掲載: 2009.04.28


2009年4月18日、碓氷峠鉄道文化むら開園10周年記念イベントが始まりました。初日となる18日は約5000人の来園者で大盛況となりました。5月末までのイベント期間中、主として土日祝日に各種企画が用意されていますので、この機会に是非ご来園ください。

保存車両等の詳しい説明は省略していますので、公式サイトならびに当サイトの文化むら案内ページ等も適宜ご参照ください。
なお、文中コメントは当サイト管理人の個人的なものです。碓氷峠鉄道文化むら等関係部所には関係ありませんし、当サイト関係者一致の公式見解でもありません。全ての文責は管理人一人にのみあります。
※来園客等、公人以外の方の顔が写っている写真は顔面を修正してあります。

撮影日:2009.04.18

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大勢の来園客で賑わう園内の様子。


家族連れ等、大勢の来園客で賑わう園内。
当日の早朝は曇がかっていたものの、午前中には晴天になりました。この日は入園料無料(乗り物は有料)ということもあってか、駐車場は早々に満杯になりました。県外ナンバーも目立ちましたからETC車休日割引の影響もあるようです。
この日だけで約5000人が訪れたそうです。行楽シーズンの繁忙ピーク期でもだいたい3000人/日ぐらいだそうですから、この日の盛況ぶりは数字でも明らかです。


屋外展示スペース。
芝生の上で弁当を食べる家族連れ。


同じく屋外展示スペース。
記念撮影を楽しむ家族連れ。


屋外展示スペースの特設ステージ。
峠太鼓の演技が行われています。


同上で行われた「超速戦隊G-FIVE」のショー。群馬が生んだローカルヒーローだそうです。


花壇。「10周年」という文字が形作られています。注意しないと見過ごしてしまいそうですが。


鉄道展示館横の手こぎトロッコ。
走り出す際には少しコツがいります。コツがつかめなくて、発車に手間取る家族もいました。順番待ちの家族が列を作り、人気を集めていました。

なお、トロッコは塗装の剥落や錆が目立ち初めていて、そろそろ整備が必要な状態です。家族が手軽に楽しめる人気アトラクションだけに、万全な整備を期待したいところです。


鉄道展示館横のクハ189-506。
公開されている運転台の中から子供の歓声が聞こえました。

展示車両共通の問題ですが、子供達が高所に登ったり、ワイパーや運転台装置などを非常に乱暴に扱う光景が多く見られました。危険防止対策ならびに、展示物を大事にするための教育的仕組みが必要かと思います。もちろん親御さんの認識も大切です。



鉄道展示館前に屋外展示されたED42-1。
開園10周年を記念した特別展示です(普段は鉄道展示館内で屋内展示)。
5月末までのイベント期間中、土日祝日に実施されます(雨天中止)。


同上。


同上。
最近の子供にとっては線路の上を歩くことが珍しいのでしょうか。親御さんが呼んでいるのに、なかなか離れない子供もいました。


同上。
良好な外見を保っていますが、明るい場所で見ると塗装の剥落や、錆が少々目立ちます。


同上。


同上。


一部の集電靴が破損して針金で応急措置されたままなのが気になります。
(碓氷峠鉄道文化むらオープン間もなく破損したようで、10年近く修理されないままになっています)

この日も、集電靴をステップと間違えて乱暴に乗る来園者がいて気になりました。集電靴周辺は絶縁のため木製部品が使われていて強度的にやや弱い上に、木製のため亀裂が発生している箇所もあり、破損防止の対策が望まれるところです。


同上。
なお、周辺の桜は散ってしまっていました。例年よりも満開が早かったそうです。


同上。
懐かしそうに眺めながら談笑している老夫婦らしき人たちも結構いました。


同上。ピニオン部分。


同上。「アプトくん」と。


同上。



トロッコ列車「シェルパくん」とEF63-25。
「シェルパくん」は発車時間が近づくと乗客の長い列ができ、あいかわらずの盛況ぶりでした。


満員の乗客を乗せて峠方向へ登っていく「シェルパくん」

駅の場所がわかりにくいのか、場所を尋ねる来園客が複数いました。
乗り場案内板を増やす必要がありそうです。


三重連運転を終え、僚機を留置線に残して出発線に戻るEF63-25。

なお三重連の撮影には失敗しましたので、画像がありません。

※イベント期間中の三重連運転は終了しています。


留置線で休む動態保存のEF63-12+24。

EF63運転体験線(トロッコ「シェルパくん」運転線兼用)が「アプトくん」の外側にあるため、せっかくの運転に気づかない来園客も少なくなかったようです。
案内放送を行うとか、ホイッスルで演出する等、工夫の余地があると思います。
また、植木が障害となって通路からEF63を撮影しにくいのは将来課題かも知れません(いっそのこと撮影用のお立ち台でも設けるとか)。


5インチの運転体験を楽しむ家族。
5インチミニSLの運転の合間に、運転体験ができます。
運転体験できることを知らない来園客も少なくないようですが、線路がミニSLと共用のため運転可能回数が限られており、あまり知られてないことが混雑防止に幸いしているとも言えます。(子供の運転ということもあり、ミニSLよりは周回に時間がかかるのが普通のようです)



マイネ40-11。


同上、車内の様子。
10周年を記念して、5月末までの土日祝日限定でマイネ40の車内が特別公開されています(雨天中止)。

※マイネ40の車内は、保存のため普段は公開されていません。


同上、車内の様子。
営業用車両から引退した後、職用車に転用され、職員の休憩用等に使用されていました。
碓氷峠鉄道文化むらで保存されるにあたって、現役時代の姿に復元されました。しかし、復元は主として外見に力点がおかれたため、車内については職用車時代の姿を残しています。

