新宿区後援・7月新宿フレンズ講演会

私のリカバリーとコンボの10年

講師 地域精神保健福祉機構(コンボ)共同代表 宇田川 健さん 

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 私の当事者活動は20年くらい。統合失調感情障害の診断を受けています。大学生だった19歳で発病して内科で薬を処方され、21歳で精神科の初診で躁うつ病と言われて、躁状態になって家族に迷惑がかかると入院、うつ状態になると退院と5年くらい入退院を繰り返していました。今でも2年に1回くらい再発していますが、軽いので入院には至りません。

 2002年に結婚して今年で15年、奥さんも統合失調症を持っています。県営住宅に住んでいるので、家賃が安くて助かっています。
 この10年、コンボの創立時から共同代表をしていて、事務局ではパソコン等の設備・ネット担当みたいな感じです。今日は、10年になるコンボと私の歩みを話します。

【『こころの元気+』の創刊と特集】
 コンボの月刊誌『こころの元気+』の創刊1号は2007年、≪あなたの夢はなんですか?≫で特集が始まりました。ここでリカバリーという言葉を使いました。1999年にチリの精神保健の大会で初めてリカバリーという言葉に出会い、「リカバリーとは何なのだろう」とずっと考えてきたのです。

 第2号の特集は≪私の元気回復と医療≫です。これはEBP(Evidence-based Practice:根拠に基づく臨床)についての特集でした。この頃の編集部は編集長と私の2人だけで、すべての雑用は私が担当でした。表紙モデルはラップ(元気回復行動プラン)で有名な方です。

 第3号はラップ(WRAP:Wellness Recovery Action Plan)の特集≪私には私の元気回復行動プランがある≫。ラップとは米国の当事者メアリー・エレン・コープランドさんが元気になった人に「何をしてきましたか?」と聞いて、「こんな風にするとみんな元気になるのでは?」と提示した。6段階のラップをやると元気になってリカバリーするという科学的根拠もアメリカで実証されています。

 特集タイトルは編集会議で考えますが、編集長からどんどんアイデアが出てきます。第4号は≪薬の副作用を減らして元気になる!≫。うつ病と統合失調症の薬の副作用をイラストで並べました。ホームページではアニメーションになっています。「自分に合った薬の量があるのでは?」と、コントミンに換算すると何?というCP換算表を載せるなど薬の情報をたくさん紹介しました。

 次の号からは、だんだん私の調子が悪くなってきて、5号の特集は≪私は眠れない!≫に。職員が増えて忙しくなって眠れなくなってきたのです。

 次は≪なまけてる、って思わないで!≫です。この頃から投稿記事が増えました。「家族や社会に理解してほしいと思うのに難しいな」という気持ちです。

 マタニティブルー以来うつ病を引きずっているという方が、「うつママ日記」という漫画をたくさん投稿して下さるので載せました。今は単行本になっています。

 ≪失敗を自分のプラスにしよう≫は、失敗談ばかり大量に集まりました。その中からプラスにした人を見つけました。

 次の2007年の10月号は≪再発してもだいじょうぶ≫。この頃までは自信があったのですが、実は再発すると大変なことになると後に経験しました。漫画は「うつママ日記」と沖縄の読者の投稿「ちむライフ」の2本立てになりました。

 9号の表紙モデルさんが、≪薬との新しいつきあい方−そしてアドヒアランス≫という話を持ってきてくれました。一方的に医師に薬を処方されて黙って飲むのではなく、「自分に合っていると思う薬を希望しよう、処方は選択する余地があるんだよ」と、アドヒアランスという言葉を流行らせようと思いました。

 2007年末は≪孤立しないで仲間と出会う≫というテーマです。当時はピアサポートグループが少なかったので、「デイケアの職員さんとの出会い」「ピアヘルパーの研修」がリカバリーのきっかけ等の「誰々さんとの出会いがターニングポイント」という投稿が集まりました。私も、2002〜6年に日米精神障害者交流プログラ厶という活動に関わっていて、当事者数人でアメリカに行ったり、アメリカから当事者が来たり、ここでの出会いが元気になる1つのきっかけでした。

