやるだけです。訪問看護は1日4、5件平均して行ければ十分成り立つんですよ。だけど、病院は利益のために1つでもたくさん数をこなすことを考えるし、体調が悪くなれば、すぐ入院させてしまう。

 病院から来る訪問看護に対しては、家族からの批判が強いです。まず「訪問の間、ちょっと出かけようと思ったら、家族がおらんといかんと言う」「必ず2人で来るから気を使ってかなわん」と。

 閉じこもって社会との関係が出来ないのは、障害としては重い。では、この人の支えにACTが必要かというと、「外に出てみたら刺激にすごく弱くて、誰かいてもらわないと」となれば対象者です。だけど、もしうまく外に出たら、社会性があって自分で伸びていく人かもしれません。

 ACTが全員に必要なわけではない。ACTを作ることが最終目標ではなく、皆さんが自分達の力と周りの協力者と一緒に、皆さんが必要としているものを作れるかを、それぞれの現場で考えること。それによって地域にもっといろんな資源が出来ていくことが大事だと思います。「先生がいたから」と言われることがありますが、僕がいて成り立っている部分は、医療費を取ること。残念ながら日本の医療は、医者が動かない限りほとんどお金が出ないようになってるんです。それを逆手に取ったらいいんです。みなさんの近くにACTをやりたいという専門職がいたら、そういう人達と訪問看護ステーションを作り、家族会が診療所の事務を全部引き受けて診療所を立ち上げて、「自分の助手席に座って動いてくれたらいいんや」と、医者を捕まえたらいいんです。

 皆さんがこれから専門家と協力して何かを作ろうという時には、医者を頼って、医者から命令が行って何かを作るようなやり方では、絶対にうまくいきません。保証します。医者が言うのだから間違いありません。それでやると必ずスタッフは医者に言われたことしかやりません。

 家族会の人たちは、コ-メディカルの独立を助けてあげてください。看護師やPSWやOTの人達のいいところを見つけて褒め、地域で独立してやれるように「あなたの力ならやれるわよ」と皆さんでエンパワーメントしてください。コ-メディカルの人達が自立しないとACTの活動は出来ません。ACT-Kの活動に対しても僕は何も言うてません。スタッフのチームで全部決めて、自分達でやっています。「私達こうやるから、先生そんなに勝手に薬増やさないでください」と言われるのがオチなんです。もしそれで悪化しても、自分なりに試行錯誤してもらったらいいんです。

 病院で熱心に働いている看護師やPSWほど「これまでの精神医療はおかしい」と思っている。熱意のある「自分が目指していた看護というのは病院ではどうしても実現できない」と思っている専門職が地域にたくさんいます。大事なのは人です。ご家族が地域でそういった人たちを支援して、当事者や家族が望むACTを作っていって下さい。
                                       〜了〜

平成17年4月からの新宿フレンズホームページ「勉強会」の表示形式について

 新宿フレンズでは4月から「勉強会」ホームページの表示について、概略掲載とすることになりました。そして、「フレンズ」(新宿フレンズ会報紙)ではいままで同様、あるいはより内容を充実させて発行することにしました。これまで同様に勉強会抄録をお読みくださる方は、賛助会員になっていただけますと「フレンズ」紙面版が送られますので、そちらでお読みできます。
どうぞ、この機会に是非賛助会員になっていただけますよう、お願い申し上げます。

賛助会員になる方法        



新宿フレンズへのお誘い 

 新宿フレンズでは毎月第2土曜日、12時半から新宿区立障害者福祉センターに集まって、お互いの情報交換や、外部からの情報交換を行い、2時からは勉強会で講師の先生をお招きして家族が精神障害の医学的知識や社会福祉制度を学び、患者さんの将来に向けて学習しています。
入会方法 


編集後記

 秋めいて来た。しかし、大好きな金木犀の花の香りがしない。樹木は知っているのだろうか。十月と言えど、気温は秋ではないと。

 高木先生の講演では精神科の現実を如実に語っていただいた。冒頭、病院に期待するのはやめなはれ!精神医療に期待するのはやめなはれ!と撃破。確かにそんな一面を感じることも事実だが、それは高木先生がACTを始める動因でもあるわけだ。病院が変わる。精神医療が変わる。それゆえ先生はACTを始めた。そう言いたいのだろう。

 いつも感じるのは、精神医療に好むと好まざると関係を持ってしまった我々は、それまで精神科など全く関係ないと思って過ごしてきた。それが家族の誰かが発症し、そこから精神科と関わりが始める。つまり、誰しも経験したことが無い世界に入って精神科一年生となる。そこで精神科医から様々な処遇を受ける。すべて医師の言うがままと言っていいだろう。

 高木先生が縷々述べていることは、考えてみれば「そうだよな」「なるほど」と言いたくなる日本の精神医療の問題点を突いている。しかし、一年生から教え込まれたことはなかなか曲げられない。

 病院大国。多剤多量の薬投与。あらゆる問題が精神障害者を抱える家族と当事者にのしかかっている。それの解決策の一つがACTであることが分かった。

 小生が子供のころ「往診」という言葉が一般化していた。町医者が午前は来院、午後は往診として診て回っていた。小型乗用車に乗って医者が町を走る風景は今も記憶から消えていない。ACTはチーム医療である。往診プラスチーム力が発揮される精神医療に期待!  

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新宿家族会 E-mail: frenz@big.or.jp