★ミロたんといっしょ22 (英雄○○を好む!)
今日もミロは白羊宮で食事をした後カノンの尻を追いかけていた。
カミュがシベリアに帰って1週間が経ち、ミロは欲求不満で爆発しそうだったのだ。ミロ「カノン、やらせてくんない?」
カノン「やらせるか、バカ」
ミロ「まぁまぁ、いいから、いいから! なっ、やらせろよ」
カノン「うるせーよ!」
カノンは夕飯のデザートを頬張りながら隣に座るミロの椅子を蹴飛ばした。
ミロ「人が物食ってるときに椅子蹴っ飛ばすなよ!!」
カノン「だったらお前も、物食ってる時に発情すんな!」
ミロ「いいじゃん、減るもんじゃねぇし。初めてなら、俺が優しくしてやるしさ! カミュいなくて身体が寂しいんだよね」
カノン「だったらてめぇがシベリア行け! 俺のケツは出す専門だ!」
ミロ「それが出来たら、俺だってカノンで我慢しないよ」
アルデバラン「ミロ、やらせてもらうのに『我慢』は、いくらなんでもカノンに失礼じゃないか?」
ミロ「別にお互い気持ちよくなるんだから失礼でもなんでもないじゃん。それに友達なんだから、他人行儀な気を遣う必要ねぇだろう?」
アイオロス「無茶苦茶な理論だな……」
ミロ「どうしても駄目?」
カノン「あたりまえだろうが!!」
ミロ「だったらムウでもいいんだけど」
シオン「蠍……余が干からびるまでお前の肉欲を満たしてやろうか?」
ミロは慌てて口を抑えると首をブンブンブンブンと光速で振った。
ミロ「すみません、教皇。ムウはいやです」
カノン「アルデバラン、お前相手してやれよ! 友達なんだろう?」
アルデバラン「私がですか!?」
ミロ「アルデバランと!?」
二人は同時に顔を見合わせると、顔を青ざめさせた。
アルデバラン「無理です、無理です。私の尻も出すオンリーです!」
ミロ「俺だってムリムリムリ。アルデバランの尻になんて欲情できない!」
カノン「お前さ、カミュに突っ込まれたりするんだろ? だったらアルデバランに突っ込んでもらえばよくね?」
ミロ「やだ。俺のケツ壊れちゃうじゃん!!」
シオン「だから余が気持ちよくしてやると……」
ミロ「ケツ以外も壊れるから嫌です」
カノン「じゃぁ、鶏に掘ってもらえよ」
アイオロス「無理だ。私の体はサガ専用なんでな」
カノン「きしょ! きしょ! きしょ! ホモ死ねっ!」
アイオロス「死ねまで言わなくても……」
アルデバラン「ミロはなんでそんなにカノンに固執するんだ?」
ミロ「別に固執してないよ。ただカノンならチョロそうだし、後腐れなさそうだしさ」
カノン「はぁ? チョロそうだと!?」
ムウ「サガのほうがチョロそうですよ、ミロ」
ミロ「ええ!? サガを? 無理だよ」
ムウ「サガはバカですから、ちょっと過去の罪を突きながら頭を下げればすぐに尻を開きそうですよ。ね、シオンさま」
シオン「そうじゃのう」
ムウ「現にアイオロスはそうやってサガをいいようにしているわけですから、ミロにだって簡単に足を開いてくれるのではありませんか?」
アイオロス「バカヤロウ。私はそんなことしてない! 私とサガは相思相愛なんだ! だからサガに手を出したらぶっ殺す!」
ムウ「アイオロスの物もなにも、サガ自身が尻を開くんですから、こちらには非はないですよ。どうですか、ミロ?」
ミロ「……うーん、サガでもいいんだけど、なんかそういうのって罪悪感あるから嫌だな。俺は明るく気軽に後腐れなくセックスしたいんだけど……」
ムウ「しかしサガの身体の方がアイオロスで慣れてますから、スムーズに出来ますよ? カノンは堅そうですし、大暴れして大変そうです。貴方にカノンを乗りこなせるとは思えませんが」
ミロ「うーん……、あっ!そうだ、アイオロスさぁ、サガとカノン交換しない?」
アイオロス「は?」
