Solaris 8 Early Access

YAMAMORI Takenori ●yamamori
●ファイルシステムイメージのマウント

Solaris 8では,ファイルシステムイメージファイルを lofiというループバックデバイスに割り当てて,それをマウントすることが できるようになりました.

これは,Linuxでのlosetup,BSD系でのvnconfig に相当するものと考えられ,Solarisにおいて「ようやく」といった感じです. これで,わざわざフロッピディスクや,ハードディスクの空きパーティションに ddで書き込まなくても,イメージファイルの中身を見られるようになりました.

具体的には,以下のような手順になります. ちなみに,イメージファイルはNFS上にあってもOKでした. ただし,/devicesがNFS上にある場合,ちょっと注意があります. (参考コラム「NFS越しにデバイス番号が化ける」)

# lofiadm -a <イメージファイルの絶対PATH>
/dev/lofi/1    ← 割り当てられたデバイスファイル名が表示される
# mount -F pcfs /dev/lofi/1 /mnt  ← DOSフォーマットの場合
…使い終ったら元に戻す…
# umount /mnt
# lofiadm -d /dev/lofi/1

●IPv6対応

Solaris 8ではIPv6にも対応しました. インストール時にも,IPv6の選択の画面が出ます.

ただ,IPv6と言っても今すぐ特に恩恵がないというのが正直なところで, むしろ,IP関係の設定時には,注意する項目が増えたとも言えます. たとえば,/etc/inetd.conf(/etc/inet/inetd.conf)では, tcp,udpではなくtcp6,udp6というキーワードで記述され, 例としてtelnetの行は以下のようになります.

telnet  stream  tcp6    nowait  root    /usr/sbin/in.telnetd    in.telnetd

この記述でIPv4,IPv6両方に対応できるのですが,筆者環境では, これが最初うまく動作しませんでした. 前のコラムのように,/devicesがNFS上にあり, IPv6関係のデバイス番号が化け,inetd 自体が正常に動作していなかったのです.

そこで,inetd.conftcp6,udp6tcp,udp に書き換えて対処しましたが,普通はこういうことをする必要はありません.


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このページは、技術評論社 SoftwareDesign 2000年3月号、『Solaris 8 Early Access』の原稿を元に、Web 用に再構成したものです。
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