【ネガティブな気持ちにも寄り添って】
 そして次の2008年1月号、表紙は着物の当事者さんが華やかですが、特集は≪どん底体験があって、今がある≫。ポジティブなものからネガティブなものまで網羅しようという思いでした。「これがどん底」という経験談はたくさん来ましたが、「そこから元気に」はあまり集まりません。でも中には「こんな活動に今やっとたどり着きました」という投稿もありました。

 2月号は≪季節の変わり目、つらいです≫。表紙の方とは全精連(全国精神障害者団体連合会)で出会って、「季節の変わり目は辛いね」と話したのがきっかけです。後に身体障害者の方からも「私らも同じようなことがあるんだよ」と言われました。

 ≪生活してるとストレス感じます≫という3月号は、「ストレス感じてみようじゃないか」ということから始まって「ストレスをどう対処していますか」と投稿を集めました。

 この頃から私は再発し始めたのです。まだコンボが立ち上がって1年しか経っていないのですが、だんだん調子を崩してきました。

 4月号は≪恋愛もしたいし、結婚もしたい!≫と婚活特集を組みました。「結婚は結構大変だけど何とかなっています」、「恋愛はともかく結婚は難しい」、「結婚したけど離婚しました」とか、いろんな体験が集まりました。

 ≪薬を減らして、元気になりたい!≫は5月号。ここから私は再発したんですね。この特集が出た時に「俺も薬を減らしてみたいな」と思って自分で勝手に減薬し始めたのです。全精連の埼玉大会が2008年にあり、「実行委員長をやってくれ」と頼まれて、すごく忙しいのを「減薬で乗り切ろう」としてひどい状態になりました。

 次は≪もっと私の気持ちを分かってほしい!≫という特集を組み、医師と躁うつ病の当事者と私とで話をして「躁うつ病とつきあう」という新連載を始めました。この頃は病気の具合が悪くて、コンボに行っても床に寝てしまうような時期でした。

 ≪体を動かして元気になる≫という特集は、例えばうつ病など気分の塞ぐ時、心はどこにあるのか?体にあるならば、元気になるには体を動かせば良い、行動活性化をというわけです。

 その次が≪偏見をなくしたい≫という特集。この頃、全精連の埼玉大会が開かれました。文集作りも実行委員の役割も何もかも実行委員長の私1人でやっていて、入院になってしまいました。ただ相談しに行ったつもりでしたが、医師が顔を見た瞬間に「うん、君は医療保護入院だね、保護室しかダメ」と言われ、屈強そうな男の看護師さんが来て4日間、着の身着のまま水も飲めず、全部の薬を切られて大変な思いをしました。 

 3か月入院して、最初の1か月は保護室にいました。その時の特集が≪リカバリーってなんですか?≫入院中だったのですが、私の原稿も載りました。

【家族の気持ちにも目を向けて】
 コンボ初の家族特集が2008年10月号の≪家族の絆について考えてみる≫です。この頃はまだ入院していて、やっと退院できた頃の特集が≪自分の役割や場所が欲しい≫です。その後2年間くらい自宅療養でした。何もできない状態が続き、夕方になると奥さんと歩いて近所のスーパーに買い物に行って帰ってくるだけの日々でした。

 2010年の10月頃に、やっと職場に出られるようになりました。その時の特集が≪気持ちがわかる接し方≫。SSTの高森信子さんの本を出版するにあたっての特集です。

 1年後の2011年11月、≪なかなか症状が改善しない!≫という特集。「あんな酷い再発をしてみんなに迷惑をかけているのだから、こういう特集も必要だろう」ということです。

 それでも懲りずに、国際精神保健連盟(WFMH)の南アフリカ共和国のケープタウン大会に1人で行きました。3.11の東北大震災の後で地震も話題になりましたが、アフリカの当事者が「薬も欲しいが、食べ物が欲しい」と大きな声で発言していました。製薬会社の人に「なぜアフリカで薬を売らないのですか」と聞いたら一言「営業にならないのです」。日本は薬があるだけマシなのかもしれません。

 「健は何年も大会に来なかったけど、どうしたの?」と聞かれ、ニュージーランドの当事者運動で有名なジャネット・メアさんには「あなた、強制入院して新しいリカバリーのきっかけができて良かったじゃない。アンチスティグマ(反偏見)についても新しい動機ができたはずだわ。これで、これからも頑張れるわね」と言われたのです。

