★ミロたんといっしょ(ミロたんと学力試験 その1)
教皇の間に出頭日のミロとアイオリアは、礼拝が終わると教皇に図書館へ連行された。
二人は机をはさんで教皇と向かい合わせに座った。
教皇シオン「おまえたち、頭が悪いだろう。」
ミロ・アイオリア「は?」
教皇シオン「聖戦の際、余の高度な作戦を理解出来ずに暴れていたのはどこのどいつだ?。」
アイオリア「それは、教皇の作戦が悪いんじゃ・・・・。」
教皇シオン「だまれ小僧!。」
ミロ「はい、はい、はーーーい!。獅子座のアイオリアです。」
教皇シオン「おまえもだ、愚か者!」
ミロ「いてぇ!!!!」
教皇はミロの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。
教皇シオン「問題。時速530Kmで移動したら、50秒後に時速600kmで追っ手が来た。さて、何秒後に追いつかれるか?」
アイオリア「はい、教皇!」
教皇シオン「ほう、解るのか獅子よ。」
アイオリア「やっつけてしまえば一生追いつかれません。」
教皇シオン「馬鹿者!!!筋肉で考えるな!頭を使え!頭を!!!!。」
アイオリア「ぎゃーーーーー。」
教皇は問題に即答したアイオリアの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。
教皇シオン「蠍よ、分からぬのか。」
ミロ「う・・・・・・。問題が長すぎて覚えられません、教皇。」
教皇シオン「おまえらは馬鹿決定じゃ。」
アイオリア「お、お言葉ですが、勉強ができないのと、馬鹿なのは違うと思います。」
教皇シオン「そうか、では貴鬼以下ということにしておこう。貴鬼はこの程度の問題に悩みはせぬわ。」
ミロ「が、ガキ以下・・・・。」
教皇シオン「蠍よ、8×7は?」
ミロ「え?」
教皇シオン「脳みそ見せてみよ!!!全部筋肉だろう!皺はあるのか皺は!!!!!」
ミロ「ぎゃーーーーーーーーーー、いてぇぇぇぇ。」
教皇はミロの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけ、ミロの頭蓋骨をを二つに裂こうとした。
教皇シオン「蠍よ、あと30分後に掛け算のテストを行う。それまでにもう一回全部暗記してこい。全問正解は当然。出来なかったら、蠍座の聖衣は返してもらうぞ。」
ミロ「あれは俺のだ!!」
教皇シオン「教皇命令じゃ。」
ミロ「う・・・・。」
教皇シオン「こんな馬鹿に聖衣を託したとあっては、若くして散った先代の蠍座に、冥府で会わせる顔がない。」
ミロ「先代もいい男でした?」
教皇シオン「おまえよりかは賢かったぞ。」
ミロ「馬鹿で悪かったっすねぇ。」
教皇シオン「ほれ、あと25分だぞ。」
ミロは教皇が差し出した算数の本を渋々受け取り、ブツブツと九九を暗唱し始めた。
教皇シオン「これは何だ?」
教皇は世界地図を取り出し、机に広げた。
アイオリア「えーーー・・・・・地図でしょうか?。」
教皇シオン「決まっているだろう。」
アイオリア「地球の地図ですか?」
教皇シオン「あたりまえだ!馬鹿者!!!」
アイオリア「こんな地図見たことないのですが・・・・!」
教皇シオン「これはアテナがおわす日本を中心とした地図だ!」
ミロ「へーー、そうなんだーー。」
算数の教科書から顔を覗かせ、ミロは地図を見て感心した。
教皇シオン「蠍よ、シベリアはどこだ?」
ミロ「まかせてください!。カミュがいるところを間違えるはずないっすよ!!。ここですよ、こ・こ!。」
教皇シオン「ばーかーーーもーーのーーーー!!そこはカナダだ!!!。貴様、本当に脳みそあるのか?!。」
ミロ「ぎゃーーーー、いてぇーーー。」
教皇はミロの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。
教皇シオン「獅子よ、オーストラリアはどこにある。」
アイオリア「えーー・・・・・、コアラがいる方ですよね・・・・。」
教皇シオン「そうだ、オーストリアではないぞ。カンガルーがいる国だ。」
アイオリア「南半球だから・・・。」
教皇シオン「そうそう。」
アイオリア「ここ。」
教皇シオン「どうして南極にコアラがいるのだ、大馬鹿者!!!!有袋類に死んで謝れ!!。」
アイオリア「うぎゃーーーーーーーーー。」
教皇はアイオリアの髪を掴むと、そのまま頭を机に叩きつけた。
教皇シオン「アフリカ大陸はどれだ?」
アイオリア「・・・・・こ、これ、でしょうか?。」
教皇シオン「そう、そのとおり。」
アイオリは冷や汗を流しながら胸をなでおろした。
教皇シオン「では、アフリカ大陸にあった四大文明の一つは?」
アイオリア「ガンジス文明、ですか?」
教皇シオン「・・・・・ピラミッドがあるのはどこの国だ?」
アイオリア「エジプトですよね。あ!エジプト文明か!!そういえば習った、習った!!。習いました、教皇!。」
教皇シオン「獅子よ・・・・おまえ、落ち着いて物事を考えるということを身につけよ。」
アイオリア「私は、そんなに落ち着きがないでしょうか?」
教皇シオン「たかが常識問題ごときでうろたえているではないか。」
アイオリア「そ、それは・・・・・・・。」
教皇シオン「獅子よ、あと30分後に世界地理のテストを行う。それまでにこの本に出ている主要国を全部暗記してこい。全問正解は当然。出来なかったら、獅子座の聖衣は返してもらうぞ。」
アイオリアは教皇が差し出した社会科の教科書を受け取り、ブツブツと暗唱し始めた。