ミロたんといっしょ(ミロたんと学力試験 その1)

 

教皇の間に出頭日のミロとアイオリアは、礼拝が終わると教皇に図書館へ連行された。

二人は机をはさんで教皇と向かい合わせに座った。

教皇シオン「おまえたち、頭が悪いだろう。」

ミロ・アイオリア「は?」

教皇シオン「聖戦の際、余の高度な作戦を理解出来ずに暴れていたのはどこのどいつだ?。」

アイオリア「それは、教皇の作戦が悪いんじゃ・・・・。」

教皇シオン「だまれ小僧!。」

ミロ「はい、はい、はーーーい!。獅子座のアイオリアです。」

教皇シオン「おまえもだ、愚か者!」

ミロ「いてぇ!!!!」

教皇はミロの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。

 

教皇シオン「問題。時速530Kmで移動したら、50秒後に時速600kmで追っ手が来た。さて、何秒後に追いつかれるか?」

アイオリア「はい、教皇!」

教皇シオン「ほう、解るのか獅子よ。」

アイオリア「やっつけてしまえば一生追いつかれません。」

教皇シオン「馬鹿者!!!筋肉で考えるな!頭を使え!頭を!!!!。」

アイオリア「ぎゃーーーーー。」

教皇は問題に即答したアイオリアの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。

 

教皇シオン「蠍よ、分からぬのか。」

ミロ「う・・・・・・。問題が長すぎて覚えられません、教皇。」

教皇シオン「おまえらは馬鹿決定じゃ。」

アイオリア「お、お言葉ですが、勉強ができないのと、馬鹿なのは違うと思います。」

教皇シオン「そうか、では貴鬼以下ということにしておこう。貴鬼はこの程度の問題に悩みはせぬわ。」

ミロ「が、ガキ以下・・・・。」

教皇シオン「蠍よ、8×7は?」

ミロ「え?」

教皇シオン「脳みそ見せてみよ!!!全部筋肉だろう!皺はあるのか皺は!!!!!」

ミロ「ぎゃーーーーーーーーーー、いてぇぇぇぇ。」

教皇はミロの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけ、ミロの頭蓋骨をを二つに裂こうとした。

教皇シオン「蠍よ、あと30分後に掛け算のテストを行う。それまでにもう一回全部暗記してこい。全問正解は当然。出来なかったら、蠍座の聖衣は返してもらうぞ。」

ミロ「あれは俺のだ!!」

教皇シオン「教皇命令じゃ。」

ミロ「う・・・・。」

教皇シオン「こんな馬鹿に聖衣を託したとあっては、若くして散った先代の蠍座に、冥府で会わせる顔がない。」

ミロ「先代もいい男でした?」

教皇シオン「おまえよりかは賢かったぞ。」

ミロ「馬鹿で悪かったっすねぇ。」

教皇シオン「ほれ、あと25分だぞ。」

ミロは教皇が差し出した算数の本を渋々受け取り、ブツブツと九九を暗唱し始めた。

 

教皇シオン「これは何だ?」

教皇は世界地図を取り出し、机に広げた。

アイオリア「えーーー・・・・・地図でしょうか?。」

教皇シオン「決まっているだろう。」

アイオリア「地球の地図ですか?」

教皇シオン「あたりまえだ!馬鹿者!!!」

アイオリア「こんな地図見たことないのですが・・・・!」

教皇シオン「これはアテナがおわす日本を中心とした地図だ!」

ミロ「へーー、そうなんだーー。」

算数の教科書から顔を覗かせ、ミロは地図を見て感心した。

教皇シオン「蠍よ、シベリアはどこだ?」

ミロ「まかせてください!。カミュがいるところを間違えるはずないっすよ!!。ここですよ、こ・こ!。」

教皇シオン「ばーかーーーもーーのーーーー!!そこはカナダだ!!!。貴様、本当に脳みそあるのか?!。」

ミロ「ぎゃーーーー、いてぇーーー。」

教皇はミロの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。

 

教皇シオン「獅子よ、オーストラリアはどこにある。」

アイオリア「えーー・・・・・、コアラがいる方ですよね・・・・。」

教皇シオン「そうだ、オーストリアではないぞ。カンガルーがいる国だ。」

アイオリア「南半球だから・・・。」

教皇シオン「そうそう。」

アイオリア「ここ。」

教皇シオン「どうして南極にコアラがいるのだ、大馬鹿者!!!!有袋類に死んで謝れ!!。」

アイオリア「うぎゃーーーーーーーーー。」

教皇はアイオリアの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。

 

教皇シオン「アフリカ大陸はどれだ?」

アイオリア「・・・・・こ、これ、でしょうか?。」

教皇シオン「そう、そのとおり。」

アイオリは冷や汗を流しながら胸をなでおろした。

教皇シオン「では、アフリカ大陸にあった四大文明の一つは?」

アイオリア「ガンジス文明、ですか?」

教皇シオン「・・・・・ピラミッドがあるのはどこの国だ?」

アイオリア「エジプトですよね。あ!エジプト文明か!!そういえば習った、習った!!。習いました、教皇!。」

教皇シオン「獅子よ・・・・おまえ、落ち着いて物事を考えるということを身につけよ。」

アイオリア「私は、そんなに落ち着きがないでしょうか?」

教皇シオン「たかが常識問題ごときでうろたえているではないか。」

アイオリア「そ、それは・・・・・・・。」

教皇シオン「獅子よ、あと30分後に世界地理のテストを行う。それまでにこの本に出ている主要国を全部暗記してこい。全問正解は当然。出来なかったら、獅子座の聖衣は返してもらうぞ。」

アイオリアは教皇が差し出した社会科の教科書を受け取り、ブツブツと暗唱し始めた。

 


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