 「リカバリーと、病気が治ることは一緒か」と聞くと、「それは全然違う」と言われます。「リカバリーの条件」について、各国の当事者と話し合って決議案も出しました。
 この頃に、『こころの元気+』は日本医学ジャーナリスト協会賞の特別賞を授賞しました。

 2013年8月号は≪私は管理されたくない≫。私もだんだん元気が出てきて、病院からも家族からも管理されたくない、ポジティブにやっていきたい気持ちを込めました。

 その次の号では≪家族も元気に!≫。「当事者のことは放っておいて、家族はどうぞ元気にやってください」という気持ちです。私の家族は、平日は働いて土日は温泉旅行に行くという家族でしたから、私は妻になる人を自宅に呼んで気兼ねなくおしゃべりできたのですね。

 2014年10月号は≪決めつけないでください≫。この頃、私は8月頃に胃がんと診断され10月頃に手術を受けましたが、妻や両親、義理の母、兄が来てくれて、家族の大切さを感じ、感謝しました。

 12月には、事業所などで働いているピアスタッフの集い第2回が埼玉県で開かれて、シンポジウムの司会をし、仕事にも復帰しました。

【100号そして10年】
 2015年3月号の≪まんが特集 消えてしまいたい・逃げ出したい≫は、当事者が持つ思い、そしていつまでも元気ではいられないという思いもあります。

 2015年夏、コンボのホームページのリニューアルとともに、9月号≪人に紹介したくなる病院を増やしたい≫という特集を組み、賛助会員限定ページに病院評価を紹介しています。3000病院くらい登録してあるのですが、評価は900〜1000で地方によってはデータが少なく、頑張りたいと思います。

 100号を迎えた2015年6月号の特集は≪あなたの夢は何ですか≫。これまで表紙に出た人達が集まって表紙を撮影。私は調子を崩していて参加できませんでした。

 その次の7月号から、だんだん特集がネガティブになります。≪こころの元気マイナス≫では「具合が悪い」とか「リカバリーなんか無理だよ」とか、弱音を吐こうという特集が組まれました。一方、表紙は青山や横浜のおしゃれなフォトスタジオでの撮影中の動画も公開されるようになりました。

 8月号は≪巻きこまれてしまう関係≫とか、ますますネガティブになって、12月号は≪申し訳ないと感じます≫。そんなことを特集にして大丈夫か?と危惧もあったのですが、投稿は集まりました。2016年4月号≪うつうつとしています≫という特集もしました。

 大切なテーマでは≪親なき後に備える≫の2016年6月号。お金だけでなく、住まい、生活、行き場所、いろんな切り口で扱いました。

 家族といっても子どもの立場もあり、7月号は≪私の親は病気です≫というヤングケアラー、つまり当事者と暮らす息子や娘がどんな思いかを特集しました。この特集で子どもの立場が社会的にも認知されて、この年のリリー賞(障害者自立支援活動賞)は、親が病気の人たちを支援する絵本の制作をしている「NPO法人ぷるすあるは」が受賞しました。

 2016年11号もネガティブな≪いやなこと苦手なこと≫特集で、「こういうことはいやです、苦手です」を、自分から言えるようにしましょうというものでした。

 今年になって2017年3月は10周年記念号≪春を呼ぶリカバリー文化祭≫。コンボはこの10年間にはいろんなことがあって、私は再発でコンボに大迷惑をかけたし、3.11が起きて読者が減った時期は経営危機もあったし、10周年をやっと迎えられたという感じです。

【コンボのめざす社会】
 これまでいろいろな特集を組みましたが、コンボは初めから「3つの使命」を持って、次のような団体であることをめざしていて、特集もそれに基づいています。

◆コンボの使命

1.精神障害をもつ人たちやその家族等、当事者の視点を活動の中心にすえる

医療・福祉などさまざまな現場において、当事者は受け身の立場におかれがちです。私たちは、当事者が主体的に生きていくことができる環境づくりをめざすにあたって、当事者の視点を活動の中心にすえていきます。

