MISSION IMPOSSIBLE(File.33333 イミテーションゴールド その1)

 

『お主、最近サガの観察はどうしておるのじゃ?』

俺は教皇に呼び出された。
兄貴の観察ならちゃんとして、定期的に報告書を提出しているはずだ。そんなことで今更呼び出されても困る。

『実はのぅ、昨日、神官が磨羯宮で銀髪の男を見かけたというのじゃ。まさか、またサガの病気が進行したのではあるまいな?』

銀髪の男?それって、ジーサンじゃないのか?←自分の行動ぐらい把握しておるわ
兄貴なら昨日はずーーーーーーーーーっと家にいたぞ。ちゃんと引っ付いて観察していたから間違いない。
朝起きて、風呂、飯、読書、昼飯、昼寝、仕事、俺と修行、夕飯、風呂のお決まりコースだったもんな。

俺が口頭で兄貴の行動を説明すると、いきなり殴られた。

『見え透いた嘘を申す出ない。銀髪の男が磨羯宮に出入りしていたのは間違いないのじゃ。大方サガと山羊が賭博でもしていたのであろう。しらべてまいれ!!』

俺はまたまた命令された。
だから、昨日は兄貴は家にいたっつーの。信じられないなら、俺に兄貴の観察なんていう面倒くさい仕事をやらせるなよ。
あんなくっだらない事は鶏とかカミュとかにやらせればいいだろう。あいつらなら尻尾を振って、喜んでやるに決まっている。←文句を言うなど300年早い

俺は渋々と謁見の間をでて、双児宮に戻った。
兄貴は相変わらずリビングのソファで読書中だ。
兄貴の寝室に忍び込み、小さな女神像をパンツのポケットに忍ばせ、俺は磨羯宮に向かった。
磨羯宮に単独潜入するのは危険だからな。

『あのさ、昨日兄貴来た??』

『いや、サガは来てないが・・・・。』

磨羯宮いるシュラに尋ねたが、やはり答えはNOだった。
ふっ、ジーサンの勘違いだ、勘違い。やはり俺が正しかったのだ。馬鹿なクソジジィだぜ!!←無礼者

シュラが茶でも飲んでいけというので、俺は女神像を取り出し何もしないことを誓わせて、茶をご馳走になることにした。

俺がコーヒーを飲んでいると、ウキウキ顔のシュラが箱を持って戻ってきた。どうやら、俺に見せたいものがあるらしい。
シュラから受け取った箱の中身を見て、俺は磨羯宮の兄貴の正体を発見した。
磨羯宮の黒い兄貴はシュラだったのだ。
箱の中身は銀髪のロングのくせ毛のカツラだった。←ほうほう

シュラはそれを手にとると、逆毛をキレイに撫で下ろし、ネットで髪をまとめて銀髪のカツラを被った。俺と同じ髪型に作られた銀髪のカツラを被ったシュラは、どっからどうみてもシュラだった。

ってーか、眉毛黒いし、目は小さい、兄貴の顔と骨格が違いすぎる。

なんでまたこんな黒い兄貴の銀髪ヅラなんて持ってるんだよ。
まさか、こいつまだ12人斬りをあきらめてないのか??

『ふっ!たかが1ヶ月埋められただけで、諦める俺じゃない。俺は黄金聖闘士だ、生き埋めくらいなんともないぜ!!』←なかなかタフであるのぅ

黒い兄貴ヅラを被ったシュラは、ニヤリと邪悪な笑みを浮かべた。
生き埋めにされといて、格好つけてんじゃねぇよ、ばーーーか!

そんなにまでして、男とヤりたいのか!?←楽しいからであろう
馬鹿だぜ。
しかし、なんでまた黒い兄貴なんだ!?

『お前は馬鹿か!?黒サガといったら、相手は決まっているだろう!!』

・・・・・あ!アフロディーテか!?
なるほどね・・・・。しかしなぁ、こんなアホな手で引っかかるのなんて、アイオリアくらいだろう。←さてのぅ、馬鹿ばかりであるからのぅ

シュラは一息でコーヒーを飲み干すと、そのままヅラを被って磨羯宮を出ていった。
宝瓶宮を通り抜け、双魚宮につくと、アフロディーテが薔薇園で除虫剤を撒いている最中だった。
それを確認したシュラは、アフロディーテに気づかれないよう、私室へと侵入した。

確かに、シュラの後ろ姿は黒い兄貴に見えないこともなかったが、服装がどう見ても違うよな。
黒い兄貴はどうだか知らないが、普通の兄貴はズベズベと床を引きずるようなだらしないローブとか、法衣ばかり着てるからな。←黒いサガの格好は余の真似である

『ふっ、服装など関係ない。まぁ、見ていれば分かるさ!』

シュラはそういうと、寝室に入り、いきなり服を脱ぎ始めた。
ちょっと待て!!女神に誓って襲わないと約束したばかりだろう・・・・。俺が露骨に顔を歪め、部屋からでようとすると、シュラは俺を止めた。
げっげっげっ、マジ勘弁だよ。←よいではないか

『何を勘違いしてるんだ?今日のターゲットはアフロディーテだ。俺の服、ベッドの下に隠しておいてくれ。』

そういってシュラは全裸になると、脱ぎたてホカホカの服を投げてよこした。シュラは相変わらずノーパンだった。
聖域ってノーパン率高いよな・・・・。←すぐに挿せるからのぅ

