VMwareとBochsを使ってみる |
YAMAMORI Takenori ●yamamori |
ゲストOSとしてFreeBSD 4.xも問題なくインストールできます. FreeBSD用の“VMware Tools”は仮想フロッピーディスクでは用意されていません. そこで,VMware 1.xの時と同じように, 別途tools-for-freebsd-307.tar.gzを用意し, これをホストOS上からゲストOS内にFTPで転送するなり, NFSで参照するなりします. そしてこれを展開し,その中のinstall.plを実行すれば, インストールは自動的に行なわれます. これでVMwareのウィンドウ内で,高速・高解像度のXサーバが立ち上がります.
参考までに,VMwareのゲストOSとしてFreeBSDをインストールしたあと, その中にBochsをインストールし, そのBochs上でLinuxのインストーラを起動している様子を, 最後のページに示します.
以上, ゲストOSとしてSolaris/Linux/FreeBSDをインストールした場合の例でわかる通り, UNIX系OSがゲストOSの場合は,Xnestを使ったり, 別の仮想コンソール上のXサーバを使うことができるため, 必ずしもVMwareのウィンドウ上にXサーバを立ち上げる必要はない, すなわち,必ずしも“VMware Tools”は必要ないといえます.
これはXがネットワーク透過性を持っているからこそできることで, “VMware Tools”が必須のWindows系OSとは対照的です.
なお,逆に“VMware for Windows NT and 2000”上にゲストOSとして UNIX系OSをインストールした場合は,そのホストOSのWindows NTまたは2000上に Windows用のXサーバソフトをインストールし, そこにゲストOSのXクライアントを投影すればよいでしょう.
ゲストOSにxdm,wdmやdtloginでloginするのは見栄えのよい方法ですが, 別にその必要はないという場合, ゲストOSのXクライアントを個別にホストOS上のXサーバに投げるという方法も使えます. そうすれば,Xnestも要りません. この場合,ホストOS上のktermなどからゲストOSにrloginなどでloginし, ゲストOS上で環境変数を“DISPLAY=ホストOS:0”と設定して Xクライアントを起動します. ホストOS側では,“xhost +ゲストOS”でアクセスを許可するか, xauthでの認証設定ができている必要があります. xonが使えるように環境設定できていれば,“xon ゲストOS Xコマンド名”で, 一発で起動することもできます.
実際,VMwareのゲストOSにrloginしたり, ゲストOS上のXクライアントをホストOS上に投げた状態での実行速度は エミュレータとは思えないほど高速で, ホストOS上で生で動いているアプリケーションと区別がつかないほどです.
●ゲストOSがUNIX系OSなら,VMwareはアイコン化しておいてもよい
以上のような使い方をする場合,
ゲストOSが起動してしまえばVMware本体の画面は必要無くなるため,
VMwareはアイコン化しておいてもよいのです.