2.科学的な根拠に基づく精神保健医療福祉サービスの普及活動を進める

精神障害者やその家族は、有効性について科学的な根拠があり、質の保証されているサービスを受ける権利を持っています。私たちは、そのようなサービスに関する情報提供と技術支援を積極的に行ない、サービスの普及と、社会の意識変革と実施システムの構築に貢献します。

3.志を同じくする人や団体が有機的に連携し、地域精神保健福祉の向上をめざす

さまざまな立場の人間が有機的に連携をすることが可能であれば、私たちはより物事を多面的・総合的・創造的に考えることが可能となるでしょう。地域の草の根的活動が大きなパワーとなり、望ましい社会の実現に多大な貢献をすることでしょう。私たちは立場・職種・領域にとらわれない自由闊達な組織をめざしています。

これはコンボがいろんな団体の人と繋がって、そのお手伝いをする役割をしたいということなのですね。

これらはコンボを始める前に、何回も何回も話し合って決めました。10年経って次の10年も「やはりここは変えない。でも長いよね」という話になっていて、もっと簡潔に書けないものかと思っております。

◆コンボの価値観 
 心の病は人が誰でもわずらう可能性のある病です。 心の病が長期化すると、人は生き方の変化を強いられ、生活を営むうえでのさまざまな障害を抱えてしまう場合もあります。心の病をもつ人たちやその家族は、しばしば将来への不安や絶望的な感情に悩まされながら生きてきました。ときには、自分の夢をあきらめ、挫折感を抱きながら生きてこざるを得ませんでした。私たちは、このような状況を変えたいと願っています。目標としたいのは、心の病を持つ人たちやその家族が自信を回復し、自己実現を果たすことが可能な社会の実現です。言い換えるならば「心の病や障害を持っていてもあたりまえに地域で暮らし、充実した生活をおくることができる社会」の実現です。

 「人が誰でもわずらう可能性」を打ち出したのは、厚生労働省に理解してもらいたいからです。認知症に対する予算はどんどん出るのですが、精神障害に対する予算はなかなか出ない。自分が当事者になる可能性を考えてないのでは?とすら思えます。

 また私たちは、心の病の長期化という状況を変えたいし、地域生活の実現も願っています。ここに盛り込んでいるのは全部大切で、当事者も家族もリカバリーしようということです。心の病、障害を持っていても「あたりまえに地域で暮らし、充実した生活をおくることができる社会」を実現したいと願っています。

 設立目的も10年前に話し合って作りました。

◆特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボ(Community Mental Health & Welfare Bonding Organization)の設立目的
 
精神障害をもつ人たちが主体的に生きて行くことができる社会のしくみをつくりたい。そのために私たちは、地域で活動するさまざまな人たちと連携し、科学的に根拠のあるサービスの普及に貢献します。コンボは、これからの10年、以下の課題に力を入れて活動します。当事者、家族および専門職を対象とした情報提供、ACT・家族心理教育・就労支援など科学的根拠にもとづくプログラムの実践および普及活動、精神科治療薬の多剤大量処方の是正に関する諸活動、学校に精神保健福祉教育を取り入れるための諸活動と早期介入プログラムの導入、世界レベル・全国レベルの、迅速で正確な役立つ情報提供と国際交流・全国交流、当事者の視点、科学的根拠にもとづく実践プログラムの観点から、地域精神保健福祉の発展に資する活動。

 精神科治療薬の多剤大量処方の是正に関する諸活動の鍵になるのは、CP換算などの薬の知識の普及や、義務教育に精神保健福祉教育がないので保健体育の授業に入れることですが、なかなか進みませんね。情報提供や海外との交流などは、海外から人を招いたり講演会やリカバリーフォーラムを開いたりと全国レベルでやっています。

 コンボの活動は多岐にわたります。EBP(根拠に基づく臨床)ツールキットを作り、ACT(Assertive Community Treatment:包括的地域支援)に関しては、ACTIPSセンターをコンボに作りました。中でも当事者と家族のためのメンタルヘルスマガジン『こころの元気+』を出版し続けることは1つの柱です。多方面に働きかけ、さまざまなことをしているから価値があると思います。