例えば、現役時代の寝台は畳敷ではありませんでしたし、内装や照明器具も現役時代とは異なります。
畳敷が懐かしいと言っている来園者もいましたが、残念ながら誤解です。

せっかくの車内特別公開なのですから、この車両について(現役時代の車内の様子も含め)わかりやすく説明した資料を配布する方法もあったかも知れません。
普段は公開されていないものを見た記念、なるほどと少し勉強できた喜びみたいなもの、見学者に両方を得てもらう工夫は今後の課題だと思います。


同上、車内の様子。

デッキ部分の木製床が、吹きさらしになっているためか、腐食が進行していました。体重の重い人やハイヒールだと踏み抜いてしまう危険もあり、早急な補修が望まれます。


同上、車内の様子。

ポカポカと暖かい陽気のせいか、中に上がりこんで仮眠をとろうとしたり、ビールを飲んでくつろいでいた来園者がいました。貴重な保存展示車両なので、常識で考えれば判断できるはずなのですが・・・。

※休憩用車両ならび休憩スペースは別に用意されています。



EF63-1。
特別イベントとして「汽笛を鳴らそう」企画が行われました。
この企画は5月末までの土日に行われます。


同上。
外部にディーゼル式のコンプレッサー(画像右手前の青い装置)を仮設し、2エンド側のエアーホースより空気を送り込み、ホイッスルを鳴らせるようにしてあります。
青い腕章をしているのは公式ファンクラブの洗浄ボランティアです。本日も多数のボランティアが園内案内や警備を手伝っていました。


体験者が思い思いに鳴らすホイッスルの大音量に驚いて耳を塞ぐ女の子。
この子も、しっかりホイッスルを鳴らしたようです。


1エンド側より運転台に乗り込み、1エンド運転台でホイッスルを数回鳴らしたあと、機械室を通って2エンド側運転台へ移動(2エンド側運転台でもホイッスルを鳴らせるようになっています)。2エンド側より降車する段取りです。

この企画も好評で、大勢の来園客が楽しみました。一度は並ぼうとしたものの、時間切れで体験できなかった方も少なくありませんでした。体験を希望される方は早めに並んだ方が良いと思います。


「汽笛を鳴らそう」体験を終えてEF63-1から降りてきた子供。
興奮冷めやらないのか、親御さんが呼んでいるのにも関わらず、しばらくEF63を見上げていました。



5インチミニSL。
大人も楽しんでいます。


同上。出発線。
私見では園内で一番笑顔が多い場所です。


同上。


同上。
恐らく家族連れには一番人気の乗り物でしょう。乗ってみると予想以上にスピード感があって、大人も童心に戻れます。
5インチミニSLは園内3箇所で通路を横断(2箇所は踏切)するのですが、来園客が係員の制止に気づかず直前横断しようとしてしまうケースがありました。また、子供がふざけて線路上へ小石を置こうとすることもあったそうです。踏切横断時に鉄道式の指差確認・点呼を子供にするよう仕向けるのも有効かも知れません。
また、5インチの機関車は相当くだびれてきているようです。新しい機関車の増備がそろそろ必要な時期ではないかと改めて感じました。しかし、大型のものだと乗用車一台分ぐらいの価格になるため、イベント時は愛好家の参加を募って多種の機関車を走らせる工夫もあってよいと思います。
また、一閉塞的な運転(周回線上に一つの列車しか運転しない)になっているため、本日のような混雑時には待ち時間が長くなってしまいます。イベント等の混雑時対応で、雁行運転(2本ないし3本程度の列車を連続して運転する)を検討してみても良いのでは。


5インチミニSLの乗車待ちの列。
その横を汽笛一声、「アプトくん」が発車していき、皆注目しています。


同上。発車を見送る親子。
子供駅長みたいな企画もあってよいのではと感じました。駅長の帽子を貸与して出発合図をしたり機関車横で記念撮影したりというもの。


乗客を降ろした「アプトくん」最終列車。
本日は臨時列車も運転されましたが、どの列車も満席でした。

「アプトくん」と「5インチミニSL」との区別が初めて来園した人にはわかりにくいようです。「大きい方に乗るには、どの切符を買ってどうすれば良いのか」という類の質問を何回かうけました。
どちらも定員乗車なので、並ぶのが遅れて次の列車を待たざるを得なくなる人もいました。
本日のような混雑時には特に混乱しやすいようです。初来園者でも混乱しないような乗り物呼称や案内掲示で工夫の余地があると感じました。
この日、スタンプラリーが行われていましたが、一人で大量に用紙をもって行く人が少なくなかったようで、午前中には用紙が無くなってしまいました。賞品応募券付だったため、何口も応募しようと用紙を大量に持っていった人が少なくないようです。用紙枚数が限られていたこともあって、公正を期するために用紙を一人一枚に限定する工夫(重複応募は応募自体を無効にするとか、入園券なり乗り物チケットの半片を応募券に貼り付けるようにするとか)が必要だったと思います。
スタンプラリーの「アプトくん」スタンプ台が5インチミニSLの線路を渡った奥にあるのは、わかりにくい上に、5インチミニSL線路を横断する際の危険もあると感じました。今後同様の企画をする際には、スタンプ台の場所ならびに案内表示の点で検討が望ましいと思います。

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