Vine Linux 1.1 のインストール

山森丈範 YAMAMORI Takenori ●yamamori

COLUMN
■コラム■ startxとxinit

コマンドラインlogin後,startx コマンドを使ってXを起動しますが,これは/usr/X11R6/bin/startx に置かれているシェルスクリプトです. スクリプト内では,いろいろ前処理を行ったあと,最終的にxinit が起動しますが,この仕組みのおかげで$HOME/.xinitrc が作られていないユーザでも,単にstartx を実行するとお馴染みのWindowMakerの画面が立ち上がるわけです.

しかし,これがすべてではもちろんありません. ある程度のユーザなら,$HOME/.xinitrcを自分で書いて, startxではなく,xinitでXを起動するでしょう. その場合,実際の画面は,設定次第でどうにでもなります.

NFSとオートマウントの機能を使って, LAN内の各マシンでホームディレクトリを共有することはよく行われます. その場合,共有しているマシンは,Linux以外のUNIXマシンである場合もあります.

たとえば,いつもはSunOS上で使用しているホームディレクトリを Vine 1.1上にNFSマウントし,Vine上でxinitを実行すると下図のような画面が 立ち上がります. 見なれない画面かもしれませんが,これもまさしくVineで動いているのです (ただし,背景に見えるxearth のみVineに追加インストールしてあります).

これは筆者がふだんSunOS上で目にしている画面とほぼ同じであり, 自分自身も一見しただけではVineなのかSunOSなのか区別が付きません. Xのプラットフォーム非依存性をあらためて感じる瞬間でもあります.

screen-s.gif


To 「Vine Linux 1.1 のインストール」index


このページは、技術評論社 Linux×BSD HYPER PRESS Vol.1夏号、『Linuxのインストールとセットアップ/Vine Linux 1.1を導入しよう』 の原稿を元に、Web 用に再構成したものです。
To 謎の処理系 SunOS 4.1.4 Home
yamamori