俺はシュラの服を床におき、足で蹴っ飛ばしてベッドの下にいれた。
確かに全裸なら服は関係ないな。

そして、シュラはアフロディーテのベッドの中に潜り込むと毛布を頭まで被ったのだ。
布団から出ているのは、銀髪の頭だけだ。
なるほど、こうやってアフロディーテを騙すのか。

すると、農作業を終えたアフロディーテが部屋に戻ってきたので、俺は天井裏に隠れる事にした。

しばらくすると、風呂からあがった全裸のアフロディーテが寝室に入ってきた。
オカマ!風呂から出たらちゃんと体拭いて出てこい、キショイまんまウロウロするな!!←なかなか綺麗な体をしておるぞ

そしてアフロディーテは今度は全身鏡の前で髪をかきあげ、ウットリしはじめる。

こいつ痛すぎるぞ・・・・。←ナルシストであるからのぅ

ウットリとしていたアフロディーテは後ろのベッドのふくらみに気がつき、咄嗟に振り返った。
そこから見える銀髪に目を輝かせたのを俺は見逃さなかった。

布団の中からシュラの手が出てくると、手の平を上に向け、人差し指だけで手招きをした。

おい、シュラ。兄貴の腕はそんなに毛深くないぞ。思いっきりシュラってバレバレなんだが・・・・。

だが、思った以上にアフロディーテの目は節穴だった。

『サササササ、サァァガァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪やっと私を迎えに来てくれたのねぇ〜〜〜。アフロ嬉しい!!!』

アフロディーテはクネクネと腰をくねらせながら、シュラのいるベッドの横に腰をかけた。
げぇーーーー、キショイ。いちいちクネクネするなよ。

ベッドに腰をかけたアフロディーテは舌なめずりをすると、そのまま横から布団を被り、シュラの股間辺りに顔を埋め始めた。
多分、毛布の盛り上がり具合からして、シュラのモノを咥えているに違いない。
アフロディーテは布団から生尻だけをだし、尻を振りながら毛布の中でシュラのモノを咥えていたみたいだ。

はぁ〜〜、キショイ。男の生尻なんて見たくもない。←よいではないか
俺がその場を去ろうとしたとき、突然、毛布が跳ね上がり、アフロディーテが叫んだ。

『サ、サガじゃないーーーーーーい!!』

・・・・・、もしかして咥えて兄貴じゃないと分かったのか!?
って、そんなんで分かるものなのか!?←当然である

『よおっ!!』

『シュ、シュ、シュラァァ?』

アイオリアの時と同様にシュラは片手を挙げると、そのまま起き上がり、反対にアフロディーテを押し倒した。
アフロディーテは分けがわからず、成すがまま押し倒された。

俺はてっきりヒステリックに暴れ出すのかと思ったが、アフロディーテはシュラのディープキスに無抵抗だった。
しかも、アフロディーテはすっかりその気なのか、自らシュラに跨り、自分から尻にシュラのモノを挿し始めた。

俺は久しぶりにホモを見て、吐きそうになった。←よいではないか
キショイ、キショイ、キショイ・・・・・。鳥肌が立つっ!!

アフロディーテはシュラの上で、自分から腰を動かし、女みたいな声をだして喘いでいた。←なかなか調教が行き届いておるからのぅ

ホモは見たくないので、俺は天井裏からおりて、リビングに置いてある紅茶セットで勝手に茶を飲むことにした。
相変わらず、こいつの家の茶はくせぇ〜!←ならば飲まなければよいではないか

 

『あーーーーん。やっぱりサガと違うぅ〜〜〜〜。』

アフロディーテの声が寝室から聞こえた。っていうか、寝室のドア開けっ放しじゃねぇか。

『あ〜〜ん。サガは愛撫なんてしないんだってばぁ・・・・。』

『サガと腰の動きが違う〜〜〜。』

『サガはもっと乱暴なのぉ。』

アフロディーテはシュラに掘られながら、兄貴と違う!とデカイ声で文句を言いつづけた。
しかし、文句を言っている割には、キショイ声で喘いで、女みたいにイったらしい。

俺がお茶を飲み終わるころには、第2ラウンドが始まった。
イヤだと言っている割には、随分とその気だな。

・・・・これって、浮気って奴だよな?
兄貴はアフロディーテが嫌いでも、こいつは兄貴が激ROVEなんだよな?アフロディーテは兄貴に掘られたいんだろう?←Loveである
まさか、兄貴を掘りたいって事はないと思うが、他の男と浮気か。
くくっ、兄貴にチクってやる。
そしたら、アフロディーテも兄貴にちょっかいを出す事が出来なくなるはずだ。
また黒くされたらたまったもんじゃないからな。

結局、今回の調査はシュラの12人斬り調査となってしまったが、ジーサンはこういうの大好きエロ羊だから、いいか。←よく解っているではないか

俺は帰りがけに部屋を覗いてみたが、シュラとアフロディーテはすっかりラブラブだった。相変わらずアフロディーテはシュラの上に乗っかり、自分で腰を動かしていた。
シュラもすっかり気持ちよさそうだった。男の尻に挿して何がいいのか分からないが、今回の作戦は大成功というところか?←締りが良いのじゃ
まぁ、変態同士お似合いだな。こういう奴らはほうっておくに限る。

 

報告:磨羯宮の黒い兄貴の正体はシュラ!!

山羊の変装もなかなか人騒がせであるのぅ。
大儀であった。

教皇 シオン


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