MISSION IMPOSSIBLE(file.595959 いい日旅立ち)

 

「サガもどきよ、黄金聖闘士達にのぅ、旅行の予定を決めるようにゆうてある。様子をみてこい」

旅行!?どういうことだ、きいてないぞ!!←海闘士に話す必要はあるまい

「アイオロスが社員旅行をしたいというからのぅ、どこへ行きたいか意見をまとめよとゆうてあるのじゃ」

それって単に鶏が兄貴とスケベホモ旅行したいだけじゃないのか?←その通り
俺の突っ込みに教皇が頷いた。

「会議室に集まっておるはずじゃからのぅ、様子を見て来い」

つーか、あいつらに会議できる能力があるのか?ねーだろう!←ない
教皇は俺の意見にまた頷いた。
まぁでも社員旅行なら経費は会社もちだからな。タダなら俺も行きたいので会議室に行くことにした。←お前は関係ない。聖域は会社ではない

会議室に行くと、珍しく黄金聖闘士が全員いた。中国のじーさんもいる。円卓に十二宮順に座ってるのだ。
そんなわけで、俺の席はなし。壁に並んだ椅子に貴鬼が座っていたので、俺もならびに座った。←貴鬼は黄金聖闘士ではなかろう。部外者を連れてくるとはけしからん

幹事はデスマスクだ。マジックで「議長&幹事」と書いた紙が三角に折られて置いてある。間違いない、デスマスクの手作り、ってーか今作ったかんじだ。

貴鬼にどこまですすんだか聞いてみると、さっき幹事がようやく決まったらしい。ようやくって、つーか、こいつら幹事決めるのに会議やってるのか?←席順も話し合いであろう

「射手座のおじさんがわがままばっかり言うんだよ」

元はといえばアイオロスが言い出したことだしな。黙って俺に付いて来いといいたいんだろうが、ついていくのなんてシュラとアイオリアくらいだろう。←そうであろうな

「じゃぁ、まずは意見を聞く。どこでもいい奴は挙手!」

デスマスクがそういうとシュラが手をあげた。相変わらず主体性のない男だ。だからあいつはいつまでたっても世間に名前を覚えてもらえないのだ。←いかんのぅ

「じゃ、お前は黙ってろ」

シュラはデスマスクに言われて、手をあげたことが失敗だったってことに気付いて粒目を泳がせた。馬鹿め。

「年功序列で聞いていくぞ。まずは老師から、どこがいいですか?」

「わしか?わしはピチピチギャルがいるところがよいのぅ」←下賎な

中国のじいさんがいいこといった!賛成、大いに賛成!半数ぐらいがじいさんの意見に拍手した。

「次、サガは温泉だろ、はい、次、アイオロス、どこがいい?」

兄貴は立ち上がったがデスマスクにスルーされて、がっかりして席についた。
兄貴の目の前には温泉の本が山積になっている。温泉について演説かます気満々なのは見え見えだ。←馬鹿じゃのぅ

「私はサガと一緒ならどこでもいいぞ」

アイオロスがそういうと兄貴がまた立ち上がった。

「じゃあ、温泉だ!温泉に決まりだ!私はベップにいきたい!ベップだ、ベップ。いいか、ベップはなぁ」

「お前には聞いてない、すわれ!」

デスマスクがベラベラ話し始めた兄貴の髪を思いっきり引っ張って着席させた。つーか、口にガムテープでもはっておけよ。←よいアイデアじゃ

「次は俺っPiだが、俺は酒の美味いところがいい」

デスマスクの意見に7割が拍手した。俺もそれは賛成だ!

シュラはスルーでアフロディーテが、

「私〜〜お買い物できるところがいいなぁ。っていうかぁ〜買い物とエステ」

というと、また兄貴が立ち上がった。

「アフロディーテ、温泉なら肌も綺麗になるし、マッサージもしてくれるぞ!だからベップにしよう」

兄貴必死すぎ。今度はアルデバランに髪を引っ張られて兄貴は着席した。

「よし、以上の意見をまとめると、おねーちゃんがいて酒の美味い、買い物ができる温泉だな。やっぱり日本か?」

さらりとデスマスクが年少組みを無視して話をまとめた。当然ミロが怒って立ち上がった。

「ちょっと待てよ!俺達の意見はどうなるんだよ!!」

「おめぇらの意見まで聞いてたらまとまらねぇに決まってるだろ。黙ってついてくりゃいいんだ」

「そんなことできるわけないだろ!黙ってついってったらろくな目にあわないっていうのは、この前の事でわかってるんだからな!」←少しは学習能力があるようじゃな

ミロの言うとおりだ。年少組みの冷たい視線が兄貴に集中した。兄貴について行ったバカたちは、全員逆賊になっちまったからな。←自分で考えて行動せぬからじゃ

「ち、仕方ねぇな、聞くだけ聞いてやるから言ってみろ」

「俺、海がいい!」

「ミロス島にけぇれ(帰れ)!!」

間髪いれずデスマスクに言い返されて、ミロはうわーんと泣き出した。

「では、私はシベリアに行きたいです」

「それは旅行じゃなくて、帰宅だろうが!」

カミュも瞬間言い返されて、無言で滝涙を流した。

「ガンジス川で沐浴するのだよ!」

「てめぇも帰れ!」

シャカも当然却下。つーかあんな汚い川、入りたくないし。年少組みはバカばっかりか?あ、こいつら全員バカか。←そのとおり

「飯の美味い所がいいです!」

ようやうアルデバランがまともなことを言った。これは即採用で、デスマスクがメモった。

「俺、日本がいいなぁ……」

アイオリアの意見もまともだが、こいつの場合は魔鈴に会いたいだけってーのが見え見えだ。←逢引くらい自費で行かぬか

「では、おねーちゃんがいて酒と料理が美味い、買い物ができる日本の温泉で決定だな」

デスマスクがそうまとめると拍手がおこったが、じいさんの予想通りそうは簡単に決まるわけがなかった。

「じゃ、俺いかねぇ。カミュとどっか別の所いく」

ミロが膨れて言うと、拍手がぴたりとやんだ。

「確か、一人でも欠席の場合は旅行は中止というのが条件だよな?俺は温泉なんてやだからな!なーんで老人でもないのに温泉なんかに入らなきゃいけないんだよ!俺は海がいい!海ったら、海!」

思わず俺は笑ってしまった。それって絶対に無理じゃん。つーか教皇はこいつらを旅行にいかせる気がないとみた。←そのようなことはない

「ミロ、日本にも海はあるぞ。私が温泉に入っている間、お前は海で遊んでなさい」

日本は島国だから、周囲は全部海だろうよ。もう兄貴は温泉に決まったと思って、ミロにさらっと言い返して、アルデバランに温泉の本を見せて説明をはじめた。

「俺は白い砂浜の海に行きたいんだよ!!」

ミロの絶叫で会議室がしーんとなった。日本に白い砂浜の海なんてあるのか?先進国だから汚そうだよな。←離島ならばあるやもしれぬ

「シベリアが無理なら、私は野生のペンギンに会いたいです」

今度はカミュがシーンとさせた。ペンギンってことは南半球だな。

「仏像のあるところにしたまえ!」

またまたシーンとなった。仏像ってことはアジアだよな。アジアにペンギンっているのか?←きいたことがないのぅ

「俺……グランドキャニオンいきたい」

ひっそりシュラが主張したが全員無視。

「はい、オーロラがみたいです!」

んなもん、カミュにオーロラサンダーなんとかでもやてもらえ!んなわけでアルデバランの意見も無視。


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