Vine Linux 1.1 のインストール

山森丈範 YAMAMORI Takenori ●yamamori

ここでは,完全に自由に使ってよい,ハードディスクが空のPCを用意して,これに Vine 1.1をインストールする方法を解説します.

Vineに限らず,OSのインストール時には,さまざまな質問が登場します. そこでは,適切な選択肢を選んだり,必要な項目を入力したりして先に進みますが, 選択を誤ると正常にインストールできないばかりか,ふりだしに戻ることもあり得ます. また,そもそも質問の意味がよくわからないこともあり,その手助けとして, いわゆる「インストール本」を何冊も買う方もいらっしゃると思います.

これは,攻略本を買ってロールプレイングゲームを解くのに似ています. ゲームならば,マップを描くのがオーソドックスな攻略法です. VineをはじめとするLinuxのインストールで主につまずきやすいのは Xの設定部分ですから,ここではXサーバの設定に用いられる Xconfiguratorのフローチャート 解説を中心に,インストール全体の流れを紹介します.


●今回のコンセプトは、「簡単インストール」

Vineでは,「ノートPC」「デスクトップPC」「カスタム」という3種類の 「インストールクラス」を選べるようになっています. ここでは,とにかく簡単にインストールしたいので, 選択項目の最も少ない「デスクトップPC」を選ぶことにします.

「デスクトップPC」選択後は,「マウスの設定」までは一本道ですので 迷うことはありません.その後のXサーバの設定がヤマですが,Vine 1.1 では,この部分に用いられるXconfigurator がかなり改良されていて,たいていの場合はビデオカードが自動検出され,以前の Red Hat系Linuxのインストールと比べても 選択項目もかなり少なくなっているはずです.

その後,細かい設定がいくつか続きますが, それらのうち「LANの設定」と「プリンタの設定」は, あえて「いいえ」を選んで省略します (これらは,インストール後にももちろん設定できます). すると,残りは「タイムゾーン」と「rootのパスワード」と 「ブートディスクの作成」だけになり,これでインストールは終了します

「どのデーモンをブート時に起動したいですか」とか 「LILOをどこにインストールしますか」とか,初心者を惑わす質問は出てきません. ちなみに「カスタム」では出てきます.

それではインストールを始めましょう


To 「Vine Linux 1.1 のインストール」index


このページは、技術評論社 Linux×BSD HYPER PRESS Vol.1夏号、『Linuxのインストールとセットアップ/Vine Linux 1.1を導入しよう』 の原稿を元に、Web 用に再構成したものです。
To 謎の処理系 SunOS 4.1.4 Home
yamamori