MISSION IMPOSSIBLE(File No.444444(File No.444444 太陽の煌き黄金の翼)

 

んで、次は今度は磨羯宮に寄った。

なんだ、兄貴とアイオロスの十二宮くだりか?
アイオロスのやつ、いったい何をたくらんでいる?

『ああ、私の恥ずかしがり屋のシュラ、今日は元気かい??』

シュラの目が粒になった。
俺もマジびっくり。だれが恥ずかしがり屋だって??
←山羊である。

『ほら、アイオロスも一緒だから、今日は寂しくないだろう?お前は本当にアイオロスに懐いているからね』

『はぁ、ありがとうございます、サガ』

『よしてくれ、私の可愛いシャイニーボーイ。そんな改まってお礼なんていいんだよ。本当にお前は、礼儀正しくいい子だね』

俺もアイオロスもシュラも、噴出した。

しゃいにーぼーい!?今時そんな言葉使うか?←20年以上遅れておるのぅ

兄貴、さっきよりなんか絶好調でキラキラだな。

『ま、まぁ、とにかく中でお茶でもしますか?なんかアイオロスがぐったりしてますよ、サガ』

『ああ、ちょっと見ない間に、あんなに引っ込み思案だった私の仔山羊が、こんなに気がきく立派な大人に成長しているとは……アイオロス、さすがアイオロスだ。君の教育の賜物にちがいない。スバラシイ、素晴らしいよ、アイオロス』

ちょっと待て!昨日、シュラは家にきて、兄貴と会ってるじゃん。まじでちょっと見ない間だな。

『それだけか?』

は?

アイオロスが機嫌悪そうに兄貴に言った。いつもだったら、「サガぁぁぁ、そうか、さすが私だろう。さっ、ベッド行こうか」とかって、鼻の下ベロロロロンって伸ばすはずなんだが。
まさかアイオロスまで白アイオロスか?

『それだけとは、なんだアイオロス』

『だから、それだけかと聞いているんだ』

『どうしたのだ、アイオロス。ああ、困った……私には君が私に何を求めているのか分からない。女神よ、どうしたらよいのですか……』

『もういいっ。次行くぞ、サガ』

アイオロスが兄貴を引っ張っていった。
茶はどうしたんだ?茶は?

 

次は人馬宮を通り越して、なんと天蠍宮だ!!!

天蠍宮の私室の玄関はあいかわらず開けっ放しで、アイオロスと兄貴は勝手に入っていった。

『アイオロス、勝手に入ったらだめじゃないか』

兄貴はアイオロスに引っ張られて中に入った。が、途端に悲鳴が聞こえてきた。

まさかとうとうアイオロスに押し倒されたか?

『い、いったいなんなのだ、これは!大変だ、アイオロス。天蠍宮に泥棒がはいった!!ああ、黄金聖闘士ともあろうこの双子座のサガが、十二宮にはいった泥棒に気が付かないとは、なんたる不覚』

兄貴がまたヨヨヨヨっとなってると、超散らかった私室からミロがびびって顔をだした。

なんと兄貴がいきなりミロに抱きついて号泣した。

『ああ、私の可愛い賢いミロ。無事だったのだね・・・・・・。怖かっただろう?恐ろしかっただろう?可哀相に、何の罪もない私のミロをこんな恐怖に陥れるとは、許されない行為だ。ああ、ミロ、ミロ、ミロ、ミロ、ミロ、ミロ、ミロ。私の可愛いミロ・・・・・・。もう私とアイオロスが来たから心配いらないよ』

・・・・・・えっと、とりあえず、全部書いてみたが、どっからつっこむべきか。←すべてじゃ
ミロ何人いんだよ?
←10人かのぅ

今度はなんとなぜかアイオリアが天蠍宮からでてきた。

お約束で、兄貴はアイオリアも抱きしめた。

『ああああああああ、なんてことだ。どうして私の小さな可愛いアイオリアがここに!!まさか私の小さな寂しがり屋さんのアイオリアまで、泥棒の被害にあったとでもいうのか!!なんていうことだ、おお、女神よ。一体この純真無垢な二人の天使が、一体なにをしたというのです。なぜ、貴方様はこの二人にこのような辛い試練をお与えになられたのですかぁぁぁぁぁぁぁっ』

兄貴はアイオリアとミロを抱きしめて、瀧涙を流した。
その場にいた全員が目が点をとおりこして、粒になった。

『ああ、これも全て、アイオリアとミロを二人だけにした私の罪。私の可愛い小さな勇者と小さな賢者、この至らない愚鈍なサガを許してたたもう……。お前たちをこのような恐怖のどんぞこに落としてしまったのは、すべてこのサガの責任だ……』

兄貴はもう大絶好調で、自分の世界に入りまくり。
ていうか小さな勇者と賢者って、どこのどいつよ!
←獅子と蠍じゃ

落ち着け兄貴。本当に存在自体が恥ずかしくなってきたぞ。あれが俺の兄なんて絶対嘘だ、ありえん。←存在自体が間違っておる

『サガ、どうしちゃったの?』

ミロが俺を見ていったので、俺は頭がおかしくなったと説明してやった。

『そんなんもとからじゃん』

ミロ、ナイスつっこみ!!
って、関心してる場合じゃなくて……。

『もしかしてまた白くなったのか?お前、またサガになにかしたんだろう!!』

今度は寂しがり屋が俺を睨んできた。
ふ・ざ・け・け・ん・な!!
今回は俺じゃなくて、犯人は上にいるくたばり損ないのくそじじぃと、てめぇの馬鹿でアホでスケベな兄貴だ!!
←いちいち白くなるサガに問題があるのじゃ
俺は何も悪くないっ!!