ミロ「カノンやらせてやるから、俺にサガやらせて? それなら罪悪感ないしさ」
思わず全員があっけにとられてミロを見る。カノンにいたっては既に怒る気も失せていた。
アイオロス「いや、交換する必要ないし。カノンを抱きたいとも思わないから……」
ミロ「え!? なんで?」
アイオロス「なんでと言われても、私はお前みたいに誰でもいい訳じゃないからな」
ミロ「アイオロスだって毎日サガとエッチしてるわけじゃないだろう? 欲求不満にならないの?」
アイオロス「なるぞ。だからといってお前みたいに適当な相手に欲求をぶつけようとは思わないだけだ」
ミロ「でもカノンだよ? カノンに欲情しないの!?」
アイオロス「しないぞ。するわけない。なぁ、カノン」
カノン「あったりめぇだ!」
ミロ「でもアイオロスはサガに欲情するんだよね?」
アイオロス「おう、びんびんだ!」
ミロ「じゃぁ、カノンにも欲情するんじゃないの!?」
アイオロス「いや、しない」
ミロ「これっぽちも?」
アイオオロス「ああ、これっぽちも。一ミクロンも!」
ミロ「うそだ! 絶対嘘だ! うそつきアイオロス!!!」
アイオロス「嘘なんてつく必要ないだろう」
ミロ「だってカノンもサガも同じじゃん。サガに欲情するならカノンにだって欲情するはず!」
その一言にカノンは切れると、ミロの髪の毛をムンズと掴んで椅子から引きずりおろしてそのまま床にたたきつけた。
ミロ「なにすんだよ!」
カノン「俺は俺だ、兄貴と同じにするんじゃねぇ! 今度同じ事言ったら、まじでぶっ殺してやるからな」
アイオロス「そうだぞ、ミロ。カノンはカノン、サガはサガだ。カノンが怒るのも無理はない」
ミロ「違うよ。見た目が同じってことだよ。頭の先からつま先まで、同じじゃん。現に、未だにサガとカノンの見分けがつかない連中が聖域には五万といるんだぜ」
カノン「そっくりじゃねぇよ」
アイオロス「そっくりじゃない!」
カノンとアイオロスは顔を見合わせた。しかしすぐにカノンがふいっと顔を逸らし、アイオロスは苦笑した。
ムウ「しかし、見た目はほぼ変わりませんよ。アイオロスは本当にカノンには欲情しないんですか?」
アイオロス「しないぞ。もし私がカノンに欲情してたら今頃カノンの尻は大変なことになってるだろう?」
カノン「誰がお前になんてやられるか」
アルデバラン「一度も欲情したことないんですか?」
アイオロス「ないなぁ」
シオン「ムラッと来たこともないのか?」
アイオロス「ないです。だって恋人の弟に欲情するなんて、変態じゃないですか!」
カノン「ホモな時点で十分変態だっての」
シオン、ムウ、アルデバラン、ミロの四人はまじまじとアイオロスを見つめた。
シオン「嘘をつくでないぞ、アイオロス」
アイオロス「本当に欲情しませんって。そんなのサガへの裏切りですから」
シオン「しかし時に身体と心は別物であるからのう。余とて、ムウを心より愛しておるが、他の男にも欲情する。もしムウが双子だったならば、カワユイムウが二人もおるのじゃ必ずもう一人にも欲情し、愛してしまうがのう」
ムウは全身に悪寒が走り、鳥肌が立つをを感じた。
ミロ「ですよね!! 俺だってカミュが双子だったら、絶対もう一人も襲う!」
アルデバラン「もし自分が欲求不満で、恋人と同じ容姿のもう一人がいたら、確かに理性が保つかどうかは微妙です」
シオン「ほう、お前の恋人とは誰じゃ?」
アルデバラン「た、た、たとえ話でございますよ、教皇さま」
汗をだらだらとたらしながらアルデバランは瞳をきょどらせ、
アルデバラン「ところで、アイオロスは最近いつサガとベッドに入ったんですか?」
と話を逸らす。
アイオロス「ん〜、私もご無沙汰だが、10日ほど前かな」
ミロ「10日もエッチなし!? 欲求不満にはならないのかよ!!」
