Vine Linux 1.1 のインストール

山森丈範 YAMAMORI Takenori ●yamamori

COLUMN
■コラム■ 「防災訓練」

今後Linuxを使って行く上で,何らかの原因でハードディスクの マスターブートレコード(MBR)が書き変わってしまって, Linuxがブートできなくなることがあるかもしれません. そのときに備えて,以下のような防災訓練を実施してみました.

 FDからDOSをブートし,

A:\>fdisk /mbr

として,ハードディスクのMBRをわざと上書きします. これでLinuxがブートできなくなったことを確認後,以下の2種類の方法で復旧します.

○ブートディスクから立ち上げる場合

インストールの最後に作成されるブートディスクがある場合は, このディスクからブートし,rootで以下のようにlilo を実行するだけです. /etc/lilo.confが正しい限り,これで復旧します.

# /sbin/lilo
Added linux *
○インストールCD-ROMから立ち上げる場合

インストーラを,本文中の図8の画面まで進め, ここで左[Alt]+[F2]でシェルに抜けます.そして, 以下のようにしてハードディスクを手動でマウントします (ディスクパーティションは,空のハードディスクに「デスクトップPC」 でインストールしたことを前提にしています)

【IDEの場合】
# mount hda5 /mnt
# mount hda1 /mnt/boot

【SCSIの場合】
# mount sda5 /mnt
# mount sda1 /mnt/boot

ここでのmountコマンドはインストール用の特殊なもので, /dev/hda5などのデバイスファイルが存在しなくても, 単にhda5などと指定するとマウントできます.

また、インストーラで形式的に「アップグレード」を選び、 本当にアップグレードしないように注意して少し進めると、 インストーラが/パーティションを見つけて、 マウントしてくれますので、ここでシェルに切替えるという方法もあります。

そして以下のように,-rオプションで/mntを指定してliloを実行すればOKです.

# lilo -r /mnt
Added linux *

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このページは、技術評論社 Linux×BSD HYPER PRESS Vol.1夏号、『Linuxのインストールとセットアップ/Vine Linux 1.1を導入しよう』 の原稿を元に、Web 用に再構成したものです。
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