『ああ、天使たちよ、落ち着くのだ。怖かったのは分かるが、カノンは悪くない。カノンは私と一緒にいたのだ』

落ち着くのはお前だ兄貴。

『アイオロス……。私はどうしたらよいのだろう。人徳で天下を動かす絶世の偉人・教皇さまからお預かりしている天使を、私は……、私は……。小さな可愛いアイオリアと、小さな賢いミロをこのような目に合わせた私は、黄金聖闘士である資格などない……』

まじか!?だったら俺に黄金聖衣くれ!今すぐ、くれ!

『ちょっと待て、サガ。今、なんていった?』

アイオロスがまた兄貴の肩をつかんだ。
このクソバカ鶏、止めるな!!今、兄貴が黄金聖闘士やめるって言ってんだ!!

『小さな可愛い天使を天蠍宮に二人だけで残してしまった、この最低最悪、悪魔のような私は黄金聖闘士として失格だと……』

だからさっきといってること違うじゃん。
まぁ、最低最悪悪魔のような男っていのは、あってるけどな。
←大正解じゃな

『そうじゃなくて、「アイオロス」とか言ってただろう』

『あああっ、そうだ。アイオロス……。どうしてお前はいつも小さいアイオリアを一人にするのだ。気が付かなかった私も悪いが、どうしてお前はいつもそうやってアイオリアを……。これは二人の罪だアイオロス……二人で一生、この二人を恐怖の淵に陥れてしまった罪を償っていこう……』

『そうじゃなくて……。もうここはいい。次に行くぞサガ』

アイオロスがまた兄貴の手をひっぱった。

あいつ、一体何がしたいんだ?

『まて、アイオロス。この二人を置いてはいけん……、こんなにおびえているではないか。今はこの二人には私たちが必要なんだ』

『いや、俺、アイオリアと二人で大丈夫。サガ、ごめんな。俺ちゃんと片付けるからさ……。そんな嫌がらせしないでくれよ。いつもみたいに怒ってくれた方がいいよ……』

ミロが苦笑いをしながら兄貴にいった。どうやら、片付けないミロへの嫌がらせと思ったらしい。
さっきアイオリアが、白くなったって言ってただろう。こいつ人の話聞いてないのか?
←まったく聞いておらぬ。いつものことじゃ。

『これ全部俺が散らかしたから。俺とアイオリアでこれから片付けるからさ』

『そういうことだ、サガ。さぁ、次に行くぞ』

アイオロスは状況が飲み込めずにキョトンとしているまっ白兄貴の手を引っ張って、また下におりていった。
俺もついていった。

 

天秤宮はジーサン不在なので、処女宮で今度はシャカに絡んでいた。

シャカは相変わらず蓮の台座の上で寝ていた。

『相変わらずお寝坊さんだね、もう起きなさい、私の可愛い小さな神様』

くすくす笑いながら兄貴がシャカの頭をなでた。
マジキモイ、っていうか、さっきまで小さな馬鹿と小さな根暗を心配していたくせに、もうキラキラ笑顔浮かべてやがる。
さすがキングオブ偽善者!
←いくつも性格があるのであろう

『寝てなどいない!』

寝てるシャカが、また寝てなどいないと言い張った。
どう見ても寝てただろう。今起きましたって感じだ。

『ああ、小さな聖域のブッダよ……。お前はどうしていつもそう強情なのだ。私を困らせないでおくれ。さぁ、起きなさい!!』

俺はまじでびびった。

いきなり兄貴が蓮の台座に上って、シャカの目を無理矢理こじ開けようとしたのだ。
俺は慌てて蓮の台座の後ろにある柱に隠れた。

『やめるのだ、サガ!』

『やめろ、サガ!!』

アイオロスもさすがに止めにはいった。

だが兄貴は思いっきりシャカの目をこじ開けようとしていた。
シャカvs兄貴の千日戦争か!?

『やめるのだ、サガ。私は寝てなどいない。拝めっっっ!!!』

うおっ、すげぇ。
兄貴優勢!?
シャカの目が半分開いた。
処女宮がゴゴゴゴゴッって揺れ始めたので、俺は危険を感じて庭に飛び出した。
処女宮崩壊まで、カウントダウン開始!
←サガを止めよ

10!

9!

8!

7!

6!

5!

4!

3!

2!

1!

ゼロッ!!!!!!

兄貴死刑決定!!!!!!!!!

って、あれ?

俺は沙羅双樹の庭で処女宮崩壊を待っていたが、いつまでたっても崩壊しない。
おかしいな。
まさか!!!

俺は慌ててコッソリ処女宮に戻った。

なんとアイオロスが兄貴の手をつかんで、思いっきり小宇宙を燃やしていたのだ。

おいおい、そんなことしたらシャカの目つぶれるぞ!!

『サガ。もういい、シャカに構うな。いくぞ!!』

『早く、行くのだよ!』

アイオロスは思いっきり兄貴の腕をつかむと、無理矢理蓮の台から引き摺り下ろして処女宮から出て行った。

 


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