CD-ROM起動でハードディスクからファイルを救出 |
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YAMAMORI Takenori ●yamamori |
システム上の重要なファイルは定期的にバックアップを取って保存するのが基本です. しかし,あるシステムがトラブルを起こして突然起動しなくなったような場合, つい先ほどまで動作していたシステムのハードディスク上のファイルを 何とか取り出したいと考えることがしばしばあります.
あらかじめ取られているバックアップからリストアするのではなく, 現状のハードディスクを何とか生かしたいと考えるのは,たとえば,
などの場合でしょう.
このほか,ハードディスク自体は壊れていないものの, 何らかの原因でOSが正常に起動しなくなり, 中のファイルを読み出すことができないという場合もあるでしょう.
OSのインストールされたハードディスクがトラブルを起こした場合, そのハードディスクからは無理にOSを起動しようとせずに,
などの別のメディアを使ってOSを起動し,その環境でファイルを救出するのが基本です.
問題のハードディスクのパーティションは,これ以上書き込みが発生しないように リードオンリでマウントし(†注),ここからファイルを取り出します.
- †注
- 通常のマウントでは,単にファイルを読み込むだけでも アクセス時刻の更新のために書き込みが発生してしまいます.
問題のハードディスクの中から取り出したファイルは,
などの方法で退避できます.
なお,ここでは別メディアから起動するOSとしてLinuxを使用していますが, FreeBSDのインストールCD-ROMや,SolarisのインストールCD-ROM(Installationではなく Software 1 of 2の方)を使っても,基本的には同様のことができます. また,LinuxからFreeBSDやSolarisのファイルシステムをマウントできるため, 別メディアからLinuxを起動して,FreeBSDやSolarisのファイルを救出する といったことも可能です.