Vine Linux 1.1 のインストール

山森丈範 YAMAMORI Takenori ●yamamori

●仮想コンソール

仮想コンソールの切り替え方法についても覚えておきましょう.

仮想コンソールというのは,1台のPCで複数のコンソールを持つ機能です. [Ctrl]+[Alt]+[F1]〜[F6]で,6つの仮想コンソールに切り替えられます. これらの画面には,最初はlogin:のプロンプトが出ていて, その文字列がまったく同じため,切り替わったのがわかりにくいかもしれませんが, 切り替わっています.

最初にログインしたのは[Ctrl]+[Alt]+[F1]のコンソールです. ここでstartxなどでXを立ち上げると, その画面は[Ctrl]+[Alt]+[F7]の仮想コンソールになります.

Xを立ち上げ中に,たとえば,[Ctrl]+[Alt]+[F2]を押し, そこからまたコマンドラインログインして,たとえば,

$ startx -- :1

とすると,2つ目のXが[Ctrl]+[Alt]+[F8]上に立ち上がります… などという芸当もできます.なお,上の “:1”は,ディスプレイ番号1という意味です.デフォルトでは0です.

なお,Vineのインストールの際の仮想コンソールの切り替えが [Alt]+[F1]〜[F5]だったのとは操作が違うことに注意してください.

もう1つ覚えておくべきは[Ctrl]+[Alt]+[BS]です. これを押すと,X(Xサーバ)を強制的に終了させてコマンドライン画面に 戻ることができます.Xの設定ミスその他でXが操作不能になった場合に, コマンドライン画面に退避するために使います.

●環境変数 LANGUAGE

Vineでは各種基本コマンドの出力メッセージが日本語化されているものも多く, kterm上で実行しているぶんにはいいのですが, コンソール上では(日本語が表示できないので)化けてしまいます.

そのような場合は,kon(漢字コンソールエミュレータ: コンソール画面上で日本語を表示させるためのプログラム)を起動して 日本語表示に対応させるか, または環境変数を変更して英語メッセージに切り替えます. ただし,単に“LANG=C”としただけではダメで, LANGより優先されるLANGUAGEという環境変数があり, こちらを変更しなければなりません(図38).

●図38 コンソール上でdfコマンドを使う

$ LANGUAGE=C df
Filesystem         1024-blocks  Used Available Capacity Mounted on
/dev/hda5             941390  520341   372415     58%   /
/dev/hda1              16554     630    15069      4%   /boot

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このページは、技術評論社 Linux×BSD HYPER PRESS Vol.1夏号、『Linuxのインストールとセットアップ/Vine Linux 1.1を導入しよう』 の原稿を元に、Web 用に再構成したものです。
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