ミロたんといっしょ(ミロたんとお釈迦さ その1)

 

処女宮を通ったミロは、処女宮の通路に落ちている金色の物体をなんとなく拾ってみた。

ミロ「なんだ、これ?王冠かなにかか?」

首を傾げながら、ミロはその金色の輪っかをしげしげと眺めると、頭にはめてみた。すると、それはすっぽりとミロの額に納まった。まるで、ミロの頭のサイズに合わせて作られたように、ぴったりとはまったのである。

ミロ「おぉ!?これって俺用?早速カミュに見せに行こう♪」

ミロはスキップをしながら宝瓶宮まで登っていったが、磨羯宮でシュラに捕まってしまった。

シュラ「おう、小僧。変わった物してるな?」

ミロ「かっこいいだろう!」

シュラ「なんなんだそれは?」

ミロ「知らない。処女宮に落ちてた。」

シュラ「勝手に拾ってきたのか?」

ミロ「そうだよ。」

シュラ「シャカに怒られて、六道に落とされるぞ。」

ミロ「うっ・・・・、しまった。返したほうがいいかな?」

シュラ「そりゃそうだろう。」

ミロ「だよな。」

六道に落とされるのは流石にミロも嫌なので、頭にはまった輪を取ろうとした。

ミロ「あれ?・・・・・取れない。」

シュラ「どうした?」

ミロ「うーーーーーん・・・・・・。」

輪に両手をかけて上に引っ張るが、額にはまった輪はピクリとも動かなかった。

ミロ「どうしよう。取れない・・・。」

シュラ「どれ、俺が引っ張ってやる。」

ミロ「うおっ、痛てぇ〜〜〜。」

シュラは金冠を力いっぱい引っ張るが、ピクリとも動かない。

シュラ「・・・・・これで切ってみるか?」

ミロ「んなもんで切ったら、俺の頭まで切れるだろうがっ!!」

シュラは右手の手刀をミロの前にかざすと、ミロの顔は青ざめた。そして、一目散に磨羯宮を飛び出したのであった。

 

宝瓶宮

ミロ「カミューーーーーーーーーーー!!」

カミュ「どうした、ミロ?」

ミロ「この頭、見てくれよ。」

カミュ「・・・・・、お前には似合っているぞ。」

ミロ「え?そう・・・?」

カミュ「ああ。可愛いぞ、ミロ。」

カミュはミロの頭をグリグリと撫でまわしながら、情けない表情をしているミロに顔を重ねる。

ミロ「ん・・・・・。なにすんだよ!」

カミュはそのままミロを押し倒すと、エッチなことをし始めた。もちろんミロも、取れない金冠のことを忘れてその気になっている。

ミロ「・・・ん・・・っ・・カミュ〜〜、もっと・・・。」

カミュ「・・・・ミロ・・・・。」

ミロ「んんっ・・・・・痛い!!」

カミュ「ハァ・・・。」

ミロ「うおぉぉぉぉ!!痛い!痛い!いてぇーーーーーーーーーー!!」

カミュがミロの上で卑猥に腰を動かしていると、ミロが突然悶え始めた。最初は構わず腰を動かしていたカミュであったが、あまりの痛がりぶりに、ミロから自分のイチモツを引き抜いた。
ミロはそれでも、悶えながら床を転げまわった。

カミュ「ど、どうしたんだ、ミロ?」

ミロ「痛い!痛い!痛い!!頭が割れるぅ〜〜〜〜〜〜!!」

カミュ「あ、あたま?」

ミロ「あぎゅーーーーーーーー!!!」

カミュ「ミロ!!!」

ミロ「はぁはぁはぁ・・・・・。」

カミュ「大丈夫か?どうしたんだ・・・。」

ミロ「分かんない。突然、これが頭を締め付けて・・・。」

カミュ「その金色の冠がか?」

ミロ「そう。めちゃめちゃ痛い。っていうか、死ぬよ。」

カミュ「そんな物、はずせばいいだろう。」

ミロ「外れないんだよ。だから、カミュの所に来たんだ!!」

カミュ「どれ・・・・」

カミュは小宇宙を込めて力いっぱい金冠をひっぱった。

ミロ「あぎゅーーーーーーーーー!!」

カミュ「取れん・・・・。一体なんなのだ、これは?」

ミロ「どうしよう。これ一生外れないないのかな?もしかして、エッチする度に、これが締め付けられるんじゃ・・・。」

カミュ「そんな・・・。」

二人の顔は青ざめた。

 