アイオロス「そりゃ、欲求不満だが、させてもらえないんだから我慢するしかないだろう」
ムウ「そこでカノンで代用です」
ムウはカノンの肩に手を伸ばすと、超能力でその体をアイオロスの横に移動させる。
突然真横に現れたカノンにまったく動じずにアイオロスはじっとカノンを見上げた。カノン「うおっ、ムウなにしやがる!!」
アイオロス「うーーん、ないな。ない!」
ムウ「サガとまるで同じカノンがどういう喘ぎ方をするか興味はないんですか?」
アイオロス&カノン「同じじゃない!」
アイオロス「それに、カノンは男にやられて喘ぐのか?」
カノン「喘ぐわけねぇだろう?」
アイオロス「喘がんそうだぞ」
ムウ「実際に試してみないと分らないですよ。私の寝室があいてますから、どうぞ試してみてください」
アイオロス「いや、結構。興味ないんで」
ミロ「おい、カノン。ちょっとアイオロスのチン○撫でてみろよ!」
カノン「はぁあ?」
ミロ「どうせ欲情しないなんてふかしだしさ! アイオロスの鼻あかしてやろうぜ」
アイオロス「ちょっと待て、撫でられたら勃起はするぞ」
ミロ「ほら、やっぱりカノンに欲情すんじゃん!」
アイオロス「それはカノンに欲情してるわけではないだろう! そこでカノンと寝たいか寝たくないかが問題で、私はそれでもカノンと寝たいとは思わんぞ」
アルデバラン「それじゃあ、どうするんです?」
アイオロス「バカっ、そこまで言わせるな。自分できちんと処理するか、落ち着くまで待つに決まってるだろう!」
ミロ「俺なら即行押し倒して腰振っちゃうけどなぁ」
アイオロス「相手がサガなら、私だって押し倒しでガンガンに腰を振るがな」
ムウ「どうしてアイオロスはサガに欲情できて、カノンには欲情できないんですか?」
アイオロス「どうしてもなにも、サガはサガ、カノンはカノンだからだ。そして私が愛してるのはサガだからだろう。あたりまえのことを聞くな」
カノン「そうだ、そうだ! ムカつくが、アイオロスの言うことが正しい。俺は俺、兄貴は兄貴だ! だから兄貴とちょっと見た目が似てるからって欲情するのは見当違いも甚だしい」
ミロ「それじゃ、一応それぞれ個人としてみてれば欲情してもOK!?」
カノン「なんだその一応ってのは、ふざけるなよ!」
アイオロス「そうだとも。まずはサガとカノンを完全な別の人間として認識しなくちゃだめだ」
ミロ「それは分ってるよ。ただどうしても見た目が同じだからさ、欲求のはけ口には問題ないっていうか……俺的にはどっちでもいいんだよね」
アイオロス「お前はバカだな。見た目だってよく見れば、いろいろと違うんだぞ」
カノン「そうだ、そうだ。よく見なくても全然違う。俺のほうがかっこよくてイケてる!」
ミロ「どこが違うんだよ……」
アイオロス「こうしてカノンを見ても、こいつにはエロさが足りない! ほら、全然違うだろう!」
カノン・ミロ・アルデバラン・ムウ「はぁ!?」
アイオロス「カノンは比較的身体のラインが出る服を着てるだろう? 胸元の編み上げも適当でいつも開いてるし、腕だってむき出しだし、尻も足の形も良く分る。それに比べてサガはいつも教皇みたいなずべずべのローブを着て肌を隠しているだろう。だがそれでもサガはエロく色っぽく見えるんだ。洋服ぐらいじゃ、サガから溢れ出る色気は抑えきれないっていうのかな。それになんだかんだ言っても、サガの言葉の端々に私の愛を感じるからな。カノンにはそれが全くないから欲情するっていうほうが無理な話だ」
アルデバラン「しかしアイオロスがいくら否定しても、口では何とでも言えますよ」
アイオロス「分った、じゃぁ証明してやる。アルデバラン、お前席をどけ!」
アイオロスの隣に座っていたアルデバランは席をたつと、ミロの隣に腰をかけ場所を移動した。