 今年も8月末のリカバリー全国フォーラムが近づいて忙しくなってきました。共同代表3人が「これからの10年」についても発表する予定です。ぜひ参加してください。

【私が考えるコンボのこれからの10年】
 これまでの10年とこれからの10年を比較すると、精神障害者が顔と実名を出せばそれで良いという風潮はだんだん消えて、それが普通のことになるだろうと思います。マスコミ関係が精神障害の人を出す時に、モザイクをかけて仮名にしていますが、そんなことをしなくても良い時代がくるといいなと思い、これから10年かけて取り組みます。

 今日のように当事者が発表する場が「与えられる」ことは減って、「自主的な場」は増えていく。何か言いたければ、自主的に自分でどんどん発表する当事者が増えてきていると思います。

 コンボとしてはホームページを通して情報の「見える化」をめざし、今は精神科医療について始めていて、これからは精神福祉関係全般について「この事業者はこうですよ」といろんな紹介、見える化ができるようにと思います。

 精神保健福祉に関する教育については義務教育の子どもからと謳っていたのですが、漫画の『うつママ日記』を描いている人から「マタニティブルーから始まったうつだ」と聞いたこともあって、妊娠初期からの精神保健教育を提案したいですね。

 一般の人の精神保健の理解が大問題ですね。精神保健関係の人はすごく理解して一緒に考えてくれてありがたいのですが、普通の人は無関心で何も知らない状態です。関心ある方向に変えることを頑張る10年になると思います。

 最近思うのは、マスコミに取り上げられる人は毎回同じ、社会活動をしている活動的な当事者ばかりが前に出る精神保健業界ではなく、普通の当事者が普通に生活できる社会にしたい。それもこれからのコンボの10年の課題です。
                                        〜了〜

平成17年4月からの新宿フレンズホームページ「勉強会」の表示形式について

 新宿フレンズでは4月から「勉強会」ホームページの表示について、概略掲載とすることになりました。そして、「フレンズ」(新宿フレンズ会報紙)ではいままで同様、あるいはより内容を充実させて発行することにしました。これまで同様に勉強会抄録をお読みくださる方は、賛助会員になっていただけますと「フレンズ」紙面版が送られますので、そちらでお読みできます。
どうぞ、この機会に是非賛助会員になっていただけますよう、お願い申し上げます。

賛助会員になる方法        

 
新宿フレンズへのお誘い 

 新宿フレンズでは毎月第2土曜日、12時半から新宿区立障害者福祉センターに集まって、お互いの情報交換や、外部からの情報交換を行い、2時からは勉強会で講師の先生をお招きして家族が精神障害の医学的知識や社会福祉制度を学び、患者さんの将来に向けて学習しています。
入会方法 


編集後記 
 台風五号は去ったが、その進路にあった地域の方々には大変なことだったと思う。それにしても「台風一過」という言葉は死語になったのか。最近、一過のあとの晴々とした青空の日が続かない。政治の世界も同じ。組閣が変わってもなんか晴々しないのは私だけか。

 久々に当事者からお聞きする講演会を持てた。その人は宇田川健さんである。コンボで仕事する前から名前だけは伺っていた。そして、元気にコンボで長く仕事をしているものと思っていた。しかし、その間、何度となく再発と闘いながらの十年間であったのだと知った。

 十周年、おめでとうございます。その十年を「こころの元気プラス」の表紙を辿って、紹介してくれた。一号ごとに特集を組み、病を持った人や家族に力を与えてくれた足跡の数々。日本の精神医療に与えた役割は計り知れない。

 そして、これからのコンボの十年というテーマで話された。それは私が常々言っていることそのものであった。「普通」という一言である。病気そのものが普通の病気であること。風邪や腹痛と変わらない扱いや治療がなされることである。

 そして、統合失調症に対して一般の人たちの無理解、無関心をなくしていく。かつて、あるテレビ局のアナウンサーが統失を「総合失調症」と読んだことが話題になったことがあったが、一般の人の病気に対する認識とはこんなものである。家族会仲間や保健師などとばかり付き合っていると一般人の認識というのが分からなくなる。そんな時、私はもし私がこの病気と関りを持たなかったならどれくらい統失について知り得ただろうかと考える。宇田川さんの成功を是非期待して、またお話を伺いたい。                             

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新宿家族会 E-mail: frenz@big.or.jp