Free Solaris 7 日本語版

YAMAMORI Takenori ●yamamori
■ Netscapeを使う

Netscapeは,Solaris純正版もSunから配布されていますが, ベースになっているバージョンが古めであったり, あえてそれを使用する必然性がないため, 筆者は通常版のNetscapeを各地のミラーサイトなどからダウンロードして Solaris上で使用しています.

Netscapeは,そのインストール先のディレクトリを, /usr/local/lib/netscape408(バージョン4.08の場合)としておき, 環境変数を設定してnetscapeexecするwrapperスクリプトを /usr/local/bin/netscape408という名前で置くようにします.

さらにMotifの関係で,日本語フォントを指定するリソースファイルも Netscapeというファイル名で作成して, /usr/local/lib/netscape408以下に 置く必要があります.(以下のリストXAPPLRESDIRで指定しています)

なお,オリジナルに含まれているNetscape.adファイルとマージする 必要はありません.また,Netscape自身の“File Edit”などのメニューや エラーメッセージなどは,逆に日本語になって欲しくはないため, リソースでは日本語を指定していません. (このリソースファイル“Netscape”は, Solaris 7英語版の時に作成したもの と全く同じでOKです.バージョン3.04, 4.08, 4.7などすべて共通で使えます)

起動のためのwrapperスクリプトは,英語版の時に作成していたものから, LD_LIBRARY_PATHLD_PRELOADの計2行を, 「お疲れ様でした」という感じでコメントアウトすれば, これがそのまま日本語版上で使えます.

Netscape起動用wrapperスクリプト Netscape 4.08での例.他のバージョンでも,DIR=を変更するだけでOK.
#!/bin/sh

DIR=/usr/local/lib/netscape408

XAPPLRESDIR="$DIR"; export XAPPLRESDIR
XKEYSYMDB="$DIR"/XKeysymDB; export XKEYSYMDB
MOZILLA_HOME="$DIR"; export MOZILLA_HOME

#LD_LIBRARY_PATH=/usr/X11R6.4/lib; export LD_LIBRARY_PATH
#LD_PRELOAD=fakelocale.so; export LD_PRELOAD

exec "$DIR"/netscape "$@"

これで日本語対応のNetscapeが立ち上がります. kinput2による日本語入力も可能です. 日本語入力フィールドのテストページに日本語を入力したり, 動作を確認しています.

なお,筆者は今もなお,あえて軽いNetscape 3.04を使っています.

※ちなみにNetscape 3.04は,ミラーサイトからは消えていますが, 以下のURLからはまだダウンロード可能です. Solaris 2.4用でOKで,Solaris 7上で使用できます.
http://home.netscape.com/download/archive/

なお,このNetscapeリソースファイルとSolaris日本語版環境の組合せの場合, 半角英数文字のフォントとして,ASCIIではなくJISの方が使われてしまい, たとえば“\”が“¥”と表示されて少々好みではないのですが, とりあえずこのままにしています.


To 『Free Solaris 7 日本語版』index


このページは、技術評論社 SoftwareDesign 2000年1月号、『登場!Free Solaris 7 日本語版』の原稿を元に、Web 用に再構成したものです。
To 謎の処理系 SunOS 4.1.4 Home
yamamori