処女宮

ミロ「おい、シャカ!!」

シャカ「・・・・・・。」

カミュ「起きてくれ、シャカ。」

シャカ「寝てないどいない。なんだね、一体?」

ミロ「これ取ってくれよ。お前のだろう?」

シャカ「・・・・・・。見覚えがない!」

ミロ「嘘をつくなよ。お前のところで拾ったんだぞ。」

シャカ「人の宮のものを、勝手に持っていったということかね?」

ミロ「うっ・・・・。そうだよ。いいから取ってくれよ!!」

シャカ「それが人に物を頼む態度かね、ミロ。君は相変わらず礼儀しらずだな。」

ミロ「なんだと?もう、お前になんて頼むか!!一生寝てろよ!!」

シャカ「ふっ、寝てなどいない。」

ミロ「行くぞ、カミュ!!」

ミロはカミュの手を引っ張ると、そのまま階段を下りていった。

 

ミロ「なぁ。カミュ、どうしたら取れるかな。」

カミュ「ふむ。持ち主のシャカが取れないのでは、手のうちようがないな。」

ミロ「そんな。俺、一生エッチできないの?」

カミュ「それは困る。」

ミロ「だったら、どうすればいいんだよぉ。」

カミュ「ふむ・・・・・・。こういうことはサガに聞くのが一番かも知れんな。」

ミロ「どうやったらエッチできるかをサガに!?サガはそういうこと嫌いだろう。」

カミュ「違う。どうやったら、この輪が外れるかだ!」

ミロ「そっか。訳の分からない面倒なことは、サガに聞けばいいんだよな。サガは心配性だからすぐに、真剣になって考えてくれるもんな。」

 

 

双児宮

ミロ「おい愚弟。サガはどこだ?」

カノン「あ?兄貴なら風呂だぜ。風呂!!」

ミロ「また風呂入ってるのか?」

カミュ「まぁ、いい。行くぞ、ミロ。」

ミロ「おう。」

 

双児宮・浴室

カミュ「おじゃまします、サガ。」

サガ「!!!!!!!」

カミュ「ご自分の裸に陶酔しているところ、申し訳ないのですが、一大事です!」

カミュは、頭を洗っている形で硬直状態のサガの頬をペチペチと叩いた。

ミロ「サガ、聞いてるか、助けてくれよ。でないと、掘るぞ!!」

ミロは、硬直状態のサガの生尻を撫でまわした。その途端、頭に激痛が走り悶える。

ミロ「あぎゅーーーー!!いてぇ!!」

カミュ「大丈夫か、ミロ!!」

サガ「うるさいぞ。出て行ってくれ。用があるなら、風呂が終わってからにしろ!」

カミュとミロは風呂から追い出された。

 

双児宮

カミュ「やはり欲情すると冠が締まるのか?」

ミロ「まさか・・・。」

カノン「お前達、珍しく真剣な顔してどうしたんだ。」

カミュ「ミロ。ちょっとカノンで試してみろ!」

ミロ「分かった・・・。」

カノン「はぁっ?」

ミロ「カノン。ヤらせろよ!!」

カノン「ヤらせねぇっていってんだろうが!」

ミロがカノンの隣にすわり、尻を撫でようとすると再び激痛が走った。

ミロ「あうっ!!いてぇ〜〜〜!!」

サガ「まだ騒いでるのか?カミュも一緒になって騒ぐとは、一体どうしたんだ!?」

しばらくして、ホカホカと湯気を立たせながら、穏やかな顔をしたサガが風呂から出てきた。
しかし、カミュとミロの話を聞いて、すぐに眉間にシワをよせた。

サガ「ミロ。小さい頃から、落ちている物には手を出すなと言っていたであろう?何度言わせるのだ!」

ミロ「だってぇ・・・・。」

サガ「だってではない!!自業自得だ!」

ミロ「そんなこと言わないで外してくれよ。このままだとエッチも出来ないんだよ。」

サガ「はっ?」

カミュ「欲情すると、この冠がミロの頭を締め付けるのです。」

カノン「なんだ、それならいいじゃねぇか。こいつは少し発情しすぎなんだよ。」

ミロ「愚弟は、余計な口出しするなよ!」

カノン「なんだと!!」

サガ「そうだな。お前は落ち着きがなさ過ぎるから、いい機会だな。」

ミロ「そんな。頼むよサガぁ。」

カミュ「私からも頼みます、サガ。このままでは、ミロが不憫でなりません。」

二人のすがるような目に見つめられ、サガの心が動いた。

サガ「まったく・・・・。仕方ない奴だ。」

カノン「(あーあ、またお荷物背負い込んじまったよ。兄貴も馬鹿だな。病院へ連れていく準備でもしておくかな。面倒くせーな。)」

 


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